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ピペットの校正に付きまして
2024/07/02 18:34
50代某 製造業のメーカーに勤めている者です
ガラスのピペットの校正に付いて詳しい方がいれば教えて頂きたいです
精製水と電子天秤を使用して、2mlのピペットを校正しているのですが、
許容誤差はどれくらい許されるものなのでしょうか?
現状の設定がシビアすぎて緩めたいのですが、どこまで許されるものなのか判断に迷っております
どなたか教えて頂けませんか?
質問者が選んだベストアンサー
用途次第ですが、文面からすると何らかの検査なり作業時の測定に用いる物と仮定して回答します。
その上で言うと、その「2mlのピペット」を用いる作業の許容誤差により決めるのが一般的です。
例えばそのピペットを用いる作業の許容誤差が0.1mlだった場合、ピベット自体の誤差が0.1mlあったなら、そもそも作業に用いる事ができませんよね?
逆に作業自体の許容誤差が2mlある場合、そもそも電子天秤での校正は工数的にまったり不釣り合いな話になります。
このように、測定機器に要求される精度というのは、それを用いる実作業の影響を強く受ける事になります。
このため、要求精度の○分の1の精度を要する、というように比率で決めると目安として統一感が出るわけです。
この考え方は『精度比』などと表現したりします。
具体的にどの程度の比率が必要かと言うのはケースバイケースです。厳しくすればコストがかさみ、緩くすれば判定誤差の可能性が上がります。
科学的な根拠にやや欠ける慣例値ですが、概ね1/3~1/10の範囲の会社が多いですね。作業用途なら「1/3」が緩め、「1/4」が普通、「1/5」が厳しめ、と考えると概ね感覚には沿います。
考え方については下記ページが参考になります。
https://www.azbil.com/jp/corporate/pr/library/review/2022/tech202204_01.html
また下記資料はやや古いですしハイボリュームですが、かなり詳細に論じられているので「精度比」などで検索し部分的に読むだけでもかなり理解が深まるかと思います。
http://www.nikkeishin.or.jp/jkahojo/120717keisoku_iso_dounyu.pdf
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その他の回答 (3件中 1~3件目)
一つの目安としてはJIS規格に従えばよいと思います。
ピペット類のJIS規格である「JISR3505:1994 ガラス製体積計」によると
全量ピペット(ホールピペット)の2mlは、
体積の許容誤差(ml)
クラスA ±0.01
クラスB ±0.02
とのことなので、精度の良いクラスAで±0.01mlに入っていれば、JIS規格では、問題ないことになります。
逆にそれ以上の精度を持つ市販のピペットは少ないか、無いと思います。
「JISR3505:1994 ガラス製体積計」は、業務で使用する場合、購入をお願いします。
閲覧のみ(要会員登録)
https://www.jisc.go.jp/app/jis/general/GnrJISNumberNameSearchList?toGnrJISStandardDetailList
購入
https://webdesk.jsa.or.jp/books/W11M0090/index/?bunsyo_id=JIS+R+3505%3A1994
計量法に基づくJCSS登録校正事業者の公表している不確かさの例のURLを貼っておきます。
https://www.nite.go.jp/iajapan/jcss/labsearch/pdf/D0363M.pdf
この例では、2mLのピペットに対して、信頼の水準約 95 %における不確かさは、0.0038 mLです。
御社は校正機関ではなく、社内の品質管理に対して十分な水準であれば、自由に許容差を設定して構いません。上記の不確かさの値は、計量法に基づく認定機関の値ですから、御社はここまでシビアな不確かさを目指す必要はないでしょう。エイヤーですが、例えば0.01 mLを目標としたら如何でしょうか。
お礼
2024/07/07 20:59
教えて頂いたサイトの方確認させて頂きます