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2008/01/31 18:58
SUS316の鏡面研磨でピット(?)が出てしまいます
SUS316のミクロ組織観察をするために鏡面研磨をしていますが、
バフが終わった後、曇りが発生してしまいます。
顕微鏡で観察してみるとピットのようなものが無数に存在しており、
腐食するとさらに多数の穴が現出します。
SUS316片は丸棒から切り出したもので、
腐食後のピットをよく観察してみると丸棒の軸方向に並んでいます。
さらに強く腐食すると丸棒を作製するときに行った塑性加工の
加工履歴を強く受けているようで、
レンコンの穴のような感じで
軸方向に何本も筋が走っていてピットはその筋にそって
存在するようです。
この穴の正体はなんでしょうか?
またどうやればこの穴を出現させずに組織観察できますか?
何冊か研磨の本を探してみたのですが答えが見つかりません。
研磨の手順は5ポンドの荷重で100rpm
#120ダイヤモンド30秒
↓
9μmダイヤモンド5分
↓
3μmダイヤモンド5分
↓
0.05μmアルミナ5分
です
よろしくお願いします。
なお、丸棒はサンドヴィックから購入して、
弊社で輪切りにして使用しています。
社内で行う機械加工は切断と研磨のみです。
この現象は研磨工程とは無縁なものです。
SUSバー材の製造過程(精鋼過程)に問題があります。
酸化クロムその他不純物が混入し、ロール工程(磨きその他工程)での
軸方向への延長がピンホール状に観察される現象です。
最近の精錬過程に問題のある鋼材が増加傾向にあり日本の将来が懸念されます。S45C材で高周波加工をする現場にある者なのですが、同種の欠陥
から異常な割れが時折発見され鋼材商社さんと意見交換などして問題を指摘
しております。
完璧な研磨がされている証拠ですから、気になるのでしたらピンホール周辺の
分析をされれば原因も理解されると思います。
以上
早速の回答ありがとうございます。
サンドヴィックのものですしミルシートもまともなものなので
信用していたのですが、疑ってかからないといけないんですね・・・
あまりにも多数のピットが内部、周辺部を問わずに軸方向に何十本と
走っており、完全に私の研磨技術、腐食技術不足だと
思っておりました。
仕入先に連絡して詳細を確認させることにします。
可能であれば弊社でもEDXなりEPMAなりをしてみます。
勉強になりました。ありがとうございます。
2008/02/01 12:34
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この質問は投稿から一年以上経過しています。
解決しない場合、新しい質問の投稿をおすすめします。
私が取り扱っているステンレスでも同様の現象が
認められる場合があります。
購入先は異なりますが、調査を依頼すると、
アルミ酸化物 と 言われ、ごまかされることがあります。
鋼材において材料欠陥部は避けられないものですが、
(材料メーカーとしては完全除去を謳うことは、
製造方法及び技術、検査全てにおいて、とてもできない)
ちょっと前と比べると質が悪くなっている印象をもっています。
私の誤解かもしれませんが、と予めお断りしますが、
文句を言うと、買わなくてもいいよ、ぐらいの対応を
されるときがあります。
言い忘れておりましたが、
調査を行っても、材料メーカーとしては
規格値(JISなり、自社規格なり)を満足しているので、
現品は合格です、と必ずおっしゃります。
ご回答いただきありがとうございます。
調べた結果どうやら材料由来のもので確定のようです。
組織観察の見栄えが良くないですが、
仕方ありませんね。
2008/02/05 17:50
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