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熱計算教えてください
2023/10/18 01:34
- 丸鋼φ40,長さ1m,温度120度の製品を30℃の水が入った水槽に入れて、120度の製品を50度にするためには、どれくらいの時間が必要ですか?計算式と答えを教えてください。
- 丸鋼φ40,長さ1m,温度120度の製品を30℃の水が入った水槽に入れると、どれくらいの時間で120度の製品を50度にすることができますか?計算式と答えを教えてください。
- 丸鋼φ40,長さ1m,温度120度の製品があります。この製品を30℃の水が入った水槽に入れて、120度の製品を50度にするためには、どれくらいの時間がかかるのでしょうか?計算式と答えをお教えください。
熱計算教えてください。
2010/09/21 11:13
丸鋼φ40,長さ1m,温度120度の製品があります。
この製品を30℃の水が入った水槽にいれて、
120度の製品を50度にしたいのですが・・・
何分水槽に入槽すればよいのですか??
計算式と答えを教えてください。
回答 (4件中 1~4件目)
回答(1)さんは蒸発気化熱による冷却を考慮されていないですが、これは無視
できないと思います。概ねの計算は同じだと思いますが、丸鋼の熱容量を
100℃以上と以下で分けてみます。100℃まで冷却する熱量はCW(T1-T0)=
93.4kJ,50℃までのそれはCW(T0-T2)=234kJ です。
物体の質量W: 9.88 kg
物体の比熱C: 473 J/kg ℃
放熱部分の表面積 A:0.126 m2
物体の初期温度 T1: 120 ℃
水の沸点 T0: 100 ℃
対流による熱伝達率 H2:360 W/m2 K (≦100℃,一般に230~580)
H1:16,000 W/m2 K(>100℃,一般に12000~23000)
雰囲気温度T2: 30 ℃
放射を無視した場合の熱通過率Kは K2=316(≦100℃)W/m2 K
K1=2,220(>100℃)W/m2 K
冷却の所要時間はt1(>100℃)=17s
t2(≦100℃)=84s
t=t1+t2=101s と計算できます。
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毎度JOです。
初めから50℃に温度調整された水に「長時間」入れるってのは無しですか?
これは日本刀の焼入のノウハウを真似し難いのに似た事象。
それが科学の対象としてシミュレーションが出来るようになったのは<近年>のこと(?前文より)。
量産品の熱処理は如何に一定の条件を維持するかに注意を払えばよいが、一品モノの熱処理では液中なので温度測定すらままならず、日本刀流の勘頼みが続いている。
昔の熱処理の高度な専門書、最近の易しい解説本も全くそのレベル。
こんなカンジでしょう。
焼入れは炎熱の800℃から水に投入する。?の冷却曲線(φ30)から、問題の120℃までは20秒ぐらい。
そこからたしかにゆっくり冷えるが、?の図5.で熱伝達率を読むと100℃で約1000、終点でも500(W/m2・K)ぐらいはあるらしい。
炎熱からの10000とかは無視しても、それだけ変化する定数でもって計算して、果たしてその精度は?という疑問。
回答(1)さん呈示の式で、
>最小値の 290 W/m2 K
は結果の170秒から判断して小さすぎると思われ、上記で示した値が近いと思う。
経験から素手で触れるまで3分待たされることはない。
500→100秒
600→ 80秒
2番目の参考URLの右下の方のメニューから 熱の計算 ★温度上昇計算を
選んで下さい。
以下のような数値を代入して、計算実行ボタンを押して下さい。
物体の温度上昇または温度降下
物体の質量A: 9.8 kg
物体の比熱B: 461 J/kg ℃
放熱部分の表面積C:0.126 m2
物体の初期温度D: 120 ℃
物体表面の放射率E: 1
対流による熱伝達率F:290 W/m2 K
雰囲気温度G: 30 ℃
加熱容量H: 0 W
別ウインドウが開いて、経過時間に対する温度の下降が数表で出てきます。
50度に低下する時間は、170秒少々 と読み取れると思います。
代入した数値のうち、「対流による熱伝達率」にどのような値を使うかが
最も大切で、かつ難問です。
ここでは、wikipediaに記載されている 流れている水 の値
250~5000kcal/(m2・h・℃) の最小値を、W/m2Kに変換した値 290 W/m2 K を
代入してみました。
静止した水の場合は、もう少々冷却時間が掛かるかもしれません。
対流による熱伝達率(熱伝達係数)を求めることに興味があれば、3番目の
URLを参照してみて下さい。
おことわり:
丸鋼の初期温度を120℃と与えられていますから、水に投入した初期は、
水の沸騰が起こります。沸騰が起こる条件では、気化熱による放熱と、気泡
で覆われることによる放熱悪化を考慮すべきですが、単純化するために無視
しました。
岩魚内さん
熱伝達係数に関するコメントありがとうございます。
取りいそぎWikiに掲載されているで回答を投稿しましたが、
3番目のURLや伝熱学の本に掲載されている式で計算してみると、
自然対流(静止水)の場合でも、熱伝達係数はもっと大きな値になりました。
適切なご指摘に感謝します。
熱伝達に関して計算しようとすると、ヌセルト数、レイノルズ数、プラントル
数、グラスホフ数、ヌセルト数など沢山の変数が登場するので、式に代入する
だけでも面倒くさいのが実態と思います。
水に対する熱伝達は、古くは蒸気機関、現在に近づいては原子力の応用など
で詳しく研究されているものと思います。物性に関するデータも揃っており
きちんと勉強すれば、相当のところまで計算で追い込めるものと感じていま
す。
nakamoto さん
表計算(エクセル)などを使えば、前記の面倒くさい計算の手間は軽減でき
ます。是非ご自身の手を使って、熱の計算を実行してみてください。
日本刀の焼き入れほど神秘的な職人の経験値しか存在しない世界ではなく、
ご質問の程度の内容であれば、そこそこ定量的に計算にのる筈です。
参考書を紹介しておきます
吉田 駿 著 「伝熱学の基礎」 理工学社 1999 \2000
要素奇知さん
補足回答ありがとうございます。
的を射た内容でかつ最小限の文章量でわかり易く表現なさっているところを
私も見習いたいと思います。
可能でしたら、100℃を境界とした熱伝達係数の数値の出所をご教示いただ
けるとありがたいです。
お礼
2010/09/22 09:29
大変わかりやすい回答ありがとうございました。
とても勉強になりました。
ありがとうございました。