このQ&Aは役に立ちましたか?
SS400とSTKRの基準強度の違いについて
2010/03/22 20:32
- SS400とSTKR400の形鋼の強度について質問します。
- SS400とSTKR400の材料はほぼ同じであるため、温度特性も同じであると思いますが、なぜSTKRの方が降伏点低下が大きいのか分かりません。
- STKR400の方が冷間加工などがされている場合、加工硬化により降伏点が大きくなるはずですが、実際の表ではSTKRの方が低いです。この理由を教えてください。
SS400 と STKRの基準強度の違いについて
SS400の形鋼(アングルなど)とSTKR400 の強度について質問します。
これらを使用したサポートや架台を設置するときは、旧通産省の告示に従い
その雰囲気温度での基準強度での強度計算をすることになっています。
(例、SS400 室温:降伏点σy=245MPa 66℃:σy=231MPa など)
告示では その材料毎の各温度での材料強度が一覧となっていて
その表の出所の大本はASMEの実験データが基となっています。
さて、ここからが質問なのですが、降伏点[MPa」はその表によると
材料 室温 75℃ 100℃ 350℃
SS400 245 231 221 ・・・・ 159
STKR400 245 207 196 ・・・・ 134
というように、温度上昇に対する降伏点低下の割合はSTKRの方が大きく
なっています。
しかし SS400とSTKR400の材料は、C、S、Pの量はほぼ同じだから 温度特性
も同じになるのでは? と思うのです。
しかも、STKRの方が冷間加工などしている(?)ならば加工硬化して降伏点
も大きくなるのでは?? とも思うのです。
ですが 表ではSTKRの方が低いのです。
この理由が分からず 悩んでいます。
なぜ STKRの方が 降伏点低下が高いのか どなたか
ご存知の方がおられれば 教えて下さい。
以上 よろしくお願いいたします。
回答 (5件中 1~5件目)
小生は、貴殿の記述内容である
STKRの方が冷間加工などしている(?)ならば加工硬化して降伏点も大きくなるのでは??
とも思うのですで、金田一耕助張りに言いますと謎は解けていると考えます。
SS400もSTKR400もC、S、Pの量は略同じだから温度特性も同じになるのでは? と思うのです
と記述していますが、それは大きな誤りで特にCに関しては、SS400は規定なし、STKRは0.25%
以下なので、任意に決定でき400N/mm2以上の引張応力がでればよい記述です。
そして、SS400も板厚により降伏点が異なる理由も加工硬化層の割合が関係しています。
また、STKR400は板厚が8mmまでの規定記述しかなく、且つ板厚の厚さと伸びの最小値も板厚が
薄い方が伸びの最小値も小さく、加工硬化している事が証明されています。
(SS400の同じ試験片での伸びの最小値は26と高いです)
因って、加工硬化による機械的性質向上を見込み、Cを低く抑え初期の延性が増す様にした
物がSTKR400の素材でないかと推測しています。
そして、加工硬化での機械的性質向上は、温度を掛けると落ちる事は知られているので、
STKR400の方が低下が著しかったと推測します。
以上が、小生の経験と各データから観た推測です。
このQ&Aは役に立ちましたか?
この質問は投稿から一年以上経過しています。
解決しない場合、新しい質問の投稿をおすすめします。
JISG3444,JISG3466では
STKR400:引張強さ 400MPa以上,降伏点又は耐力 245以上,伸び 23以上
STK400:引張強さ 400以上,降伏点又は耐力 235以上,伸び 規定なし
JISG3101では
SS400:引張強さ400~510MPa,伸び17~23以上
他の回答者の方が言われるように,SS400は化学成分のPとSしか規定されて
おらず,ラフな内容となっています。告示データの信憑性のほどは疑問です
が,一つの結果であって絶対的な値とは言えないように思います。
規格数値を見る限りではばらつきの範囲とも思えます。
規格上はPとSの差で考察してみます。一般にP(りん)は鉄を硬くし、強さを
増す。S(いおう)もまた鉄を硬く、もろく、収縮を増し、割れを発生しやす
くする性質があります。一般的には炭素当量を考える場合PやSは除外します
が,(S+P)/(2~3)で加味する説もあり,ここでは,(S+P)/2(0.05%以上のとき)
を加算するとします。仮にSS:C0.20,P0.050,S0.050%からSTKR:
P0.040,S0.040%に変わったとすると,炭素当量でSS:0.25からSTKR:0.2程度
の差がでることが考えられます。これがデータの差と考えれば納得できそう
にも思います。
>ASMEの実験データ・・・外国の規格でJISの材料試験結果を表にして公開する
ものだろうか?その表の作成元に聞いた方が間違い無い。回答1さんのように
初めは私もそう思ったが、STKR自体にはシームレスもあるし、溶接部だけを
試験片に切り出したのか?という疑問も残るし試験方法自体も不明だからねぇ
戻って化学成分の曖昧なSS400を比較対象にする事自体が、曖昧な試験結果と
なると思う。またその用な高温下でもし強度の問題があるのならば、他の材料
例えばSM400とかより素性の知れた材料を選定しなければと、まづ考えそうだ
STKRは圧縮の掛る柱材にたまに使うが、SS400よりも溶接性は良さそうですね
最後に、JISB8266圧力容器の材料許容応力を使う方法もあるんじゃないかな
たしか
建築と工業の規格の差で微妙に違うという話を聞いたことがある
STKR
http://www.mory.co.jp/japanese/m013.html
C0.25以下
P0.040以下
S0.040以下
引張強さ 400以上
降伏点又は耐力 245以上
伸び 23以上
で
SS400
http://www.shinyamato.jp/1022hirakou.html
P0.050以下
S0.050以下
引張強さ400~510
で
SS400のほうは
PとS の規定と(確かCは検出できないことの一文があったようななかったような記憶がある)
引っ張りが400~510ならいいよっていう
ざっくばらんな規格だったような
建築は耐震があるので厳しいかったはずです
同等であるけど微妙に違う
怪しいと勘ぐったのは、溶接。
アーク溶接の痕跡と思えるものの他は見たこと無いが、抵抗溶接とかもあるらしい。
JIS G3475 を見ると、
自動アーク溶接鋼管は・・・によって試験を行い、その溶接部引張強さは・・による。
この解釈がよく判らないが弱くて当然なはず。
これが原因では?