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2015/03/08 18:59
チャンバー法によるヘリウムリーク試験を行っています。
試験圧力は20Pa
チャンバBG値(バックグラウンド)は-8~-9乗台で、検査閾値は-6乗台です。
例えばワークに大漏れがあり、チャンバ内が大量のHeで汚染されたような場合、
BG値が一気に上がってしまい、なかなか回復しなくなってしまいます。
これは主にどういった原理でBG値が上がってしまっている状態なのでしょうか?
また、これをいち早く回復する最善の方法は何でしょうか?
LD自体が大量にHeを吸い込んだことによる分析管の汚染ももちろん考えられますので、
実験として、事象再現後に全く別の汚染されていないLDへ配管経路を切り替えた場合でも、
最初に測定したBG値より大幅に高い値を示すことからチャンバの汚染を疑いました。
窒素パージや、大気開放⇔真空引きの繰り返しなどいろいろと試した中、
大気開放してから出来る限り低い圧力まで真空引きするのが若干効果がある感じでしたが、
これだ!という解決策に至らず、結局は時間をかけて下がるのを待つしかないような状況です。
当方の予想としては、
・チャンバの壁面に溶け込んだHe分子の影響?
・シールしているOリング等の樹脂部に溶け込んだHe分子の影響?
・チャンバ・配管・バルブなどの物理的に入り組んだ空間にHe分子が残ってしまっている?
・真空ポンプ汚染によるヘリウムの逆拡散?
なお、チャンバはSUS304製で電解研磨処理等やベーキング等は一切行っていません。
粗引きポンプは目標圧力到達後に閉じています。
些細なことでもアドバイスいただけると幸いです。
よろしくお願いいたします。
http://or2.mobi/data/img/98889.png
素人がトンチンカンなことを言っているかもしれませんので、不適切な回答
とお感じであれば遠慮なくご指摘下さい。
>試験圧力は20Pa
>チャンバBG値(バックグラウンド)は-8~-9乗台で、検査閾値は-6乗台
BG値-8~-9乗台の単位は、Paでしょうか?/Torrでしょうか?
細かい事はさておき本題ですが、
ワークから大漏れした際に、試験チャンバーの内壁にHeが吸着し、容易にク
リーンアップできない状況としたら、試験中にHe濃度をモニターして、試験
チャンバー内のHe濃度がある一定値以上上昇したら、所定時間を待たずに試
験を終了してもよいように試験手順を改めて、試験チャンバーの汚染を最小
限で済ませることができるようにすることも効率化の手段のように思います。
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当方吹きつけ法のHeリークチェックはよくやってました。
やはり大リークでHe大量吸引した場合のBG上昇は経験しています。
やっていた対策としては
ポンプの排気は部屋の外までホースで延長と大量にばらまいたあとは部屋を換気の2点で部屋の中のHe分圧上昇を抑制していました。
気持ち効果が有るかなといった程度でしたが…
他だと素人考えですが
一番大きい影響はHe分子の壁面吸着だと思います。なのでヒートガンなので炙ると良くなったり無いかなと思うことも有りました。(テスト未実施)
ネタ的お話だと拡散ポンプや油回転ポンプだと油にHeがとけ込んで逆流汚染しそうに思えるのでター分子ポンプ+ドライポンプにした方がいいような気がします。
(費用がめちゃくちゃかかるのにエビデンス無しとか馬鹿言うなといわれそうですが…)
2015/03/08 20:08
アドバイスありがとうございます。
当方もポンプ排気は屋外に出し、チャンバへの大気導入もホースを屋外へ出しています。
やはり壁面吸着を疑いますか。私もそう思います。
>ヒートガンなどで炙ると良くなったり無いかなと思うことも有りました。
私も全く同じ事を考えておりました。
ただ、当方の環境ですと自動機でサイクルタイムに追われてという感じですので…。
もし表面吸着が最大の原因だとすると、チャンバーに何かしら表面処理が必要なのかなぁ?ということになってきますよね。
所見の質問者さんなので、とりあえず簡単に
>試験圧力は20Pa
>チャンバBG値(バックグラウンド)は-8~-9乗台で、検査閾値は-6乗台です。
>・チャンバの壁面に溶け込んだHe分子の影響?
ありえます
>・シールしているOリング等の樹脂部に溶け込んだHe分子の影響?
ありえますが通常考えなくて良いレベルと思います。
>・チャンバ・配管・バルブなどの物理的に入り組んだ空間にHe分子が残ってしまっている?
ありえます
>・真空ポンプ汚染によるヘリウムの逆拡散?
通常ポンプ動作中には考えなくて良いレベルと思います。
すいません、添付図見忘れてました。
まずは粗引後にLD側のバルブ閉じれば、速やかにBGが下がるかテストかな。
最近のLDだと筐体内にターボポンプなど一体型が一般的だと思うのですが
違うのかな?
また後付けの機械でできるかは判りませんが
紫外線照射による表面清浄化の実験
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jvsj1958/31/10/31_10_850/_pdf
のようにチェンバ内に紫外線を照射することにより
クリーニング速度の向上を図れるという技術もありますよ。
2015/03/08 19:56
自分の予想する原因に肯定の可能性を示していただけるだけでも心強いです。
ありがとうございます。
自分でも、可能性としてはチャンバの壁面に溶け込んだHe分子の影響が一番強いかな?と思っています。
2015/03/08 22:44
>まずは粗引後にLD側のバルブ閉じれば、速やかにBGが下がるかテストかな。
粗引き後にLD側のバルブを閉じるとBGはすぐに下がります。
ポンプ側バルてブも閉じいますので純粋にチャンバ内が汚染されているようなイメージを持っています。
>最近のLDだと筐体内にターボポンプなど一体型が一般的だと思うのですが
>違うのかな?
LDはロータリー&ターボ内蔵です。
LD単体でも真空引きできますが、
排気速度を稼ぐため粗引きを外部ポンプで行います。
添付図の大まかな動作順序は以下のとおりです。
1 LD側閉・粗引側開 で真空引き開始
2 20Pa到達で粗引側閉
3 LD側開でテスト開始
4 テスト終了後、LD側閉・粗引側閉
5 大気開放
>紫外線照射による表面清浄化の実験
ありがとうございます。参照してみます。
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補足
2015/03/08 22:27
アドバイスありがとうございます。
単位はPa・㎥/sです。
>試験中にHe濃度をモニターして、試験チャンバー内のHe濃度がある一定値以上
>上昇したら、所定時間を待たずに試験を終了
その概念と同じ工程として、まずヘリウム封入した後の圧力低下から見る漏検工程の後、
ヘリウム検査の本試験としてテストバルブを開く前に、プレテストとしてごく短時間だけ
テストバルブを開き大漏れが無いかを見ています。
このどちらかで大漏れ判定した場合は、本試験に移行しないような工夫はしているのですが、
LD自体の汚染はある程度防げてもチャンバの汚染は防ぎきれないためBG値が上昇してしまいます。