映画鑑賞時の黒帯問題と画質向上

映画の縦横比（アスペクト比といいます）は、大雑把に分けて１：１．３３のスタンダード（５０年代前半までの大半の作品）、１：２．３５のシネマスコープサイズ（６０年代から７０年代までの作品に数多く、一時廃れましたが９０年代後半からまた復活してきました）、１：１．８５のビスタサイズ（昨今の日本映画は大半がこれです。１：１．６６のヨーロピアンビスタもあります）に分類されます。
１６：９のワイドテレビは縦横比がビスタサイズのアスペクト比に近いので、画面いっぱいに映りますが、シネスコや７０mm（１：２.２）、シネラマ（１：２.８）などの作品では横幅が広い分、上下に黒帯が残ります。
※逆にスタンダード作品では画面の左右に黒帯が残ります。
テレビドラマと違って、映画はスクリーンに投影して鑑賞することを前提として、その作品にふさわしい構図を決めて撮影していますので、製作者に始めからテレビ画面に合わせて撮影しろと強制できるはずもありません。（スポンサーからの強力な圧力があれば別ですが）
黒帯を我慢しろとは申しませんが、シネスコその他の横長画面を敢えて選んだ映画製作者の意図を尊重してください。
あと、画質はビエラの方で調整します。明るさを少々落として黒を引き締め、ピクチャー（コントラスト）も控えめにして階調を出します。色の濃さも（好みですが）浅めにした方が映画らしさが出てきます。
ご参考までに。