水量と吐出圧力についての質問

管路抵抗による圧力損について問う問題であれば、③の65Aで分岐するものが最も管路抵抗が少ないので、水を流した場合の末端（散水ノズル）の圧力が最も高く、吐出量が多いことは明白と思います。


とはいうものの、何でそんな明白なことを問題として問うのか、引掛け問題なのか、管路抵抗以外の流通を妨げる要素を考える必要があるのか・・・・などなど　疑問が湧いてくる問題ですね。

　まず、絵を見ると一番上は40Aと書いてあるのに、文字では一番上が25Aと書いてあります。絵が元でしょうから、40Aが正しいと仮定します。また、絵には「圧力が高いもの」と書いてありますが、文字では「吐出圧力」と書いてあります。

　吐出1000L/minポンプと書いてありますが、これが運転条件であれば、あたりまえのことですが吐出水量は3つとも1000L/minで同じです。定水量制御のポンプなのでしょう。一方、カタログに定格1000L/minなどと書いてあるような普通のポンプなら、配管の圧力損失が最も小さい60Aの吐出量が最も大きくなります。

　さて、吐出圧力とは何か、定義が必要です。一般にはノズルを封止した時のポンプが生成する圧力ですが、それなら流量ゼロの時、配管の圧力損失はいずれもゼロ、つまりポンプが同じでポンプの動力も同じなら、3つとも吐出圧力は同じです。

　あるいは出題者の意図を忖度して、水が出ている時の散水ノズルの圧力を求めているのかもしれません。それなら、さらにどこの圧力を求めているか、厳密な定義が必要です。

　水がノズルを出た個所での圧力を求めているなら、流量が大きい方が圧力が高そうに思うでしょうが、実はノズルの外では圧力は大気圧で、同じです。手を当てれば流量に応じた圧力を感じるではないか、と言いたいでしょうが、それは水の速度のエネルギが障害物である手によって圧力に変換されているからで、手が無ければすごい勢いで飛び出している水の圧力は大気圧です。すごい勢いとは圧力ではなく、速度なのです。

　一方、ノズルの内側の圧力を求めるなら、もしも流量が3つとも同じであった時(上記のようにこの問題は未解決です)、3つの構成ともポンプ吐出口の圧力からノズルの外の大気圧まで徐々に圧力が下がるわけですが、配管の構成によってどこで圧力が下がるかに相違があります。この条件での結論は、ノズル付近まで圧力損失が小さく来た60Aが、ノズル自体で発生する圧力差が最も大きいく、ノズル内部の圧力が高いことになります。40Aの配管から40Aのノズルで水を出す構成ではノズルが無いのと同じで、ノズルのすぐ内側ではノズルの外と同じ大気圧です。

　つまりこの問題だけでは回答できないと思いますよ。

お礼

2021/05/18 07:05

ありがとうございます
多くの誤り、失礼致しました。
とても丁寧でありがたかったです。

質問者