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計測器のノイズフロアと分解能の関係について
2023/10/21 01:45
- ノイズフロアとは、計測器における自己ノイズのことであり、測定器が何も測定していなくても常に存在する値です。
- 一方、分解能は読み値の最小間隔であり、AD変換機の最小ビット当たりの読み値の変化として表されます。
- 測定器のノイズフロアが分解能よりも大きい場合、センサーからの入力値の差が分解できず、測定値の誤差が生じます。分解能は一般に誤差の制約として考慮されます。
計測器のノイズフロアと分解能の関係
2022/08/11 15:47
計測器のノイズフロアと分解能の関係について教えてください。
分解能はノイズに対して最小でどのくらいの大きさになるのでしょうか?
ノイズフロアというのは計測器に対するセンサーからの入力がゼロの場合でも常に存在する自己ノイズのことで、つまり何も測ってなくても常にそのくらいの値を検知しています。
https://edn.itmedia.co.jp/edn/articles/1402/13/news013.html
https://www.keyence.co.jp/ss/products/recorder/lab/voltage/thinking.jsp
一方、分解能は読み値の最小間隔です。
例えばAD変換機の最小ビット当たりの読み値の変化(係数)が1m/sec^2であれば分解能は1m/sec^2というと思います。
しかし、その測定器のノイズフロアが周波数スペクトルで見て1m/sec^2だった場合、センサーから1m/sec^2の入力があったときに測定値は0~2m/sec^2の間になります。つまり0m/sec^2と2m/sec^2の区別はつかないことになります。
1)こういうのを「分解能が1m/sec^2」と言って良いのでしょうか?
2)例えば1m/sec^2の入力があったときに測定値は0~2m/sec^2、4m/sec^2の入力があったときに測定値は3~5m/sec^2になるわけだから、1m/sec^2と4m/sec^2の区別はつくことになります。つまり分解能は3m/sec^2なのでしょうか?
3)仮に入力が0m/sec^2から3m/sec^2に上がった場合、その測定値は2~4m/sec^2になるので最大誤差33%という事になります。読み値が一目盛り上がった値(=分解能あたり)の誤差が3割以上あるというのはとても大きい気がします。例えば分解能は一般に誤差何%以内(例えば1割以内)とか常識的な線はあるんでしょうか? つまり読み値の10倍(ノイズフロアが1m/sec^2だった場合、分解能は10m/sec^2)とかでしょうか?
誤差にもいろんなものがありますが、ここではノイズフロアだけを考えます。例えばゼロ点のドリフトなんかは考えないことにします。
(ノイズフロアが1m/sec^2でも温度ドリフト、帯電ドリフトが100m/sec^2なんてことはよくあります。測定前にアースやゼロ点補正すればいい事ではあります)
回答 (4件中 1~4件目)
回答(3)再出
対象をスペクトラムアナライザーに限ったとして、
ノイズフロアよりも小さな分解能を提示して、その測定器の性能が優れていることを示すように訴求するようなことは、ご指摘の通りに不適切なことと思います。
その一方で、スペクトラムアナライザーでは、ノイズフロアは、測定する周波数帯によって変化するので、スペクトラムアナライザーの設計にあたってノイズレベルが最も少ない周波数帯のノイズレベルを基準に分解能(A-Dコンバータの最小ビット)を設定することは合理的と思います。また、ノイズレベルは、測定する帯域幅(RBW)、測定データの平均化操作などで変化しますから、一般的な測定条件の場合では、分解能(A-Dコンバータの最小ビット)が、ノイズフロアよりも過小のような印象を受ける場合もありそうです。さらに付け加えれば、測定に使用するケーブルの周波数特性や使用するプリアンプのノイズ特性などを考慮すると、スペクトラムアナライザの分解能(A-Dコンバータの最小ビット)がノイズフロアよりも著しく小さな値となる場合も想定されます。
繰り返しで恐縮ですが、分解能(A-Dコンバータの最小ビット)の設定は、その値を示して測定器の性能が優れていると誤認させるようなPRをしなければ、測定機の性能設計のうえで自由だとおもいます。
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さまざまな測定器を十把一絡げにして、ノイズフロアと分解能の関係を議論しようとしているからかみ合わないのではありませんか?
スペクトラムアナライザのような測定器では、測定回路の熱雑音などに基づくノイズフロアがあることは、その分野の測定に携わる技術者にとって至極当然です。分解能よりも高い位置にノイズフロアあって、分解能を活かしきれない場合も多々あると思います。
その一方で、一般的な電圧計などの測定器では、ノイズレベルよりも小さな分解能を設定しても、高精度の測定には一般的に役に立たないことから、ノイズレベルを勘案した分解能の設定(表示桁数の設計)を行っているように感じます。
ご質問者さんのご期待に添う回答ではありませんが、両者の関係は、測定器の設計コンセプトによって異なるということと思います。「設計コンセプト」は、「一般的に想定される測定器の使い方」に言い換えてもいいかもしれません。
測定する信号の特性次第なのではないでしょうか。
サンプリング回数増やして平均値とるとか、
ノイズフロアのスペクトラムに特徴あるならサンプリング周波数を拡散するとか、
手法があるのでは?
そもそも全帯域に均一なノイズフロアの仮定自体が、実環境ではありえないですよね。
お礼
2022/08/14 23:49
ご回答ありがとうございます。
>そもそも全帯域に均一なノイズフロアの仮定自体が、実環境ではありえないですよね。
それを言い出したら世の中の分解能をうたっている製品すべてが詐欺になるのでは?
重要なのはノイズに埋もれた元の信号を抽出する事であって分解能ではない
https://www.nfcorp.co.jp/techinfo/keisoku/noise/index.html
https://www.denon.jp/ja-jp/blog/7013/index.html
https://www.global.toshiba/jp/technology/corporate/ai/catalog009.html
お礼
2022/08/12 00:12
ご回答ありがとうございます。しかし、今の私にとっては分解能が重要です。
お礼
2022/08/15 17:04
整理いただきましてありがとうございます。
分解能というのは「測定値の隣り合う値で区別のつく最小の数字」だと理解しています。そうであればノイズよりも小さい分解能って何なの?って思います。
しかしノイズにも種類があって、例えば100Hzの現象を測るので100秒周期のノイズなどDC成分のようなものだからゼロ点補正してしまえばほぼ回避可能だし実害無いです。そう言う意味で実際の測定器の分解能をどう決めているのか、実際のところを知りたくて質問してみました。
一般的な問い方をすると教科書一冊になるかもしれないので「スペクトラムアナライザ」だけで結構です。