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金型材料のDCMXとSLD-MAGICの使い分け
2024/02/05 16:30
金型材料のDCMXとSLD-MAGICの使い分けについてご教授よろしくお願い致します。
ベント金型のパンチ材質が、現在SKD11(60HRC)を使用していますが、最近パンチ角部の欠けが、頻繁に起こり何か対策をと検討しております。
被加工材は、SUS304 T2.0 です。
今の案としてSLD-MAGIC(低温焼き戻し200度 60HRC)に変更してはと先輩からアドバイスをもらっていますが、別の方からは、DCMX(61HRC)
に変更してみるのもありかなとアドバイスもらいました
どちらの選択がベターでしょうか?
SLD-MAGICとDCMXの使い分け(用途)は、どのように考えればよろしいでしょうか、皆さんのご意見いただけませんでしょうか、よろしくお願い致します。
※OKWAVEより補足:「技術の森(材料・素材)」についての質問です。
回答 (2件中 1~2件目)
パンチ寿命の改善を行う立場なら、手順を踏んでしっかり考えましょう。「誰々に言われました」「知恵袋で言われました」では、社内説明もできないし自身の技術蓄積にもなりません。
手順。
(1)現用品の損傷原因と対策を考えます。原因が明確でなければ仮説(複数も可)を立てて、対策を決めます。例えば「欠けるのは靭性不足」。しかし変形なしの欠けなら靭性不足と言えるが、へたりや変形して変な荷重がかかって欠けたのなら、硬度不足もあり得ます。
(2)JIS-SKD11は汎用材なので多用されていますが、性能不足の場合に備えてDCMXなどの各種の非JIS改良材が販売されています。各種改良材のカタログを入手します。DCMX系以外に8Cr系もあります。
(3)候補材の特性比較。各材質のSKD11対比特性、例えばは靭性データをチェックします。ここで重要なことは、
(a)硬さは現用品と同じとするのか、少し下げてもいいのか、逆に高くするのか。
(b)焼戻温度を低温にするのか、高温にするのか。
を含めて、靭性を調べます。
(4)上記から最良材案を決めます。上記手順を上司に説明して了解を取れば、失敗しても大丈夫です。
カタログデータで分からないことがあれば、再質問して下さい。
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