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再リーマでのひずみの問題を解決するための方法
2023/10/14 02:23
- 再リーマでのひずみの問題を解決するためには、外径の両端の1mmを径12にして、板のほうも12の穴をあけたものをはめ込んで溶接する方法が有効です。
- ハンドリーマとボール盤を使用して再リーマ作業を行っているが、精度が安定しない問題が発生している。止まりゲージが止まったり入ったりばらつきがある。解決策として、外径の両端を径12にし、板の穴の径も12にする方法が効果的である。
- 栓ゲージで測ると、止まりゲージが止まったり入ったりばらつきが生じている。再リーマのやり方に問題がある可能性がある。外径の両端を径12にして、板の穴の径も12にすることで精度が向上するだろう。
溶接後の再リーマ
2004/02/01 19:20
外径20、内径8H7で長さ20のパイプ状のものの両端に厚さ1mmの板を溶接し、内径のひずみを再リーマして仕上げていますが、精度が安定しません。
外径の両端の1mmは径12にして、板のほうも12の穴をあけたものをはめ込んで、裏側(外径20の方側)から3点溶接しています。
リーマはハンドリーマを使い、ボール盤で作業しています。
栓ゲージで測ると、止まりゲージが止まったり入ったりばらつきます。
やり方のどこに間違いがあるのか教えてください。
質問者が選んだベストアンサー
こんばんは
>そこでなのですが、パイプの内径をΦ7.8なりにしておいても溶接によって歪むことは同じではないかと思うのです。だとしたら、リーマによるばらつきは同じく起こってしまうのではないかと思うのです。
>そんなことはないのでしょうか。
はい大丈夫だと思います。
今の再リーマ加工では、切粉を出すよりリーマ外周刃でのバニシング(つぶす)作用の方が多いと思いますので、切削抵抗の殆どがラジアル(回転軸に垂直方向)方向になり、材料が曲がったり、リーマが変形したまま出し入れしていると思われます。
その状況で刃物を抜くと、変形させている力が開放されますので、結果として穴が曲がることになり、通が通らなくなったりすると思われます。
取り代をある程度つけて上げれば、溶接のひずみがあっても先端部の刃先で切削という本来の作業をするので、切削抵抗の多くが刃先方向に向くようになります。したがってワークあるいはリーマを曲げるという悪戯は激減する筈です。
※仕上げ代が少ないと、した穴に習う率が高いです。多いと習う割合は減少しますが、穴精度が多少低下します。バランスに注意してください。
穴径も安定し、曲がりも感じなくなると思いますが、そのワークの固定方法に注意しないと、クランプ圧でワークにひずみが発生し、結果として穴がエビツになったり楕円になったりします。
この場合は簡単な治具を造った方がいいと思います。
治具例
1.製品の位置決め
φ10の穴を明けた20ミリ厚の鉄板(治具板)に、製品に溶接で追加した1ミリ厚の部品に干渉しないように小さなVブロックを横向きにして嵩上げします。その後製品の外周部をVの所に当て、先に明けたφ10の中心に行くように位置を決めてVブロックを松葉等でその治具板に固定します。
これで製品の位置と姿勢がきまりますので、今度は加工中に回転したり動いたりしないようにします。
2.固定
上記の状態で製品の上に、厚み10・外径φ30位の丸い板に内径10位の穴を明けた座金を乗せて、その上を松葉等で製品の中心にクランプ圧が集中するように穴の両側を締め付けます。
上下関係としては
(上側)松葉(U字型の押さえがね)
外径φ30の座金(製品に傷をつけない為に使用します)
製品(1ミリ厚の板を溶接した外径φ20長さ20の製品)
治具板
(下側)ボール盤のテーブル。
となります。
注意1.下にした溶接側が平らでない場合は、製品を上下反対にしてください(平らな面を治
具面に当てるようにします)。
2.治具板の大きさはVブロック・製品が固定できる大きさで十分です。
この状態でボール盤のテーブルを固定した後に、加工する製品の穴とリーマの芯を出して、最後に治具をテーブルに固定すれば安心してボール盤作業ができると思います。
がんばってください。
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その他の回答 (8件中 1~5件目)
> 焼鈍のことは抜きにしても、このような「溶接」と「きびしい公差」がかち合ったと
> きは、溶接後に公差の入った寸法を仕上げるものなのでしょうか。
寸法公差がH7であればそうする方が間違いないです。
> また、溶接と焼鈍はセットであるものなのでしょうか。1、溶接 2、焼鈍 3、加
> 工 の焼鈍をしないことはありえないことなのでしょうか。それとも、ひとつ劣ると
> いった程度のことなのでしょうか。
コレばかりは、溶接の種類、方法とワークの形状(精度の必要な場所と溶接箇所との距離、肉厚等)によって変形量が違いますので(場合によってはあまりでない場合もある)一概に言えないです。
もし順番をきめるとするなら
コストを考え、まずは1、溶接 3、加工 これで変形が出るなら
1、溶接 2、焼鈍 3、加工とすべきでしょう
話がそれますが、ある工作機械メーカーはボディーが溶接構造なのですが完成後の変形を無くすために二回焼鈍するそうです、コレは極端な例ですがつまり目的によると言う事です。
お礼
2004/03/15 22:39
先日、ピン内径を7.9キリ穴にしておいて溶接、そのあとリーマで8H7に仕上げました。
結果は良好です。
やってみれば、これが当たり前のやり方なのだとはっきりわかりました。
何回もの質問に答えていただき、本当にありがとうございました。
>この応力除去焼鈍をすれば、溶接での歪みは解消されて、ピンの内径8H7は溶接前と変わらず、確保されているということなのでしょうか。
言葉足りませんでした。
焼鈍すると言うことは
1.溶接(リーマ加工代残し)
2.焼鈍
3.加工(リーマ仕上げ)
となります。
リーマを先に仕上げて溶接し焼鈍すると内部応力がどのように解放されるか不明なので、H7はキープ出来ません。
また焼鈍は専門の業者に任せることをお勧めします。
お礼
2004/02/09 22:40
重ね重ね、ありがとうございます。
焼鈍のことは抜きにしても、このような「溶接」と「きびしい公差」がかち合ったときは、溶接後に公差の入った寸法を仕上げるものなのでしょうか。
また、溶接と焼鈍はセットであるものなのでしょうか。1、溶接 2、焼鈍 3、加工 の焼鈍をしないことはありえないことなのでしょうか。それとも、ひとつ劣るといった程度のことなのでしょうか。
以前別の会社で旋盤工をしていたときに、台形で長さ(高さ)300ほどの台座にΦ100くらいのベアリングケースを溶接した品物を作ったのですが、やはり溶接による歪みがでました。
旋盤ではチャックの振りが足りなかったこともありましたし、またつかめたとしても、このような台座の付いたものを回すのは怖かったように思います。
フライスは担当者ができないと言ってましたので、結局手でペーパーをかけてなんとか仕上げました。
これって、ちょっとひどい加工のような気がします。本当の手順とはどんなものなのでしょうか。
また、このとき焼鈍については全く語られませんでした。
こんばんは
>外径20、内径8H7で長さ20のパイプ状のものの両端に厚さ1mmの板を溶接し、内径のひずみを再リーマして仕上げていますが、精度が安定しません。
これは内径がφ8H7に仕上がっているパイプの端を点溶接すると、ひずみが発生してゲージの通が奥まで入らなくなるので、ボール盤で手直ししているという事ですよね。
リーマで加工出来るようですから、工程変更して、溶接後にφ8H7の加工をなされてはいかがでしょうか?。
もし後々のひずみが心配なら皆さんおっしゃるように焼なまししてから加工すればいい思います。
寸法に仕上がっている状態で、ひずみが発生した場合、下穴が変形(曲がったり楕円だったり)しているのと同じ状況になります。その場合、リーマは負荷の低い方へ逃げようとしますで、楕円になったり穴が曲がったりします。
※削り代がないと殆ど滑っている状態になり、リーマも磨耗し易いと思います。
結果ゲージの通が奥まで入らなかったり、止めが入り口だけ入るようになると思います。
もし工程変更が可能なら、リーマ代(φで0.20.3位)がついた状態で溶接し、その後工程でリーマを通せばいいと思います。
お礼
2004/02/09 21:25
ありがとうございます。
その通り、おっしゃるとおりです。
今のやり方では、再リーマ後の穴径がばらついて、ゲージの通しが楽に入るもの、固いものができます。うっかりすると、止まりの方までズルズルと入るものもできてしまいます。
また、入り口の1mmほどは溶接からあがった状態ですでに止まりゲージが入りますが、これは溶接のせいで仕方なしということになっています。
>寸法に仕上がっている状態で、ひずみが発生した場合、下穴が変形(曲がったり楕円だったり)しているのと同じ状況になります。その場合、リーマは負荷の低い方へ逃げようとしますで、楕円になったり穴が曲がったりします。
このあたりのことの確信がもてなかったのです。
そこでなのですが、パイプの内径をΦ7.8なりにしておいても溶接によって歪むことは同じではないかと思うのです。だとしたら、リーマによるばらつきは同じく起こってしまうのではないかと思うのです。
そんなことはないのでしょうか。
熱処理については、その品物の材質、形状、加工方法、用途、目的等でそれぞれ違ってくると思います。詳しくは下記で相談されたら良いと思います。
http://www.tohkenthermo.co.jp/q&a.htm
超高速艇のSUS316製プロペラの溶接後の熱処理で
寝屋川工場の加藤様が親切に教えて戴きました。
参考: http://http://www.tohkenthermo.co.jp/q&a.htm
お礼
2004/02/04 20:22
重ねて、ありがとうございます。
もともと加工方法や工具、段取りのあたりに間違いがあるのではと思い、ここに質問させていただいたのですが、熱処理にポイントがあるのだとは考えもしませんでした。
まず言葉を修正します
誤り→歪み取り焼鈍
正解→応力除去焼鈍
で以下が説明のサイトです
http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/map/kagaku09/4/4-2-1.htm
お礼
2004/02/04 20:16
重ねて、ありがとうございます。
サイトにアクセスしてみました。
赤らめさせる手前まで加熱して、その後できるだけゆっくり冷やすのが応力除去焼鈍なのですね。
この応力除去焼鈍をすれば、溶接での歪みは解消されて、ピンの内径8H7は溶接前と変わらず、確保されているということなのでしょうか。
お礼
2004/03/15 22:55
先日、ピン内径を7.9キリ(実測値7.937.95)にして溶接、リーマで8H7に仕上げました。
結果は良好です。
7.9でも予想以上にキリコがでて、油がはけ塗りでは間に合わず、掛け流すことでなんとか加工できました。
ばらつきもなく、しっかりしたものができました。
何回もの質問に答えていただき、本当にありがとうございました。