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ステンレスの腐食性とかじりについて
2005/12/10 22:14
- SUS304はCrによる不動態皮膜によって腐食から素地を守っており、Cの量も腐食性に関係があります。
- タフトライド処理をすると耐食性が低下しますが、具体的な低下度は数値で表されますか?
- SUS316はSUS304よりも耐食性がありますが、タフトライド処理をした場合の耐食性はどうなるのでしょうか?また、かじりにはSiの量が関係していますか?
ステンレスの腐食性とかじりについて
色々な資料を見るとSUS304はCrによる不動態皮膜によって腐食から素地を守っているとあるのですがCの量も腐食性に関係あるのでしょうか?
また、タフトライド処理をした場合は耐食性がおちるようですがどの程度おちるのでしょうか?耐食性の違いを数値的に表せるのでしょうか?
SUS304よりSUS316の方が耐食性はあると思うのですがタフトライド処理をした場合の耐食性はどうなのでしょうか?
また、かじりに対してはSiの量が関係するのでしょうか?
回答 (3件中 1~3件目)
ステンレスの不動態皮膜を形成しているのは酸化クロムです。Cが増えると炭化クロムが生成され、そちらにクロムを取られるため耐食性は劣ります。タフトライドは軟窒化です。ステンレスに窒素を加えると耐食性は向上しますが、タフトライドではどうかわかりません。
耐食性については、使用する雰囲気や暴露する液体、気体によっても異なるので使用する条件にあったテストをするのが一番いいと思います。腐食量を数字で表す評価方法もあるので調べてみてください。
SUS316はMoが添加されており304よりも耐食性、特に耐硫酸性、耐孔食性が良くなっています。
かじりについてはNo.6730を参照してください。Siの量は関係ないと思います。
タフトライドについてはNo.4856「ステンレスのタフトライド処理について」を参照下さい
No.4807でした。
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一般的に炭素量が増すと耐食性は悪くなります。純鉄なんかはかなり耐食性がいいですよ。耐食性の違いを数値で表すならアノード分極曲線をとればいいと思います。JIS G 0579:1983 にステンレス鋼のアノード分極曲線測定法が記載されています。
ステンレスがさびないのは、表面の不動態被膜を削ったとしても数秒でCr2O3?の被膜を形成するからですよ。
関係ない話かも知れませんが、ステンレス鋼の表面改質としてパイオナイト処理というものがあります。売り文句は、オーステナイト系ステンレス(SUS316以上推奨)で表面硬度HV800以上。耐食性の向上等です。かじり対策にはよいと思います。チッ化等では、耐食性が極端に落ちるので、クロムメッキ等に変わる処理かもしれません。メッキでは剥がれ問題もあるので・・・