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ブロックゲージのグレードについて
2023/10/14 19:37
- 測定具の校正の基準として使用するブロックゲージなのですが、弊社ではグレードが0級のものと1級のものがありました。
- 0級のものは社外に校正を依頼していたのですが、返ってきたものは一部1級にランク落ちしており、総合判定が1級になっていたのです。
- この場合ISOのトレーサビリティ上は、1級になっているブロックゲージ以外を使用しても1級のブロックゲージを使用したことになるのでしょうか?また、1級のブロックゲージを使用して1級のブロックゲージを校正するのはだめでしょうか?
ブロックゲージのグレードについて
2006/11/22 19:30
はじめまして。お世話になります。
測定具の校正の基準として使用するブロックゲージなのですが、
弊社ではグレードが0級のものと1級のものがありました。
今までは1級のものは0級を基準にして校正されたダイヤルゲージで校正していました。
0級のものは社外に校正を依頼していたのですが、今回返ってきたものは一部1級にランク落ちしており、総合判定が1級になっていたのです。
この場合ISOのトレーサビリティ上は、1級になっているブロックゲージ以外を使用しても1級のブロックゲージを使用したことになるのでしょうか?
また、1級のブロックゲージを使用して1級のブロックゲージを校正するのはだめでしょうか?
よろしくお願いします。
回答 (2件中 1~2件目)
とりあえず、目先の疑問から。
ブロックゲージの等級は、例えば、103個セットのうち1個でも1級なら、セット全体が1級の扱いになってしまいます。
1級のものを使わないのなら、社内規定の書き方次第と思います。「0級の『セット』を用いる」となっていればアウト、「0級の『ブロックゲージ』を用いる」となっていればセーフ、だと思います。
ただ、ブロックゲージの校正をダイヤルゲージで行う、ということ自体が技術的にまずいと思います。どのようなダイヤルゲージで、何mmのブロックゲージを校正するのかわかりませんが、JISに規定されるダイヤルゲージとブロックゲージとすると、1級の校正(判定)は物理的に不可能です。
JIS B7503(ダイヤルゲージ)に規定される最も高精度なダイヤルゲージで指示誤差±3μm程度。JIS B7506(ブロックゲージ)では、等級の判定は、「測定の不確かさを許容差の幅の内側にとる(意訳)」ことになっています。つまり、ダイヤルゲージの精度(±3μm=幅6μm)以内の許容差の判定は、あり得ないことになります。
この許容差の条件を満たすブロックゲージは1級にはなく、2級の700mm超のみです。実際には、ダイヤルゲージの精度のみではなく、種々の校正の不確かさが乗るはずですので、ブロックゲージの校正をダイヤルゲージで行うのは、現実味がないと思います。
等級を気にするレベルのブロックゲージの校正には、少なくとも精度0.1μm以上の高精度測定機と高精度な空調設備が必要ですので、一般企業が社内校正するにはコストが合わず、外部校正に出すのが一般的と思います。
ISOの審査においても、物理的に不可能な社内規定が認められることはないと思います。指摘される前に、社内規定の変更とブロックゲージの外部校正をおすすめします。
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1級にランク落ちしておりとありますが実測値はどれくらいマイナスしていたのでしょうか?