このQ&Aは役に立ちましたか?
順送り金型のパイロット長さについて
2023/10/15 10:21
- 順送型の設計におけるパイロットの長さとは、板厚によって異なりますが、通常抜きパンチの長さに2mm程度を足した長さが一般的です。
- ただし、金型によっては下向きに曲げることもあり、その場合は曲げパンチの長さがワークに最初に当たります。曲げパンチが最初にワークに当たると、ワークが変形し、製品寸法に影響を与える可能性があります。
- 従来の対処法としては、パイロットを長くして曲げパンチと同等に下げる方法や、抜きパンチを長くして曲げパンチと同レベルに下げる方法があります。ただし、それぞれに問題点があり、払いの増加や型構造の複雑化などが生じる可能性があります。
順送り金型のパイロット長さについて
2007/09/25 17:27
いつも勉強させてもらってます。
弊社はプレス金型を設計製作しておりますが、なにぶん閉鎖的な業種のため、自社のやり方が正しいのか正しくないのか、判断つきかねるところが多々あります。
順送型の設計におけるパイロットの長さ(有効長)ですが、板厚にもよりますが通常抜きパンチの長さ+2mm程度(M社のカタログもそんな感じかと)にしております。
金型によっては下向きに曲げることも多いですが、その時曲げのパンチが下方、抜きのパンチのさらに下まで出ることになります。
そうしますと、ワークに最初に当たるのはパイロットではなく、曲げパンチになります。
曲げパンチが最初にワークに当たると、ワークが変形したり、引っ張られたりして、製品寸法に悪影響を与えるばかりか、金型として機能しなくなります。
従来の対処法としては、
? パイロットを長くして、曲げパンチと同等あたりまで下げ、ストリッパーのラインも同様に下げる。
? パイロットは抜きパンチ基準のままで、パッド等によりワークを強制的に挟み込む。
それぞれの問題点として、
? 曲げ部のパイロットが異常に長くなり、ワークの持ち上げが発生。対処として、パイロットの払いを別に設ける。
? 送り桟、ワークのパイロット穴が変形、寸法出しに恐ろしいほどの労力がかかる。また型構造も複雑になり、トラブルの元となる。
最近採用しているのは方法?で、過剰なほどの払いを入れてます。
あと考えているのは、抜きパンチを長くして、曲げパンチと同レベルまで下げる方法を考慮中です。
金型の基本として、最初にパイロットがワークを拾い、送り桟の変形を極力抑えるのが正解だと思いますが、スマートにいってないのが実情です。
各社のノウハウがあり、お答えいただけないこともあるかと思いますが、できましたらヒントや、コツ等を教えていただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
長文失礼いたしました。
回答 (2件中 1~2件目)
先に回答が出ていますが、普通はパット(パイロット)を上曲刃より出します。
もし、この構造が出来ないほどパットの面積が小さいときには別の場所にパイロットを考えます。
基本はどんなやり方でもいいのですが、パイロットが一番初めに先行すること。同時にパイロットのすぐ回りの平面ではさんでプレス加工すること。
これをしないと順送ではすぐにトラブリます。(上にひっかかる)
それとパイロットをホルダー固定で考えているみたいですが、これでは結構な確立で量産に入るとパイロットが焼け付きます。
ウチでもNCがなかったときにはホルダーにパイロット固定でしたが、NCが入ってからはパイロットをパット固定にしています。
金型の追加工事はかなり増えます。(ストリッパーガイド取り付けなど)
ですが、これをすることにより金型の出戻りはほとんどなくなりました。
後はsirius3401 さんがどう考えるかですが・・。
参考になれば幸いです。
このQ&Aは役に立ちましたか?
この質問は投稿から一年以上経過しています。
解決しない場合、新しい質問の投稿をおすすめします。
こんばんは、参考になるか分かりませんが・・
ウチのやり方ですとベンド部のパンチはストリッパーと
ツライチかそれ以下で(ストリッパーより引っ込んでいる)、
パイロットはストリッパー固定の物を使用しています。
そうすれば常にパイロットが先に製品のパイロット穴に入る構造です。
曲げのパンチがダイスに長く刺さる場合は上型のスプリングが
どうしても長くなってしまいますが上板の方にもスプリングの逃がし穴を
明ける事も多々あります・・・
ベンドのパンチが先に製品に当たらない様にするには
ストリッパーがベンドパンチより出ている事が最優先だと思いますが。
もし参考に出来たらしてみて下さい。
お礼
2007/09/26 08:59
ご返答ありがとうございます。
ストリッパープレートへのパイロット取り付けは、あるプレスメーカーが嫌がったので、しばらく採用していませんでした。
そこは新規顧客で、しかも型設計前の打ち合わせで言われたので、私の頭の中からも消えていました。
今から考えると、おそらくワークの払い等の問題だった様に思いますので、そこを含め再度考えてみたいと思います。
お礼
2007/09/27 17:57
ご回答ありがとうございます。
曲げ部のパットに固定式のパイロットというのはあまり採用しませんでした。
確かにこれならパイロットが先行しますし、パイロット付近をしっかりと押さえ込むことができますね。
弊社は自動車部品を主にしておりますが、納入先のプレスメーカー(複数)はストリッパーへのパイロット取付や、パット部への取り付けは嫌がる傾向が多いです。おそらくワークの持ち上がりの問題でしょう。
その分、払いピンなどを取り付けて、確実にパイロットから払われるようにする必要はありそうですね。
まあ、あと問題点があるとすれば、長年やってきた方法を変えることによる社長との衝突を上手く回避することくらいでしょうか。