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2007/06/04 12:15
SUS304の板(厚さ12mm)で内径φ400のパイプ状のものをアルゴン溶接で製作し、内径を機械加工いたします。機械加工前、仕上げ加工前等どのタイミングで応力除去を行ったほうがいいのでしょうか?また応力除去焼きなまし(焼鈍)の温度は何度で行ったほうがいいのでしょうか?色々調べましたが、550℃以下から、固溶化熱処理の1050℃まで、文献等は様々でされております。ご教授の程お願いいたします。
熱処理のタイミングについては自信がありませんが、
機械加工の前の方が良くないでしょうか?
仕上げ加工の前に熱処理するとせっかく精度をだして
加工したのに、大きくひずんでしまうと思います。
パイプであれば歪みは少ないとは思いますが・・・
オーステナイト系ステンレス鋼の応力緩和を図る場合、
550℃から850℃くらいの温度は避けたほうが無難です。
30分程度でも鋭敏化(クロム炭化物の生成)します。
残留応力の緩和効果は550℃以上から劇的に向上するので
鋭敏化との兼ね合いで850℃以上が良いかと思います。
低温でも効果がないとは言いませんが、応力腐食割れの
軽減効果も同じように600℃くらいから劇的に向上するので
耐食性、応力腐食割れ防止の観点からは高温で行なうべきでしょう。
ちなみに応力腐食割れを徹底的に嫌う原子炉の場合は
溶接後に固溶加熱処理するようです。
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昔学んだ杵柄から、SUS304のようなオーステナイト系ステンレスは、
オーステナイトという組織の時に、目には見えないが、不動態皮膜
という酸化皮膜が出来てコレで錆び難くなるようなのです。
ただ、そのオーステナイトとというのが、通常でも不安定な状態であり、
熱や応力などにより壊れ易い。結論からいうと、耐食性を維持しつつ
応力除去焼きなましをするならば、固溶化熱処理(1050℃)しかない
っと思いますが、詳しくは材料メーカーか熱処理屋さんに聞いて下さい
ここでSUS304の溶接部では、当然、オーステナイトの状態が崩れて
錆び易くなるため、SUS308とかの母材より錆び難い材質のTIG棒を
使っているのは、このためであろうと思います
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