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機械工学便覧の軸の計算式中の許容応力の謎
2023/10/16 01:20
- 機械工学便覧の軸の計算式中で使用する許容せん断応力τalについての説明
- 軸材料をS45C焼きならしσB=570MPa、σe=345MPaとした場合、計算式からτal=55MPa
- 記述には句読点がなく、解釈が異なる可能性もあるが、どちらにしてもτalの値は55MPa
機械工学便覧の軸の計算式中の許容応力の謎
2008/10/07 22:47
機械工学便覧記載の軸の計算式中で使用する許容せん断応力τalについての説明が下記です。
「τal=55MPaまたは0.3σeと0.18σBの小さい方の値」
今、軸材料をS45C焼きならしσB=570MPa、σe=345MPaとした場合
0.3σe=0.3*345=104MPa
0.18σB=0.18*570=103MPa
となります。
「三者のうちの一番小さい値を採用せよ」と解釈すれば、
当然τal=55MPa
となります。
この記述には句読点が一切ありませんので、そのほかの解釈もできますが、どちらにしても55MPaになってしまうように思います。
これではどんな高級材料を使用しても同じことになりますが、どう解釈すればいいのでしょうか。
回答 (4件中 1~4件目)
すいません素人のたわごとです
>「τal=55MPaまたは0.3σeと0.18σBの小さい方の値」
の言葉自体の解釈ですが
>「三者のうちの一番小さい値を採用せよ」と解釈すれば、
では無くて
"τal=55MPa"もしくは"0.3σeと0.18σBの小さい方の値"
と、言う解釈は成り立たないでしょうか?
もしそれが成り立つならば、回答(1)さんの補足にある
>条件が未確定の時に概算で軸径を仮決定し
の時に有効な手段とならないだろうか?
55MPaと言う値が通常の場合の最悪値であるならば
取り敢えず最悪値で仮選定して先に進めると言う考え方
もしくはそれほど重要では無い箇所でコストを掛けて計算するまでもなく
ここまで安全率を見越して置けば大丈夫だろうと言う考え方
例えばカバーの取付ボルトを選定するのにM8かM6のどちらかにする場合
「コストで差が無いならM8にしておけ」
とかの同類では無かろうか?
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基本的な許容応力は、
◆ 引張や圧縮は、降伏点÷安全率 MPa ≒ N/mm2
S45C-Nの場合;引張強さ 570N/mm2、降伏点 345N/mm2
軸では、荷重変化が100%~-100%(圧縮と引張荷重が掛かる)が
一般的です。因って交番荷重の安全率 8を使用して、
345N/mm2÷8=43.1N/mm2
以下が、引張強さや降伏点の資料です。
http://www5.kannet.ne.jp/~azumaseiki/azupa007.html
http://www.tokukin.com/00common/matspec.html
http://furuike.co.jp/composition[3].html
http://www.forming.co.jp/database/db/csmsu-2.pdf
http://www.forming.co.jp/database/index.html
↑ [材料特性]をクリックしてみて下さい。
さて、せん断応力は、引張応力の1/√2≒70%や60%を目安にします。
すると、43.1×70%でも30.1N/mm2、60%なら25.8N/mm2となります。
が、基本です。
貴殿の記述内容は、
* 静 荷 重;100%の一定荷重 <安全率;3>
* 繰返し荷重;0~100%の変化荷重 <安全率;5>
* 交番 荷重;-100~100%の変化荷重 <安全率;8>
* 衝撃 荷重;0~100%の変化荷重が短時間に変化 <安全率;12>
の静荷重条件の計算ですね。
τal=55MPaは、熱処理で硬度上げ、引張強さを上げる=せん断応力を
上げるが、限界値はτal=55MPa程度という意味ではないでしょうか?
軸は、浸炭等で高周波焼入れし、表面は焼入れをしますが、中はその
まんま東ではなくて-N か-A が一般的な使用法です。
硬く脆いの脆さを考慮した、τal=55MPaではないでしょうか?
お礼
2008/10/08 21:23
ご丁寧な回答をありがとうございます。
わたしもそんな解釈になってしまうのですが、それにしても理解しがたい学会の文章だと思います。
許容応力の考え方は、unwinの安全率に発していますが、3,5,8,12という安全率ですが、もともとは引張強さに対するものだと解釈しています。 最近はミスミなどでも別の解釈をしているようです。
許容応力の取り方は業界により千差万別ですが、55MPaという数値の妥当性ではなく、それよりもこの本の記述文章をどう解釈するかをお聞きしたかったのです。
この文章からは、限界値が55MPaという解釈が普通だとわたしも解釈します。
それならば、0.18σBとかは何の意味があるのかと思うわけです。
逆算するとσB=55/0.18=306MPaですから、ほとんどの材料はそれ以上の強度を持っていますから。
一般的な考え方として,?構造物:繰り返し荷重が掛からない(静的荷重),?機械一般:繰り返し荷重が掛かる(動的荷重)に分けられると思います。?の場合は材料が降伏しないこと?の場合は繰り返し疲労に耐えることが必要条件になります。鋼材を想定すれば,?は引張強さσBの約60%?は30%になります。またせん断強さはτB=σB/(√2~√3)と考えられますので,?の場合に機械工学便覧記載の軸の計算式が概ね与えられます。
材料強度や寸法のばらつきあるいは不測の条件を想定すればその下限値を考えるべきです。私はばらつきで30%強,安全率(許容値/破壊値)1.5位を想定し,最低100%の裕度が必要だと考えます。この場合0.18σB/2=52MPa位が目安になります。
すべての(金属)材料τal=55MPa以下とするのは(1)の回答と同様,とても乱暴だと思います。
お礼
2008/10/08 20:40
回答ありがとうございます。
要素奇知様の考えには同感です。
ただ、すべてτal=55MPa以下と唱えているわけではないと思いますが、著者または学会の意図するところが正確に伝わる文章ではないと思いますので、皆様はどう解釈されているのかを教えてもらえればと思った次第です。
許容せん断応力・・・τal これを求めるにはということだと思いますが
0.3σe・・・恐らく、0.3x(降伏点または0.2%耐力) だと思います
0.18σB・・・ 〃 、0.18x許容引張応力 だと思いますが結構安全を見てる
参考URLはクレーンにおける、許容応力の取り方と許容せん断応力について、
記載されているので、一気に目からウロコが落ちると思います
その機械工学便覧の内容を良く読んでも変わらないなら誤植でしょう
すべてτal=55MPa以下などとするようなことは、有り得ない筈と思いますが、
更に安全を見た基礎設計では概算で余裕をみた計算をしたりしますからね
ちなみにS45C-Nならば、寸法効果や疲れなどを無視した時τal=132Mpaとなる
基礎設計で軸受の寿命やその他の条件が未確定の時に概算で軸径を仮決定し
その後、詳細に詰めていくような場合は、安全というか余裕を見てスペースを
決めるためにτal=20Mpaとか低めに決めて計算を進めていくことにしますが
恥ずかしい話ですが日本機械学会の軸計算式は見たことがありません。
「τal=55MPaまたは0.3σeと0.18σBの小さい方の値」S45C-N τal=132x1/1.2x1/2=55Mpa
ここで1.2は寸法効果、2は疲労 疲労強度を考慮するかしないと、考えられないだろうか?
つまりτal=55MPa以下なら疲労を考慮okそれ以外小さい方もokという解釈も出来そうに思う
それにしても言葉足らずの文章と思うが圧力容器の規格にしても本文の他に捕捉説明とか
付属書,別冊解説書などがあります。ここらは如何にも、お役所仕事的な感じがいたします
お礼
2008/10/08 20:32
回答ありがとうございます。
日本機械学会の提唱する重要な軸の計算式ですので、
式にはわかりやすい表現をして欲しいと思いましたので質問いたしました。
クレーンや建築の世界では許容応力の取り方が明確に唱われておりますが、機械の範囲は広く、明確な数値は明記されません。
その中でもこの式では比較的明確な数値を揚げているとは思いますが、文章が明確でないでがっかりしてしまいます。
数値の適不適は判断の分かれるのは常ですが、それにしてもこの本の文章はどう解釈したらいいものでしょうか。
重ね重ねありがとうございます。
55MPaの数値の意味も知りたいところではあります。
寸法効果というかキー溝がある場合はさらに55MPa*0.75とするように記述されています。
お礼
2008/10/09 09:44
回答ありがとうございます。
おっしゃるとおりの解釈もできます。
これで、55MPaと後者の小さい方、即ち103MPaでは103MPaを選んでもいいのでしょうかね。この辺がわからない部分ではあります。
逆を考えれば後者が55MPaより小さいたとえば50MPaだった場合(そんな材料があるかどうかは別として)どちらを採用すればいいのでしょうかね。
どちらにしても、最悪値を明記する必要はないとも考えますと、ますます訳がわからない^^
まだ、謎ですが、ありがとうございました。