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2008/02/26 08:37
SUS304+SUS304を真空及び雰囲気ではなく、大気中で純銅を使い、ろう付けをしたいのですが、うまくいきません。フラックスは以前真鍮を黄銅ろうで、ろう付けしたときのものを使用しました。大気中・純銅という規定がある為、銀ろう等が使用できず、困っています。以上宜しくお願いします。
ろう付けマニュアル(アメリカ溶接協会編)では、SUS同士の接合において銅ろうは適合となっています。
該当のろう材はBCu-1、成分はCu:99.90% P:0.075%、Pb:0.02%、Al:0.01%、ろう付け温度1016℃~1093℃となっており、一般のろう材より温度が高いので、フラックスも1100℃でも有効な3Bや5(AWS規格)を使用すべきです。真鍮ろうで使ったものと同じならフラックスはよさそうですね。
銅ろうのBCu-1にはわずかにPが含まれていますが、これは還元作用を助けるためのものです。純銅でうまくいかないのはこれが原因かもしれませんね。Pは過熱によってほとんどなくなってしまうので、ろう付けされた部分の組成は純銅とみなして良いと思いますが、いかがでしょうか?
SUSのろう付けで注意したいのは熱伝導率が悪いことです。局所的に極端に熱せられ、反面熱が全体に回らないために失敗する確率がたかくなります。
いくらフラックスの還元作用があるとはいえ、過過熱による強い酸化表面が形成されてしまうと、その部分にろう付けはできません。
熱源がガスバーナーの場合は還元炎を使用することに徹することも大事です。
例えはSUSの細いロッド同士で練習してみてはいかがでしょうか。その時に、暖め方やフラックスののび・活性・酸化表面の還元など、具体的な問題が確認できると思います。
御回答有難うございます。大変勉強になりました。
早速、トライし問題を確認したいと思います。
また何かありましたら質問いたしますので、宜しくお願いいたします。
2008/02/26 13:03
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SUS304は、防錆効果に優れた材料です。
それは、簡単に云えば、表面に酸化膜を形成しての効果です。
その事が原因で、真空中とかN2雰囲気中(酸素を排除して)で下地処理をするのでは?
又、熱伝導率の悪さも、反応を良くしていると考えます。
以上を考慮して、条件を見直した方が良いと考えます。
http://www.nisshin-steel.co.jp/nisshin-steel/product/market/32stainless/stn012_main.htm
を参照願います。5.3以降の腐食欄も。
アドバイスありがとうございます。
もう少し大気中ろう付けをトライしてみます。
(銀ろうとは違い、かなり経験・熟練が必要みたいですね・・・)
2008/02/26 19:33
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