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旋盤によるネジ加工の相手部品確認の理由とは?
2023/10/17 18:29
- 旋盤でのネジ加工において、相手部品での確認がなぜ必要なのか疑問に思っています。
- ネジゲージを使用すれば問題ないと考えるのですが、なぜ相手部品を貸してほしいのかわかりません。
- 大量生産の場合でも相手部品を確認せずに済む例があるため、理由が分からないです。
旋盤によるネジ加工 なぜ相手部品で確認するのか?…
2009/03/26 22:06
旋盤によるネジ加工 なぜ相手部品で確認するのか?ネジゲージでの確認はだめ?
ネジは一般的に転造で造りますが、旋盤でも造れますよね。
当社は1品モノの製作をしていることから、たまに旋盤でネジを造る事があります。おねじを造る事もあればめねじを造る事もあります。
そこで質問なんですが、おねじ、めねじどちらでもいいのですが、
どちらか一方を造る場合、相手となるめねじ、またはおねじを貸して欲しいと言われます。
例えば、おねじを製作して欲しい場合、現場から相手となるめねじを貸して欲しいと言われるのです。理由は、出来たおねじをめねじに入れて上手く入るかどうか見るためだそうです。逆のパターンも同様です。めねじを製作依頼したときには、相手のおねじを貸して欲しいと言われます。
え?なんで?と疑問に思うのです。
別に相手がなくても、JISに基づいて製作すればねじは機能すると。
角度やピッチは決まっているからそれに沿ってやれば問題ないと。
等級は別にして。
私は転造ねじ、NCによるオネジ・メネジを大量生産している会社を見たことがあるんですが、どちらも1つ1つ相手とねじ込んで確認なんてしていませんでした。大量生産なんでそんなことしていられませんし、確認しなくても問題なく出来ていました。1時間に数個ランダムに取っての確認はありますが、それでも問題ないと思います。
汎用旋盤で加工する場合のみ、相手を貸して欲しいというのでしょうか?
それは、加工者の腕によって出来栄えが違うからでしょうか?
そうとしても、別に相手がなくても、ネジゲージを使って確認すれば
問題ないと思うのですが、なぜ相手を欲しがるのかわかりません。
ネジゲージを使って入れば問題無いと判断するのは違うのでしょうか?
なぜ、旋盤で加工するネジは確認に相手を使うのでしょうか?
ゲージがなんの為にあるのかわからなくなりませんか?
どなたか教えてください。
宜しくお願いします。
回答 (8件中 1~5件目)
JIS規格にないねじの話ですが参考までに
古い設備の現物にあわせてめねじやおねじを交換する場合
私は加工屋さんにはなるべく相手側の現物を渡すようにしています
現物のねじピッチなどの寸法は図面に指示されていても
微妙にプラスマイナスがあるためか、
現物にあわせずに図面だけで加工し持ち込んだものが
合わなかった(入らない、ガタが大きい)ことが何度かあります
このような経験のある加工屋さんが現物を欲しがるのではないでしょうか?
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ねじを旋盤で加工する場合、Fail要因がタップ加工する場合より
多いので、確認はより確実な相手部品を使用します。
製品によっては、旋盤から製品を外すと追加修正ができない物もあり、
相手部品チェックは有効です。
単純にネジを固定用のネジでしか見なければ 現物が無くても問題は少ないでしょう。
ネジには色々と付加的な機能性を求められる事もあります。
旋盤の副刃物台のメネジ等も現物合わせが常識的に行われます。
規格の範囲だと「少し渋かったり」「ガタだったり」も
汎用の職人さんは日常的に人間の細かな要求で「ガタ無くスーと入るネジ」を
目標とし 半ば癖になっている。
そこには規格以上の公差が求められ現物に合わす事があたり前になっている。
1級のネジで研磨加工するならゲージに合わすが旋盤では1級のネジ加工は
困難です。←アキオさんの指摘通り
あの人にやってもらった仕事は気持ち良くネジが入ると言われたい
いや、あの人のネジは渋かったりガタだったりと言われたく無い。
現物に合わせれば そんな事も防げますよね。
それと たとえNC旋盤で加工したネジでも精密に計測すると角度の倒れが
あります。
旋盤屋です。
ネジ加工で現物が有るとありがたいのは、不測の事態を回避できる事です。
過去の事例ではネジ自体は問題ないが、根元の切り上げが長くねじ込むと根元まであと0.5mmとか、
ゲージでは問題ないが、公差のギリギリでねじが渋い、
後の組み立て行程の効率化のため緩く作るとか、
加工後溶接が有るため変形に備えてなどがありました。
小径ではある程度の引っかかり高さを確保する事が必要なので、
なおさらあった方がいいと思います。
こういう風に実際に使う状況を見極めることは必要だと思います。
そういうやり方を“現物合わせ”と言います.
常にその様に合わせる訳ではありません.
ゲージは、小さいものでも一セット2万円以上しますし、
特殊なものになれば納期が3ヶ月くらい掛かります.
いちいちゲージを頼んでいたら、仕事にならないです.
ゲージもきちんと借して貰えるなら良いですが、
直接の依頼元ですらゲージを持っていない事もあります.
また、熱処理しますの表面処理しますのとなると、
ゲージが通るからと言って安心はできません.
単品物となるとそもそもの相手部品もかつて、
現物合わせで作られている可能性があり、
他との互換性が必要なければ現物合わせ方が確実な場合もあります.
私の勤め先でも、社内でしか使わない部材のM10×1.5は
ゲージを保有していない事もあり、現物合わせしていますし、
以前、外部からの依頼で“M10.5”というねじを
現物合わせで3000個ほど製作した事があります.(勿論、NCです.)
さらに言えば、とくに補修目的で製作されるねじというのは、
必ず相手がすり減って幾らかは痩せています.
すり減った相手と組むのに、ねじをバカ正直に作ってしまいますと、
はめあいがゆるくなる可能性というのが出て来ます.
この場合、痩せた相手でも極力ガタが出ない様に
ねじを大きめに作った方がむしろ親切ですよね.
旋削だからと言って、全てのねじを
現物合わせするという訳ではありません.
旋削で1級のねじを切ろうとしてはいけませんよ.
1級は原則として研削です.
めねじはともかく、おねじは1級に作ったからと言って、
2級の公差に入るとは限りません.
1級は雌雄間のクリアランスが小さいのでねじ渋くなる可能性がありますし、
ねじ山の頂が尖りがちなので潰れ易いです.
サラエ刃付きのチップは2級を前提に形状が設計されています.