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ヒートシンクの選定方法と放熱計算
2023/10/17 22:31
- ヒートシンクの選定と放熱計算方法について、特に複数のモジュールを取り付けた場合やヒートシンク+ファンの場合の考え方について解説します。
- ヒートシンクの選定は、IGBTモジュールの消費電力と周囲温度に基づいて行います。ヒートシンク1つに対して1つのモジュールを取り付ける場合は、Rj-a=(定格Tj-周囲温度)/消費電力の式で放熱計算ができます。
- しかし、ヒートシンク1つに対して2つ以上のモジュールを取り付ける場合は、別の計算方法が必要です。具体的な計算方法についても解説します。また、ヒートシンク+ファンの場合、ヒートシンクだけではなくファンの効果も考慮する必要があります。その考え方についても紹介します。
<放熱設計>ヒートシンクの選定について
2009/01/08 18:12
IGBTモジュールでスイッチングさせた電子機器の
放熱計算について悩んでいます。
1つのモジュールにつき、1つのヒートシンクであれば、
Rj-a=(定格Tj-周囲温度)/消費電力
で求めようと思っていますが、(他にも良い方法があれば教えてください)
1つのヒートシンクに対して2つ以上のモジュールを取り付けた場合、
どういった計算方法になるのでしょうか?
また、ヒートシンク+ファンにした場合の考え方も
ご存知でしたらご教示お願いいたします。
以上、無知で恐れ入りますがお願いいたします。
質問者が選んだベストアンサー
放熱器の所要熱抵抗を求めたいのですね。
Rj-aは,半導体のジャンクションと雰囲気間の熱抵抗であって,放熱器に
要求される熱抵抗ではありませんよ。
半導体パッケージ内の熱抵抗 Rj-c
取付部の接触熱抵抗 Rc-s
放熱器の熱抵抗 Rs-a (+
----------------------------------
総合熱抵抗 Rj-a
放熱器に必要な熱抵抗Rs-aは,少なくとも,(設計Tj-周囲温度)/消費電力で求
めた熱抵抗Rj-aから半導体パッケージ内の熱抵抗Rj-cと取付部の接触熱抵抗
Rc-sを差し引いてください。
強制空冷用の放熱器であれば,所定のファンを使った場合または風速を規定し
た場合の熱抵抗がデータとして示されていますので,上記のような手順で
求めた所要の熱抵抗の放熱器を選定するだけで特に難しいことはありません。
悩むとしたらファンが止まった場合の保護だとか,フィルタが埃で目詰まりす
る心配などです。
なお,設計Tjを半導体の最大定格のTjmaxで設計するの乱暴です。Tjmaxが
150℃であっても,設計Tjは100℃とか120℃にディレーティングすることが
信頼性を保つうえで必要と思います。
一つのヒートシンクに2個以上の半導体を取り付ける場合は,消費電力の
合計を分母に持ってくれば,所要の熱抵抗計算できます。
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お礼
2009/01/08 22:58
非常に的確なお答え有難うございました。
とても分かりやすかったです。
最初のRc-sやディレーティングなど肝心なことを忘れていました。
失礼しました。
強制空冷用の場合もカタログなどの熱抵抗を見ればいいんですね。
防塵も必要らしいので、埃などは悩むことになりそうです。
半導体が2個以上の時も、20W×2個としたら分母を40にするだけ、
とゆうことですね。
どうも有難うございました。