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SK5材でEリングを製作する際の熱処理条件と粘り性について
2023/10/18 16:28
- SK5材で製作するEリングの熱処理条件と粘り性について調査しました。ベンチでのテストでは、折り曲げると簡単に折れてしまうことがわかりました。
- 硬度が48HRCのSK5材を使用し、粘り性を持たせるための熱処理方法を探しています。ただし、オーステンパー槽を使用することはできません。
- 熱処理条件に異常は見られませんが、ベーキング処理はしっかり実施されています。熱処理方法を教えていただけると助かります。
SK5材 熱処理の条件 粘り性要
2011/05/13 15:42
SK5材でEリング(7×0.8厚み)を製作しています。
プロセル: プレス → (熱処理)850℃×30min → 60℃油 → 390℃×50min(空気) → 亜鉛メッキ → ベーキング(3時間以内、200℃×4Hr)
但し、ベンチでEリングを折り曲げますと、粘りはなく簡単に折れてしまいます。
硬度は48HRCのもので、粘り性を持たそうとした場合、どのような熱処理方法はあるのでしょうか?
オーステンパー槽は持っていない為、オーステンパー処理法を採用できない条件で、又、上記の熱処理条件に異常はあったのでしょうか?
ベーキング処理はしっかり実施されていますが、
ご教授のほど宜しくお願い致します。
回答 (1件中 1~1件目)
焼入の硬さ、焼戻の硬さ、脆さ、メッキ後の脆さとステップ毎の確認をせず最後まで突っ走ってアウト、のような文面だが、だとしたらイタダケナイ。
Eリングだから出回っている市販品との比較はされたのでしょうか?
オーステンパーが優れているのは確かだが、それを実施するのが相場なのかどうか?
http://www.gasdenro.co.jp/images/austemper.pdf
特にSK5の板材のプレス打抜品の場合は歪みを嫌いますので、オーステンパー処理は
普通焼入焼戻よりはるかにすぐれております。
SK5材にバネ性を附与する処理は、硬さはHRC40~50が最適であり、この範囲では
オーステンパーが焼入焼戻よりも靭性においてすぐれています。
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すなわち、常温ならびに低温で硬さHRC50位のときはオーステンパーしたものが油焼入焼戻した
ものより衝撃値がはるかに大きいが、硬さがHRC35位になるとその結果は逆になります。
万能ではない。
>850℃×30min
高めなのと長いのが気になります。
http://www.nsc.co.jp/product/plate/pdf/AC144.pdf
http://www.metalravne.com/selector/steels/OC80.html
SKなら780℃。薄いから、火炎なら温度に達したと判断して1minも持たないでポチャといきます。だから、脱炭が心配。
>390℃
上と下の両方に振ってみては。より硬くしてダメとも即断できない。
不利なことを敢えて行うには、中間チェックを手抜きせず条件を細かく詰めていくしかないでしょう。
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お礼
2011/05/16 16:17
丁寧なご説明、ありがとうございました。
同業のEリングメーカ3社からもサンプルを入手し比較して見ました。 他社らはやはり粘り性があり、又、いずれもオーステンパーで処理していると言っています。
現行の取引先にはオーステンパー槽を持っていなく2次外注を使わないと本熱処理方法は実施できませんし、実施した場合、相場もアップになるようです。
今回、アドバイスされたご内容をご参照させながら、条件を振って再現試験も含め、取引先と一緒に確認して参ります。
とてもプロ的なご指導でどうもありがとうございました。