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旋盤加工図面解釈での内径加工上の問題について
2023/10/19 01:34
- 旋盤加工図面解釈で内径加工上の問題についてご教示ください。材料はNak55で、32φから削りだしを行っており、右側から軸中心に10φのピン角穴があります。その後、6φのキリ穴がPT1/4まで続いていますが、10φ穴と6φ穴の交差部分に「すり合わせ」との記述があります。お客様からは最小面取りが必要との要望がありましたが、加工後に10φ穴に対して6øのキリ穴が振れているとクレームを受けました。
- お客様からのクレームの内容は、加工後の10φ穴が0.9mmずれているというものです。しかし、加工者側は同芯度を謳っていないため問題ないと主張しています。図面は軸中心線に沿って穴を描いているとして、可動範囲は図面右上の一般交差範囲の±0.2mmまで許容されると主張しています。
- この状況において、問題の主張が正しいかどうか迷っています。加工図面の解釈について、内径加工や同芯度についての適切な判断基準が知りたいです。
旋盤加工図面解釈でおしえてください。
2012/03/11 11:21
うまく伝えられるかわかりませんが 主に内径加工上の問題です。
材料はNak55で32φからの削りだしです。全長65で右側から軸中心に10φのピン角穴が25Lあってそのつづきが
に6φキリ穴が反対面のPT1/4までおよそ25くらいの長さでつながっております。10φ穴にはOリング溝がありますが10φに交差は入っておりません。
しかし10φ穴と6φあなの交わりに「すり合わせ」との記述があって お客さんに問うと そこは最小面取りしておいてほしい。とのことでした。
そこでわたしは左側1/4PT方向から 右側の10φ穴に向かって 6φドリルを加工しました。10φと6φとの最小面取りはボール盤でやったわけです。
加工が終わって納品すると 客先からクレームで10φ穴に対して6Øのキリ穴が振れている・・・・・・・・とのことでお客さんの測定で0.9振れていると言ってきました。私がそこは同芯度を特に謳っていないから かまわないはず。というと 謳わなくても 図面が軸中心線に沿って穴を描いているのだから 許される範囲は 図面右上の一般交差範囲のプラマイ0.2だ。と
言われてしまいました。
この場合どちらの主張が正しいのでしょうか
回答 (5件中 1~5件目)
再出
回答(4)で挙げられた JIS B0419 普通幾何公差
新しい規格。
個々の条項は大事だが、
『まえがき』
『附属書A 幾何公差に対する普通公差表示方式の背景にある概念』
に書かれる考え方が重要で参考になると思います。
それと条項では
6.図面上の指示
-- 端折ると?JIS B0419?を適用する旨の表示 --
が適用する必須条件。
7.採否
特に明示した場合を除いて、普通幾何公差を超えた工作物でも、工作物の機能を損なわない
場合には、自動的に不採用としてはならない。
これは承知しておくべき重要条項。
図面単葉だけの数値では表せない機能について、発注/受注の両者とも考えなさいということでしょう。
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JIS B0419 に普通幾何公差と呼ばれる公差が規定されています。
そこで円周振れ公差がL:0.5、K:0.2、H:0.1となっているので同軸度が
書いてないから0.9の振れでもOKという主張は難しいと思います。
ちなみに0.9も触れていれば目視でも分かると思いますが出荷時に違和感は無かったのでしょうか?
旋盤作業で径は3種類あってもワーク中心を貫く穴なら、片側または両側から旋盤で明けるのが普通です。NAK55だからといえ。
>許される範囲は 図面右上の一般交差範囲のプラマイ0.2
納得性ある公差でしょう。
実際は旋盤でもドリルだけの加工なら、アウトすることもあります。
しかし機能面でボルトが貫通するだけの穴なら、多くの場合面倒な振れ測定はせず 0.3 近くであっても機能OKなら目をつぶる。自作自演で数個程度なら当たる分だけ穴拡大。
>10φと6φとの最小面取りはボール盤
を使ったというのがやはり問題。なおかつ 0.9 の振れは大きい。
角ブロックの穴明けを原始的なケガキ作業で行うにしろ、表面で±0.2以下、裏面で振れを含めて倍を限度にしないと機能を果たさない。
以上、図面の解釈からも加工の実際からも・・・・
図面の解釈について、既に消滅した旧規格ながら書いてます。
No.39533 幾何公差 回答(4)
その公差を一括して図面内に指示することができる。なお、一括指示もないときは、
通常の製作技術による精度に任す
通常の製作技術による精度・・・・
お客さまが云っているのは、URL示す普通寸法公差を図面の右上に記していることだと
思います。(6mmを超え30mm以下 は、±0.2mm、公差等級が中級を示していると想像)
そして、φ10mmの穴とφ6mmの穴が0.9mmの芯ずれを起こしている内容は、
◆ φ10mmの穴は、φ10mm±0.2mmであるから、φ9.8mm~φ10.2mm
円筒部から中心までの寸法は、其々4.9mm~5.1mmになります
◆ φ6mmの穴は、φ6mm±0.2mmであるから、φ5.8mm~φ6.2mm
円筒部から中心までの寸法は、其々2.9mm~3.1mmになります
◇ φ10mm穴とφ6mm穴の円筒の差は其々2mmで、
4.9mm-3.1mm=1.8mmの計算と、5.1mm-2.9mm=2.2mmの計算とになり、
1.8mm~2.2mmまでφ10mm穴とφ6mm穴の円筒の差が許されることになります
となり、φ10mmの穴とφ6mmの穴が0.9mmの芯ずれを起こしていると、◇印の内容が満足
していないので、お客さまが正しい主張となります。
製品形状を正確に把握してはいませんが、旋盤のセンタドリルが使用できたのなら、
ボール盤でなくセンタドリルを使用した方が良かったでしょうね。
お礼
2012/03/12 15:21
ご回答ありがとうございました。参考にさせてもらいます。
ISO規格が改定されて、軸中心といった実態の無いものを精度
の基準(図面でいうところのデータム)にしてはいけないこと
になっていますので、お客さんの言い分も微妙です。
しかし、一般論としては残念ですが、質問者さんの方が分が悪い
と考えます。
蛇足ですが、昔々、中国に機械加工部品を発注したところ、同心度
や真円度が滅茶苦茶な品物が納品されたので、必要な部位について
は一般公差もすべて図面に記載したことを思い出しました。
漢字の間違い訂正します
誤)実態 → 正) 実体
お礼
2012/03/12 15:23
ありがとうございました。今後とも加工にはいっそうの慎重さをもって望みたいと考えております。
お礼
2012/03/12 15:18
早速のご回答ありがとうございました。参考にさせていただきます。