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ワイヤボンディングのワイヤ切れやキャピラリ詰りについて
2023/10/19 06:18
- ワイヤボンディングにおけるワイヤ切れやキャピラリ詰りについて解説します。
- ワイヤ切れやキャピラリ詰りの原因と対策について考察します。
- ワイヤボンディングの初心者が知っておきたいポイントをまとめました。
ワイヤボンディング ワイヤ切れ、キャピラリの詰り…
2013/03/28 23:32
ワイヤボンディング ワイヤ切れ、キャピラリの詰りについて
ワイヤ切れで困っています。
2nd側を打った後に切れて
ワイヤをクランプする前にエアテンションで引かれてワイヤがはずれたり、
最近ではキャピラリの中にワイヤが詰ったりもします。
最近の使用後のキャピラリ先端を見ると以前より汚いように見えます。
以前はこのようなことはなかったのですが
以前からの変更点は
ワイヤφ23um⇒18um(それに伴いキャピラリも変更)で、
変更当初はこのようなことはありませんでした。
どういう原因が考えられるでしょうか。
ワイヤまたはキャピラリ変更でキャピラリ先端に異物が
付着しやすくなることはあるでしょうか。
またボンディング条件等で切れにくくすることや
異物の付着を抑えることはできるでしょうか。
捨てボンディングしたらキャピラリに堆積した異物が落ちるかもということを
聞いたのですが本当でしょうか。
ボンディング初心者なので分からないことだらけです。
よろしくお願いします。
回答 (1件中 1~1件目)
投稿されて5ヶ月を過ぎていますが、問題解決されたでしょうか
御社のボンディング作業に対し少しでもお力になれるよう微力ながら
少々おつきあいさせて頂きます
弊社はダイボンディング~ワイヤボンディングを手掛ける作業を
十数年に渡り携わって参りました
その過程には現在御社で困っている事と同じように困難を何度も
体験して乗り越えて参りました
そして今でも新規の一点ものなどの場合には時として
色々な困難が待ち受けております
質問のフォローの前に
第1にワイヤボンディングとはダイボンディングの
でき次第という点があります
第2に製品をヒーターに乗せた時の浮きや傾き等なく
正確に設置されていなければ条件が悪くなります
そして第3には装置側の条件です
キャリブレーション、ボンドパラメータの条件設定です
本題に入ります
(ワイヤ切れで困っています。2nd側を打った後に切れてワイヤをクランプする前にエアテンションで引かれてワイヤがはずれたり、最近ではキャピラリの中にワイヤが詰ったりもします。
最近の使用後のキャピラリ先端を見ると以前より汚いように見えます。)
↓
この文章からただ単純にフォローするとすれば単に2ndのボンド条件が
強すぎるということです
しかしそこがワイヤボンディング作業に仕掛けられた罠なのではと
思っております
ワイヤボンディングというのは、まずスパークさせ 1stボンドをし
ループを形成し2ndボンドをして テールを作るが1サイクルです
したがって
1stボンドが付かなかった場合は当然2ndボンドは出来ません
1stボンドが付いてネックで切れてしまってもボンディングは完成しません
1stボンドも付き2ndが付いてもテールがなければスパーク出来ないので
完成出来ません
御社に当てはまるか分かりませんが例えば ICやチップコンデンサ等が
傾いて斜めにダイボンドされていた場合には当然ボンド条件は悪くなります
ボンドヘッドは円弧運動をしていますので最適な角度での
ボンディングが必須となります
ワイヤボンドは上記に記入した1サイクル
全ての条件が整ってこそ正確なボンディングが可能となります
どこか1カ所設定が悪くてもボンディングは完成しません
(ボールボンドってどんなパラメータ使っても何となくボンディングは出来てしまうんですがそこが怖いんですよね)
ワイヤクランパも一連の働きをしています
1stボンディングするまでクランパは閉じています
1stボンディングをするとクランパは開きループを形成し
2nd上へ移動しクランパが閉じます
そして2ndボンディングを行いクランパを開き必要なテールを作り
クランパが閉じられます
エアテンションに引かれワイヤが外れるのはクランパが開いている時に
何かが起こっている事になります
どこでワイヤが切れているかを捕まえる必要性があります
切れる場所により対応も変わってきます
(以前はこのようなことはなかったのですが以前からの変更点は
ワイヤφ23um⇒18um(それに伴いキャピラリも変更)で、
変更当初はこのようなことはありませんでした)
↓
もし、ボンドパラメータを変更しないでワイヤ径だけ細くなれば
当然潰れが強くなりますので切れの確率は高くなりますし
キャピラリの先端も細くなるわけですから汚れやつまりの発生も
確率的には高くなると思われます
ワイヤまたはキャピラリ変更でキャピラリ先端に異物が
付着しやすくなることはあるでしょうか。
↓
強くボンディングされれば当然キャピラリの先端は傷みます
強い=金線が必要以上に潰れる
ボンド面を強く押し潰すことになる訳ですから必然的に
キャピラリの先端は汚れやすくなり傷みます
(捨てボンディングしたらキャピラリに堆積した異物が落ちる
かもということを聞いたのですが本当でしょうか)
↓
私も作業者から聞いたことがあります
捨てボンドは2ndボンディングの条件で行われます
ボンド中は超音波が発振しますので異物がまれだとは思いますが
取れることもあるようです
堆積した異物は私見ではありますが取れないと思います
(超音波を発振させながら金線を通すのも一手です)
余談ですがキャピラリに金線や異物が詰まった時の除去用として
(Capillary Unpluggerというタングステンもあります)
もし今私どもが御社で抱えた問題に対処する場合には
製品にボンディングは行いません
セラミックに金のメッキ処理を付した最もボンド条件の良い材料にて
ボンディングの条件出しを延々と行います
そして導き出した条件(ボンドパラメータ)を元に製品に挑みます
まずボンディング出来る条件を探し出す作業が
製品ボンディング出来る最初のステップと考えております
解決となる糸口しか書けませんが
ボールボンディングは強くボンディングして
良いことなんかひとつとしてありません
1stボンドではボール径 ボール厚さ
2ndステッチボンドの形状とキャピラリ痕が
どの位が適切なのか ボールシェアやワイヤプルを使って
検証する必要性があると思います
参考になれば良いのですが
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お礼
2013/09/02 23:46
いろいろ試してみましたがまだ解決しておりません。
知見をお持ちでしたら御教えいただけないでしょうか。