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2018/12/20 17:18
ご覧いただきありがとうございます。
電磁波吸収の方法について調べていたのですが、おおまかに透磁率、誘電率、導電率を用いた方法があると学びました。
この中の透磁率についてなのですが、多くは軟磁性体を用いていると思います。
(1)硬磁性体が使われない理由とはなんでしょうか?
→電磁波で磁界の波が着ても、硬磁性体では磁束密度があまり変わらないからでしょうか。
また、複素透磁率について
(2)虚部のグラフを見ると、2つピークがあるようですが、これは磁壁共鳴ともうひとつは何の共鳴なのでしょうか?
おひとつでも答えていただけますと助かります。
よろしくお願いします。
(1)硬磁性体を使わない理由
硬磁性体とは、保持力が大きく、永久磁石として使われる材料です。透磁率が比較的小さく、起磁力の変化に対する磁束密度の応答が悪いので、大きな電波吸収作用は期待できないと思います。軟磁性体であるフェライトが電波吸収体として使われる理由として、相対的に低い周波数領域で透磁率が高く、透磁率が周波数に伴い低下する領域で、良好な吸収特性を示すことを参考にすれば、自ずと理解できるように思います。
(2)軟磁性体の複素透磁率が二山であることの理由
複素透磁率の低い周波数の山は、透磁率が周波数に伴って低下し始める周波数に対応し、ご指摘のとおり磁壁共鳴と考えることが適切であると思います。高い周波数の山は、低い周波数の山よりもなだらかであり、顕著なピークではありません。この周波数は、相対透磁率が1に近づきもはや磁性体としての性質が消失する領域であって、それに伴い電波の吸収特性も消失する周波数です。複素透磁率のピーク(山)と捉えるよりも、複素透磁率の「肩」と捉えた方がいいと思います。
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硬磁性体が使われない理由は推測の通り、電磁波の作る微弱な外部磁場では磁束密度の変化が少ない=硬磁性体の磁化が反転できない故にヒステリシス損失が小さいからということで良いとおもいます。
(実効的透磁率が小さいからという見方もあるかも)
このWebページが詳しそうに思います。
http://www.toei-tc.co.jp/yshimada/shimada_note_04.html
>電磁波吸収の方法について調べていたのですが、おおまかに透磁率、誘電率、導電率を用いた方法があると学びました。
恐れ入りますが、出典をご教示頂けないでしょうか。
>虚部のグラフを見ると、2つピークがあるようですが・・・
これも、出典は同じでしょうか?
http://iss.ndl.go.jp/sp/show/R100000002-I000009326572-00/
こちらの本だったと思います。
細かい表記は違ったらすみません。
他の所でも3つの係数を使った式で吸収を示していたのでそうかと思ってました。
例
https://www.jstage.jst.go.jp/article/materia1994/38/1/38_1_46/_pdf
複素透磁率については
https://product.tdk.com/info/ja/products/noise_magnet-sheet/technote/tpo/index.html
tdkさんの図等です。
最初の本については、読んだ時はまだ複素透磁率がわかる段階じゃなかったので、同様の図があったかはわかりません。
というか、この大同特殊鋼さんの記事にこれピークの解説ありますね、、読みます。
2018/12/20 20:15
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