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回答 (3件中 1~3件目)
そもそも電話のない江戸時代以前は、届け物があったら必ず書簡で届いた報告およびお礼をしたものです。
届くかどうかということも怪しい時代ですし、飛脚なんかを使うと中途でものを半分バクられたりもしましたから、これは納品書受領書みたいな形で厳格にしないといけないことでした。
明治時代になって、樋口一葉のお父さんなんかが電話というものを日本に導入してくれたのですけど、持っている人間があまりいなかったから、お礼は必ず書簡でした。この話は太平洋戦争以後まで続きます。なぜなら各戸に電話があるという時代がおとずれなかったからです。
電話がある家が一つあったら、近所が皆それを当てにして、取次とか呼び出し電話に使ったものですから。そんなときに、他人の家の電話を使って自分にもらった贈り物のお礼なんかをしゃべるわけにはいきません。ああ、この人のところに新巻鮭が届いたんだあ、と電話を借りた家の人にはまる聞こえですから、もらったものの一部をおすそ分けしないといけないことになりました。
というわけで、戦後まで電話でお礼をするなんていう発想は誰にも発生しませんでした。
そのうち誰の家にも1台は電話がある時代が来ます。昭和40年代後半以後です。しかしこのときに贈り物のお礼を電話でするのには無理があった。呼び出して受話器を取るのが贈り物をしてくれた当人だという確率が低いからです。家政婦だとか書生が出たら何にもなりません。
そのうち、昭和60年代ごろから携帯電話というものが現れ、電話に出た相手が絶対に当人だということが保証されるようになって、はじめて直接電話のお礼が可能になったのです。
だから、こういう歴史からいって、お歳暮のお礼は基本的に書面で行うのが本来のマナーです。ただし、鮮度が関係のあるようなものをいただいたときは、いま届きましたというのを電話でお知らせするのは相手の気持ちを大切にすることだから推奨できます。
お礼の手紙は手紙ですから、これが不要ということはありません。書かれたものはエビデンスとして残りますから、あ、あの人に贈ったっけなと記憶があやふやなときにめくってみたら確実になりますから役に立ちます。
手紙は必須です。
そして、鮮度が重要なもの、とか、もらったときにあんまりうれしかったものの場合は電話でリアルタイムなお礼、は有効です。
石鹸をいただいたとき、なんていうのは手紙だけで十分です。
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電話で済ますことが多くなってきていると思いますが、相手がかなり年配の他人の場合はお礼状が常識とお考えの場合も多々あると思うのでお礼状を出せば間違いないでしょう。
年配でも親戚のような場合は近況報告を兼ねて電話でもいいと思います。