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射出圧力についての疑問と注意点
2023/10/15 00:17
- MoldFlow社の樹脂流動解析ソフト「MPA」を使用している者が射出圧力の算出結果について調査しています。
- 射出圧力が高い場合の成形部品への影響や金型作成時の注意点、設計段階における注意点について知りたいです。
- 射出圧力が高いという判断を下すためにはどのような解析結果を見れば良いのか教えていただきたいです。
射出圧力についてのご質問
2006/06/26 11:27
ご質問させて頂きます。MoldFlow社の樹脂流動解析ソフト「MPA」を使用している者ですが、射出圧力の算出結果について調査しております。
・ある成形部品において射出圧力が高い
といった判断は解析結果からどのように読み取れば良いのでしょうか??
また、
・ある成形部品において射出圧力が高いといった判断を下した場合、金型作成時の注意点や、設計段階における注意点は??
以上の2点についてご指南下さい。宜しくお願い致します。
回答 (1件中 1~1件目)
・ある成形部品において射出圧力が高い
といった判断は解析結果からどのように読み取れば良いのでしょうか??
射出圧力(あるいは圧力降下)の結果を見ると、樹脂充填が完了する瞬間における圧力(降下)の分布を見ることが出来ます。ソフトウェアの性格上、最終充填位置における圧力は必ずゼロ、射出位置における圧力は最大となります(圧力降下はその逆)。両者の差が型内での圧力損失であり、成形機の最大射出圧力設定(デフォルト100MPa)の80%以内に収まるように成形条件、製品形状、ゲート位置、材料を変えるというのがソフトウェアの指針のようです。
・ある成形部品において射出圧力が高いといった判断を下した場合、金型作成時の注意点や、設計段階における注意点は??
製品設計時であれば、
薄肉、偏肉形状を極力無くす。
メルトフローレートの高い材料を選択する。
金型設計時であれば、
ゲート位置、数を見直す。
スプルー、ランナー、ゲート部での圧力損失を出来るだけ小さくする。
押し切り部等が樹脂圧力に負けないような構造にする。
成形時であれば、
樹脂温度値を上げ、溶融粘度を低くする。
その他にも色々あると思います。
Moldlfowは、条件さえ入力すれば解析は誰でも出来ますが、結果の解釈となるとそうは行きません。逆に言えば、ここが解析者の腕の見せ所だと思います。
Moldflowはあくまでもシミュレーションであり、シミュレーションには前提となる条件が数多くあります。そのため上記指針は実成形と一致しない場合が多々あります。よって実際に解析結果を判断する場合、解析結果と実例とを常に比較しながらデータを蓄積し、判断基準を補正をしていく必要があります(当方も少なからず補正をかけていますが、補正のかけ方等はノウハウですのでお教え出来ません)。
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