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2008/12/17 12:31
ギヤにQPQ処理を行う依頼を受けましたが、ギヤ内径寸法の公差が厳しく、更に、QPQ処理した後の寸法を記入されていますので、QPQ処理の膜厚を知らないと加工できない状態です。
素材は、 FSD40、及び 4340 STELLの2種類あります。
尚、QPQ処理をネット検索すると、膜厚は5μ~30μと書かれていますが、素材により異なる。とありますので、どなたか上記の素材の場合のQPQ処理の膜厚をお教えください。
QPQ処理とは580℃の塩浴に一定時間浸漬させ窒化層を生成させて後、亜硝酸塩の塩浴で冷却、更に研磨の後、改めて亜硝酸塩の塩浴に入れる塩浴軟窒化法の一種です。名称は「クエンチング+ポリッシング+クエンチング」の略です。ここで寸法は、580℃の塩浴に浸漬した際、変化することが大きいと言われています。窒化層は、メッキと異なり母材表面上に生成するのではなく、表面から深さ方向に向かって浸透します。通常、窒素ポテンシャルが浸透することにより、0~5μm程度大きくなりますが、実際寸法変化を起こす原因は、加工の応力除去が大きな要因です。製品は約600℃前後で応力除去すると言われ、塩浴の温度は580℃とその温度に近いことが挙げられます。それを防止するためにはある程度加工した後、応力除去焼きなましをし、再研磨することをお勧めします。しかしながら、この工程を取るとコストが上がり採用されないケースが多いようです。その他の解決方法は、変化量を見越し加工を行い、窒化後に寸法に入れる方法があります。しかしながら、バイトの状態、材料ロットの相違などいつも条件が同じとは限らないため、危険を伴います。また、必ずしも応力除去で寸法が大きくなる訳ではなく、製品が伸びて細くなる場合があり、そのことも考慮する必要があります。ちなみに、5~30μmの窒化層は前述でもお話しましたが、深さ方向に浸透する量で、寸法変化とは異なります。また、この窒化層は580℃の塩浴にどのくらいの時間浸漬したかで変化します。参考までに・・・
ご回答有難うございました。
結局、QPQ処理後に研磨加工をすることにしました。
2009/03/31 22:17
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