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塗膜剥離の原因と対策
2023/10/16 02:29
- リン酸マンガン処理による下地処理後に行う熱硬化性樹脂を主とする塗装で、焼付け後に塗膜剥離が発生する問題が起こっています。剥離は発生する部品の一部に限定され、一部の部品でも剥離箇所が異なります。塗装工程から焼付け工程までの変化点は特定できません。
- 可能性のある原因としては、下地処理のリン酸マンガン処理が不適切であることや、塗料の選定・塗布方法が問題となっている可能性があります。また、焼付けの温度や時間、冷却方法にも影響があるかもしれません。
- 対策としては、まず下地処理のリン酸マンガン処理の適正化が必要です。塗料の選定や塗布方法の見直し、焼付け条件の最適化も検討すべきです。さらに、部品の不均一な状態や不良箇所の特定を行い、品質管理を強化することも重要です。
塗膜剥離の原因
2008/09/13 09:54
下地処理にリン酸マンガン処理を施した部品に熱硬化性樹脂を主とする塗料を塗装しています。
焼付け(230℃×30分)工程後、碁盤目試験を実施すると塗膜剥離が発生する現象が起こっています。
※全てに剥離が発生するのではなく、処理品の0.1%程度に発生します。
また、部品内でも剥離する箇所と、しない箇所があります。
塗装工程~焼付け工程までの変化点はありません。
考えられる要因についてアドバイスお願いします。
回答 (1件中 1~1件目)
詳細が分かりませんので推測の域でご回答致します。
<化成処理 リン酸マンガン処理が原因の場合>
?下地処理のリン酸マンガン処理皮膜の上に、油や異物が付着していること
により剥離する場合があります。
?剥離する場所と剥離しない場所があるようですが、リン酸マンガン処理後、
塗装をするために乾燥しますが、乾燥時に洗浄液が濃縮しその部分にコン
タミが残り、十分な密着性が確保できない可能性があります。
?リン酸マンガン処理の洗浄液が十分に乾燥しないで塗装したため塗膜が剥
離した可能性があります。
?リン酸マンガン処理後から塗装までの時間が長すぎます。(時期により湿
気を帯びる可能性があります。)
<熱硬化性樹脂塗装が原因の場合>
?熱硬化性樹脂を塗装とありますが、通常170~200℃で焼付けしますが、
230℃で焼付けする場合、塗料によっては潤滑成分が分散されている可能性
があります。この潤滑成分とは、二硫化モリブデンやフッ素などです。
(フッ素の可能性が高いですが…)製品の形状がわかりませんが、小型形状
の場合、一般な平面塗装の他に、タンブラー塗装といって、多くの製品を籠
に入れバレル研磨のように回転させながら塗装する方法があります。(不良
率が0.1%であることから小物形状と推測しました。)この場合製品の角は密
着性が劣り、また、塗膜自体が粉っぽくなりますので、剥離し易い状態に
なります。しかし、塗膜が剥離したのではなく、表面の粉状の塗膜が取れ
ただけで、素地から剥離した訳ではないかもしれません。
?平面塗装で塗装した場合、塗膜が厚すぎ膨れ等が発生し、素地との密着性を
低下させた可能性があります。
<碁盤目試験が原因の場合>
?製品に1mm角でカッターの線を引きますが、(1mmで100ヶの碁盤目を作製し
た場合)線を引いた粕がセロテープに付き、塗膜剥離と間違ってしまった。
小職で考えられる原因を羅列してみました。
何れにしても不良率0.1%となると1000ヶに1ヶの不良で、1000ヶも碁盤目試験
をしたとは考えにくいのが正直です。おそらくその程度ということでしょう。
また、あくまでも例ですが碁盤目試験の評価も0点~10点まであります。
(JIS-K-5400付着性)それを例にとった場合、顧客と何点まで合格か確認する
ことをお勧めします。
参考までに・・・
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