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LEDの発熱原理と省エネの関係について
2023/10/16 17:17
- LEDは発熱するため、放熱対策が重要である。放熱対策をしないとLED素子はダメージを受け、寿命が短くなる。
- LEDは従来のシステムに比べて電気を光に変換する効率が高いため、消費電力が少ない。しかし、発熱量が多いという点においては従来型のライトと同様であり、電気が熱に変換されるロスは大きい。
- LEDの省エネ性は、高い光効率による消費電力の削減に加え、放熱対策をしっかり行うことで長寿命を実現することによるものである。
LEDの発熱原理
2009/12/17 14:07
非常に基本的な質問で恐縮です。根本的に理解が間違って今いたら、どなた様か正していただけると有り難いのですが、LEDは特に素子裏面が発熱するためにその放熱対策が良く議論されていますよね?(放熱対策をしっかりとしないと、LED素子がダメージを受け、本来の利点である長寿命も短くなってしまう。)長寿命に加えて、もう一つのLEDの利点である省エネを考えたところ、ここで疑問なのは、下記点です。
そもそもLEDは蛍光灯、白熱灯等の従来のシステムと比較すると電気を光に変換する効率が非常に高い→従い消費電力が少ない。。このように漠然と理解していたのですが。LEDも従来型のライトと同様に発熱量が多いという事であれば、電気が熱に変換されてしまうロスは同様に大きい→では、何故省エネ?
電気のご専門の方々には何を言っているんだという質問でしたら申し訳ないのですが、色々検索しても中々自分に理解できる説明が得られず、質問させて頂いた次第です。どうぞ宜しくお願い申し上げます。
回答 (8件中 1~5件目)
そもそも其の発光原理によります。
白熱電球は赤外光から全帯域に渡る電磁波を出します。
蛍光灯も紫外線を中心に広い帯域にわたって電磁波を放出します。
LEDはその原理から必要な単一の帯域に鋭いピークをもって発光しますから熱は発光層(ギャップ)の前後の半導体層での抵抗分によるジュール熱が主体です。
電子、光の変換効率は高い。
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追加説明です。LEDの効率ですが全光量(360度LEDから出ている光)は100ルーメン/ワットで、蛍光灯の110ルーメン/ワットでまだ蛍光灯の全光量にはかないません。そのためLEDも蛍光灯も効率は殆ど同じなので発熱も同じです。
しかし、LEDにはかなり指向性があり照明したいところにスポットライトのように照らすことができます。指向性が90度だとすると全光量がそこに集中するので光が当たったところだけ約6倍の光が当たり他には余り光が行かない(さいころの1面の方向だけに光を出すと考える)ので6倍の明るさになります。
コマーシャルで言っている明るさはこれを言っています。
蛍光管タイプのLED照明でもLEDを1方向に向けて並べているので向きを間違えてつけると真っ暗ですし、電球型でも下向きについているシャンデリアをLED電球に変えると明るくなりますが、電球が横向きについているシャンデリアの場合はLED電球に変えると下は暗くなってしまいます。
LED照明に変えるときは注意しましょう。
> 紫外線や赤外線が少ないのがLEDの特徴
ここがポイントです.すなわち自己の発熱を赤外線として外部に
放出する(捨てる)ことが出来ないのです.
ですから熱は溜まる一方で耐熱限界は低いしチップは小さいと
いった条件が重なった結果,放熱が大きな問題となっているわけです.
LED照明製品で、参考URLのものが今日現在最高効率と思います。
効率で白熱電球の6倍(93ルーメン/ワット÷15ルーメン/ワット=6.2倍)を超えています。
仕様をみると、明るさ(ルーメン)が810ルーメンと書いてあります。これを放射エネルギー
に換算すると2.7W程度になります。
消費電力が8.7Wとありますから、8.7W-2.7W=6W程度が
熱となっていると推定できます。(紫外線や赤外線が少ないのがLEDの
特徴ですから、消費電力から可視放射を引き算すれば、発熱が計算できます)
最も効率のよいLED照明で、光になるのは消費電力の30%程度、残りの
70%程度は熱になっているということです。
最も効率の高い蛍光ランプは、高周波点灯専用型(Hfタイプ)ですが、
参考URLのデータをから計算すると110ルーメン/ワット程度のようです。
(実際には安定器の効率などを考慮する必要があるのでもう少し低い値と
見ておいた方が現実的)
LEDの効率向上は今後も続き、2020頃には200ルーメン/ワットに達すると予想されて
いますから、現状は蛍光ランプと互角でも、もうすぐ最高効率の光源になる
でしょう。(3番目のURLのロードマップの中に記載されています)
そのとおりのご理解で宜しいかと思います。
ただし、蛍光ランプが四方八方に光を発散するのに対して、LEDは一方向
に指向性がありますので、特定方向の明るさだけを捉えた場合は、LEDの
方が少ない電力で同じ明るさを得ることもできます。
このような性質を宣伝文句にして、蛍光ランプとほぼ同等な効率なのにも
関わらず、消費電力を1/2以下にできるような表現をしている場合もある
のでお気を付け下さい。
補足
2009/12/21 18:35
ご丁寧に回答頂戴し誠に有難うございます。
発光効率だけを考えると現行のLEDは蛍光ランプと同等(消費電力も似たようなレベル)。但し、寿命はLEDのほうが長い。
一方、白熱電球と比べるとLEDは発光効率、寿命ともに、はるかに高い(長い)。
このようなまとめとなりますでしょうか?
半導体の場合、熱の発生部分が集中します。
体積あたりで考えると納得いくかもしれません。
シリコンは非常に小さいので。
お礼
2009/12/21 18:36
ご丁寧に回答頂戴し、誠に有難うございました。アドバイスをもとに、深く勉強してみたいと思います。