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多項式のバラツキ成分分析方法について
2009/11/09 23:02
- 多項式のバラツキ成分分析方法について要因分析が行われています。項目Aの値のバラツキを小さくするために、項目Aとそれを構成する要素B、C、Dのバラツキの関係性を求めることが目的です。
- 項目Aのバラツキは式A = B - C - Dの計算結果です。バラツキはそれぞれの要素のバラツキで表すことができます。
- 単純な平方二乗和で要素のバラツキを求める方法と、要素のバラツキを表す式を使ってAのバラツキを求める方法があります。どちらの方法が適切かは実験結果との整合性を確認する必要があります。
多項式のバラツキ成分分析方法について
現在実験での計測値から算出される"A"という項目の値のバラツキが大きく、そのAのバラツキを小さくしたく要因分析をおこなっています。
項目Aの算出方法は、
A=B-C-D
B,C,D:実験での計測値
という関係式で与えられます。
Aのバラツキ:σa
Bのバラツキ:σb
Cのバラツキ:σc
Dのバラツキ:σd
とした時、
σaをσb、σc、σdで表すことはできるのでしょうか?
私の考えでは、
A±σa=(B±σb)-(C±σc)-(D±σd)
となるので、
σa=√(σb^2-σc^2-σd^2)
となると思うのですが、この式ではσc、σdが大きくなるほどσaが小さくなり、事実とつじつま合いません。
単純に下記のように平方二乗和で求めたほうがよいのでしょうか?
σa=√(σb^2+σc^2+σd^2)
σaがσb、σc、σdの式で表すことができれば、B、C、Dのどの項のバラツキが大きいかが分かり、σaを小さくする小さくするための対策が検討できるのですが・・・
類似の問題を経験されたことのある方、バラツキ計算方法の知識を有する方、
ご教授お願いします。
回答 (2件中 1~2件目)
統計学に淡々と則って考えると,z = a・x1 + b・x2 + c・x3 とした場合の分散V(z)は,以下のように表されます。
V(z) = a^2・V(x1) + b^2・V(x2) + c^2・V(x3)
これより,A = B - C - D の分散は,
V(A) = 1^2・V(B) + (-1)^2・V(C) + (-1)^2・V(D)
= V(B) + V(C) + V(D)
=σb^2 + σc^2 + σd^2
ゆえに,Aの標準偏差σaは,
σa = √(σb^2 + σc^2 + σd^2)
になります。
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B,C,Dのデータに相関がなければ、
σa=√(σb^2+σc^2+σd^2)を使って求めればいいと思います。
とはいうものの、 A=B-C-D という引き算の形の式を使って項目Aを
求めようとしているということは、Bに対して(C+D)が相関があり、
その差分に意味があるからのことと思います。
まずはBとC、BとD、Bと(C+D)、CとDなどの相関を評価してみること
からスタートしては如何でしょうか。
例えば、表計算で散布図形式でグラフにデータをプロットして、線形近似式
を追加し。オプションでR^2の値を表示させれば、概略の相関を把握できる
でしょう。
データについて、完全な相関がある成分と、無相関な成分に分けることが
できれば、相関がある成分は引き算によって打ち消されてAに対してバラツ
キを発生させる作用はなく、無相関な成分について二乗和の平方根で求め
れば良さそうに思えます。
完全な相関がある成分と、無相関な成分に分けることができるかどうかが
ポイントになりそうです。このあたりについて、経験なさった方のアドバ
イスがあると助かります。
Aのバラツキを小さくしたいということが目的ですから、
Bと(C+D)の相関を上げていくことが必須条件です。
データ解析で課題が見えてきたら、データ処理に頼るよりも
測定系においてBと(C+D)の相関をよくする改善を図ることが効果が
あると思います。
簡単な例を作ってみました。
σa=23.2
√(σb^2+σc^2+σd^2)=37.4
B~Dの値に意識的に相関を持たせた結果です。
σaは二乗和の平方では求まらないという例としてみてください。
A B C D
------------------------------------
0.0 28.6 26.9 1.7
7.0 32.3 19.8 5.5
14.0 41.6 17.3 10.3
21.0 57.3 19.8 16.5
28.0 66.3 17.1 21.3
35.0 73.0 12.4 25.6
42.0 80.7 8.5 30.1
49.0 90.3 6.3 35.1
56.0 108.2 10.6 41.6
63.0 111.8 3.4 45.4
70.0 125.3 4.2 51.1
--------------------------------------
σ 23.2 32.8 7.5 16.5
お礼
2009/11/10 22:28
ご返答ありがとうございます。
1点質問させてください。
>データについて、完全な相関がある成分と、無相関な成分に分けることが
できれば、相関がある成分は引き算によって打ち消されてAに対してバラツ
キを発生させる作用はなく、無相関な成分について二乗和の平方根で求め
れば良さそうに思えます。
”相関がある成分は引き算によって打ち消されて”とはどういったことでしょうか?
相関がない(独立な)成分については、二乗和平方で求めることができるのは
わかりますが・・・
回答ありがとうございます。
実例を頂き、非常にわかりやすかったです。
補足
2009/11/12 21:09
こんな場合はどう考えたらよいのでしょうか?
A±σa=(B±σb)×(C±σc)のとき
σa=σb×σcにはなりません。
よろしければ、アドバイスお願いします。
お礼
2009/11/10 23:19
回答ありがとうございます。
理論式で説明頂いたので、納得です。
説明頂いた式は、分散の加法性というものでしょうか?
(詳しいことは分かりませんが・・・)
もし、参考URLがあれば、お教え願います。