樹脂圧力の計算方法とは？

樹脂圧力と金型構造についての記述を紹介しておきます。

樹脂圧力の計算は成形機のスクリュー先端に掛かる圧力は機械の性能表から算定できますが、これとて計算値であって圧力損失を加味されたものではありません。
油圧式であれば、射出機構のピストン面積に油圧力をかければ射出力が出ます。これをスクリューの面積で割れば先端の単位圧力が算定できます。
これらは油圧式であろうと電気式であろうとメーカーさんが出している性能表に射出圧力として記載されていますね。
ご質問の樹脂圧力とは金型内の圧力(成形圧）を知りたいのであろうと思いますが、ＣＡＥ解析の分野に進まれるなら別ですが残念ながら簡易な計算式はありません。一般的にはＣＡＥの流動解析ソフトによる計算結果に頼るしかないでしょう。
一方で、実際には金型に圧力センサーを入れて測定することも出来ますがこれでは予測にはなりませんね。
センサーの配置場所によっては示される圧力には２倍３倍の差が出ます。
また実際に成形して所要型締め力（バリの出ない圧力）を読み取って成形品の投影面積で割り算すれば、単位成形圧力を推定できますがこれとて事前に見込めません。
結局平均的な成形圧力は過去の成形結果を解析して一般的な材料の場合に、300～500kg/cm2と見込む場合が殆どです。無論これ以外にも小さめな成形品で高速に射出した場合1000kg/cm2などの場合もあります。逆に300kg/cm2以下の場合もあります。

パスカルの原理にて、
成形機のシリンダ径、油圧圧力、断面積から計算出来る方法
確認できます。
後は、溶融時の樹脂粘度等の変化や圧力損失を射出成形資料を
確認して考慮するだけです。

以下の資料も確認下さい。
http://kyusouken.com/flow.html
“基礎知識”