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焼き戻し組織の生成について
2023/10/17 14:20
- 焼き戻しとは、0.5%Cの炭素鋼をγ域から焼入れした後、400℃もしくは800℃で加熱することです。
- 400℃に持っていくと、マルテンサイトがαとセメンタイトの組織に変化します。
- 780℃では、マルテンサイトがαとγの組織に一度なっているかどうかは分かりません。
焼き戻しの組織
2009/07/08 23:19
0.5%Cの炭素鋼をγ域から焼入れすることでマルテンサイトを生成させたのち
400℃もしくは800℃で焼き戻すと組織はどのようになるのでしょうか?
また400℃に持っていくとFe-C平衡状態図であらわされるように,マルテンサイトがαとセメンタイト
また,780℃ではマルテンサイトがαとγの組織に一度なっているのでしょうか?
それとも,マルテンサイトは残っており,マルテンサイト+別の組織となっているのでしょうか?
よろしくおねがいします.
回答 (1件中 1~1件目)
焼戻しは、必ずA1変態点(727℃)以下の温度で加熱します。
A1変態点温度以上に加熱されると、結晶構造が変化し始めますので焼戻しの範囲を超えてしまいます。
例えば、S50Cを800℃で加熱保持した場合、加熱中はファライト+オーステナイトになっており、空冷した場合はファライト+パーライトになります。
800℃から水冷した場合は、ファライト+マルテンサイトになります。
400℃で焼戻しした場合、下記のトルースタイトという組織となります。
トルースタイト
焼入れによって得られたマルテンサイトは、α鉄に多量のCが固溶したもので、硬くてもろい性質があります。これを粘い性質にするために、Cを吐き出させる必要があります。約400℃に加熱(焼戻し)すると、硬いマルテンサイトからFe3Cの形でCを吐き出します。この組織がトルースタイトです。フェライトとセメンタイトの混合組織で、マルテンサイトに次ぐ硬さです。
【参考】ソルバイト
この組織もフェライトとセメンタイトの混合組織です。マルテンサイトをトルースタイトよりもさらに高い温度(550~650℃)で焼戻しをすると得られます。Fe3Cがやや粗大化し、トルースタイトよりもさらに凝集した模様を呈します。
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