このQ&Aは役に立ちましたか?
トランジスタバイアス抵抗の必要性と外来ノイズについて
2023/10/17 20:23
- トランジスタをスイッチとして使用する際に、バイアス抵抗は必要です。ベース抵抗が断線したり、値が大きい場合、外来ノイズによってトランジスタがONしてしまう可能性があります。バイアス抵抗を挿入することで、これらの事態を防止することができます。
- しかし、どのように外来ノイズによってトランジスタがONしてしまうのかは分かっていません。外来ノイズの具体的な原因やメカニズムについて、詳細をご教授いただきたいです。
- また、外来ノイズは放射ノイズなのか、それとも電源からのノイズなのかについても理解ができていません。外来ノイズの起源についても教えてください。
トランジスタバイアス抵抗について
2009/02/18 23:15
トランジスタをスイッチとして使用する時にバイアス抵抗が
必要である理由をネット検索したところ
ベース抵抗が断線したときや、ベース抵抗の値が
非常に大きいときにおいて、外来ノイズによりトランジスタ
がON してしまう可能性があるためこれを防止するために挿入すると
ありました。
しかしながら外来ノイズによりどのようにONしてしまうのかが
分かりません。
また、外来ノイズとは放射ノイズなのか電源からのノイズなのかについても
分かりません。
ご教授よろしくお願いします。
回答 (3件中 1~3件目)
TR
信号──────ベース
上記のように,信号がTRのベースに直結していると,
理想的には,0.7V付近でTRはONします。
このままでは,入ってきた信号に対して,余裕がない
状態です。
しかし,下図のように抵抗で入力信号を分割し,TR
に入力する信号レベルを落としてみます。
たとえば,3.5V付近になるとき初めて,TRが
ONするようにすれば,おおよそ,5倍程度感度を
下げたことになります。
温度特性や信号源のインピーダンスなどに注意願います。
このような内容でよろしいでしょうか。
TR
信号─抵抗─┬─ベース
抵抗
│
GND
このQ&Aは役に立ちましたか?
この質問は投稿から一年以上経過しています。
解決しない場合、新しい質問の投稿をおすすめします。
バイアスとは,参考URLにされているように,交流成分を歪まないように増幅す
るために,一定の直流電流をトランジスタに流しておくことを言います。
スイッチング回路では,上記の増幅回路と同じようにベースに直列あるいは並
列に抵抗が接続されていてもバイアス抵抗と呼ぶのはあまり正確ではありませ
ん。
並列抵抗について言えば,マイナス側(一般的には基準電位:グランド)に
接続する抵抗をプルダウン抵抗,逆にプラスの電源側に接続する抵抗をプル
アップ抵抗と呼ぶことが一般的です。
ご質問の本題にもどって,NPNトランジスタのエミッタ接地回路の場合,
(#1回答者さんの参考図と同じ使い方としてR2)の必要性は,
既に回答ありますが,以下の項目が主な理由です。
(1)スイッチング(ターンオフ)を早める
(2)入力側が切り離されたときに安定化する
(3)ノイズに対する耐性を上げる
(4)高温時にオフ状態を確実にする
それぞれの理由を少々説明します。
(1):トランジスタはオン状態のとき,ベース領域に過剰の電荷をため込みま
す。入力電流をゼロにしても,この電荷が消滅するまで電流を流し続けます。
R2を入れることで,過剰電荷を速く放電させることができて,スイッチング
が速くなる効果があります。
(2):R1が切断するような事態よりも,入力側にコネクタがあって,コネク
タが外れるような状態の方が起こりそうなことです。このような場合,R2
がないと,ベース回路はハイインピーダンスになって静電誘導を受けやすくなります。
(3):上記場合を含めこの場合のノイズの伝わり方は”静電誘導”という伝わ
り方と考えればいいと思います。例えば,ベース回路に人間が指を近付けた
とき,人間の指とベース回路の間には僅かですが静電容量(コンデンサ成分)
があります。トランジスタ回路と人間の間に電位差の変化があれば,静電容量
を介して電流が流れます。この電流を基準電位に流し去る役目がR2にはあり
ます。
ノイズの原因となる電位差の変化は,商用周波交流成分が一般的ですが,
TV,携帯電話などの電波や雷による場合,帯電した静電気が放電する場合
など日常的に多々あります。また,静電気の放電などの場合は,とても大き
な電圧が発生する可能性があります。
(4)トランジスタのコレクタに電圧を掛けたとき,コレクタ,ベース間には
僅かですが漏れ電流が流れます。この電流は,動作温度が上がると指数関数
的に増加する性質がるので,広い温度範囲で安定にトランジスタを動作させ
るには,漏れ電流をベースから外に流し去ることが必要になります。この役
割を担っているのがR2です。
R2は絶対に必要かと言えば,そのトランジスタを駆動する前の回路がどのよ
うになっているか次第です。
このような条件やどのようなアプリケーションで使うことを想定しているか
などの情報があれば,もう少し具体的な回答が得られるでしょう
ベース-エミッタ間電圧がおよそ0.7V以上になってはじめてトランジスタ
は能動状態に入ります。R1,R2の関係を適切に選んで,エミッタに対する
ベース電位を0.7Vよりも低い電位に保っておけば,駆動側がトランジスタ
をオフさせようとした状態において,0,7Vと実際のベース電位の差がノイ
ズに対するマージンとなります。
R1を介して直流成分が流れてこない状況とみなせる場合は,静電誘導に対す
る結合容量をCとおいたとき,C×dV/dtが誘導電流に対応し,誘導電流
×R2がベース電位に相当します。この式で計算したベース電位が0.7Vよ
り十分に小さければ,トランジスタは誤動作しないものと考えられます。
C×R2×dV/dt<0.7Vが関係式です。
Cの値,dV/dtの値は状況により大きく変わりますが,R2の値が小さけ
れば,ベース-エミッタ間に誘起するノイズ電圧を小さくできることは了解
頂けることと思います。
毎度JOです。
>>トランジスタをスイッチとして使用する時にバイアス抵抗
下記参照URLの場合でしょうか?
R1がベース抵抗でR2がバイアス抵抗です、
このバイアス抵抗の機能はスイッチングする時のOFF速度を上げる為に使用されます、
R1 R2共に無い場合、余程大きなノイズが混入しない限りトランジスタは誤動作しません、
トランジスタの負荷(コレクタに接続される)に流れる電流の(1/HFE)が流れないとトランジスタはONしません、
このトランジスタが電界効果トランジスタ(FET)の場合は、R2の効果が有ります、
R1 R2共に無い場合、僅かな電界の変化でFETはONしてしまいます、
従ってFETの場合に限り
>>ゲート抵抗が断線したときや、ゲート抵抗の値が非常に大きいときにおいて、
>>外来ノイズによりFETがON してしまう可能性があるためこれを防止するために挿入
上記は可能性が有ると言えます。
お礼
2009/02/25 20:56
回答ありがとうございました。
お礼遅くなりまして申し訳ありません。
回答頂いた内容に対する質問です。
「トランジスタの負荷(コレクタに接続される)に流れる電流の(1/HFE)
が流れないとトランジスタはONしない」とありますが
ベース電流が1/HFE以下であっても要求仕様の電流は流れないが
ベース電流のHFE倍の電流は流れてしまうため、ノイズの影響は
あるのではないでしょうか。
以上よろしくお願いします。
お礼
2009/02/25 22:05
非常に丁寧に回答頂きありがとうございます。
御礼遅くなりすいません。
(3)の静電誘導について分からない点があります。
R1とR2の接続部に静電誘導によりエミッタより高い電圧が誘導されれば
R2があってもONしてしまうのではないでしょうか。
「電流を基準電位に流し去る役目」の部分が重要なのかと思われますが
原理がよく理解できません。ご面倒ですがこの部分わかりやすく
回答頂けますでしょうか。
以上よろしくお願いします。