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ねじの逃がし溝について
2023/10/18 06:23
- ねじ部の深めの溝切りの理由とは?
- ねじ切り加工の方法と注意点
- ねじの逃がしについての他の理由
ねじの逃がし溝について
2010/05/09 03:30
私は今ねじ部について学んでいて、なべ小ネジや六角ボルトのようなモノの場合、転造加工で大量生産しているのですが、「シャフトの先端部分にねじ部」等の「長棒の先端ねじ切り」では転造できない加工には、旋盤のねじ切りバイトでねじ切り加工するというやり方で製造していまして、ねじ部の終わりの”首”辺りに少し深めに溝切りをする方法なのですが、その理由がねじ切りの過程で刃先が不完全ねじ部に当たって欠けないように溝を切っているだけじゃなく、組み立てるときにもなにか理由があるみたいなのですが、いろいろ調べてみても見つかりません。
もし知っている方がいらっしゃいましたら、ヒントだけでもよろしいですので教えてはいただけないでしょうか?
わがままを言って申し訳ないのですが、もし他にもねじの逃がしについて何か理由がありましたら教えてはいただけないでしょうか?
回答 (2件中 1~2件目)
問い合わせのケースでは、基本的には工具(バイト)の逃がしです。
その他にも、工具の逃がしを多く取って、雄ねじに対して雌ねじ部分がねじの根元まで
きっちりと入る、又はその端面からの寸法精度を必要とする部品等に、使用します。
この場合は、バイトの逃がしだけが目的ではなく、雄ねじの不完全ねじ部のカットも
目的で、雌ねじが雄ねじの不完全ねじ部に乗り上がらないで端面までねじ込める工夫です。
また、反対に雌ねじの不完全ねじ部をなくして、雌ねじの端面当てをする場合は、
下穴より大きな穴を3mm程度端面から手前に明け、仕上げタップも工夫し雌ねじの不完全
ねじ部をなくし、雄ねじがねじ込める構造にします。
以上の内容と類似するのが、はめ合い時の加工です。
例えば、H7/h6の穴軸加工とその組み込みも、軸の端面の工具R(アール)逃がしや、
穴の最後部の工具面取りや向かいこみR(アール)やテーパーを逃がすために、
ねじ穴と同様の対処で、逃がし穴を作りH7の穴径以上を最後まで確保し、h6軸を組み込む
ようにしています。
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例えば厚い鉄板にタップを切り、そこにボルトをねじ込んで
そのボルトをストッパーとする場合、ボルトの頭部の座面が鉄板に接触して
欲しいのですが、貴殿の言う逃げ溝がないとボルトを鉄板に最後まで
ねじ込めません。
最後までねじ込むには逃げ溝が必要ということです。
納得したでしょうか?
JIS B1018 おねじ部品の逃げ溝 も参照ください