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材料強度の計算方法とピンの関係
2023/10/18 09:38
- 材料強度は、特定の条件下で材料がどのくらいの力に耐えられるかを示す指標です。材料強度の計算方法は、硬度や材質に基づいて行われます。
- 質問の1つ目では、φ2のピンの材質と硬度が与えられており、横からかかる力が与えられた場合の折れる力について知りたいとのことです。
- 質問の2つ目では、同じ材質と硬度を持つピンAとピンBの高さと面積の関係について知りたいとのことです。ピンの高さと面積は、同じ強さで折れる条件を満たす必要があります。
材料強度
2010/02/09 11:48
以下2つの相談があり、解れば教えて欲しいのですが
1.φ2で、高さが4mmのピンを金属に彫刻したもの。
(硬度:HRC60前後)(材質:SKD焼き入れ後)
どこのくらいの力が横から加えられると折れてしまいますか?力はピン先端にかかると仮定してもらって構いません。
2.硬度や材質が同じAとBの2本のピンがあったとして
Aは高さ2mmφ2、Bはピン高さがAの2倍4?になっているとします。
AとBは同じ力の強さで折れるとしたらBは何φのピンになりますか?
何mm2でなければいけないのでしょうか。
ピンの高さとピンのφ(面積)の関係はどのようになるのでしょうか?
回答 (4件中 1~4件目)
同じ力で折れるから材料強度に関係無く、同じ荷重同じ材質であれば・・・
L0/d0^3=L1/d1^3の関係になるかと思います(最大応力σが等しいとして)
従ってL0=2、d0=2、L1=4とすれば2/2^3=4/d1^3→d1=16^(1/3)≒2.52となる
これは↓「後の先、アフターユー」さんの回答と同じだから合っているかと
曲げの最大応力の地点は、せん断力はゼロになる筈なので私も無視しました
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先ず、1.に関してですが、
材料の強度は、『引張り』『圧縮』『曲げ』『せん断』『ねじり』の5種類に別れます。
そして、今回の内容は『曲げ』強度です。
今回の曲げ強度は、硬度;HRC60前後から“硬度換算表”に掲載が無いので、簡易的に算出
できませんが、HRC55(引張強さ表示硬度)の10%~12%ダウンのHRC49~48硬度ので強度で
算出します。(本来は、SKD**の焼き入れ硬度と引張強さの表で引張強さを確認します)
HRC48 ⇒ 引張強さ167kgf/mm^2です。曲げ強度は、引張りと圧縮の合成強度であり、
引張り強度=圧縮強度が今回の材料特性なので、曲げ強度も167kgf/mm^2となります。
さて、φ2mmで高さ4mmの彫刻をしたピンは、何所で保持されていますか?
下1mmで保持しているならモーメントは、力(kgf)×長さ(4mm-1mm=3mm)となります。
が、保持部の反力が梃の原理(今回はシーソーの形で)3倍力が加わり、そこが変形します。
ですから、保持部も同等のSKD材を使用して焼き入れし、下2mmで保持するが適当な条件です。
それなら、モーメントは力(kgf)×長さ(4mm-2mm=2mm)で、断面係数はπ/32×(2mm)^3
で、曲げ強度が167kgf/mm^2の片持ち梁計算となります。
計算処理は、167kgf/mm^2=(力kgf×2mm)÷{π/32×(2mm)^3}となり、
力kgf=167kgf/mm^2×{π/32×(2mm)^3}÷2mm=65.58kgf=642.7N
642.7Nを先端に掛けると折れる危険性がありますが結果です。
詳細には、先端に掛ける力の内容、例えば繰り返し何回もとか、その繰り返し荷重が正逆する
(交番荷重)とかでも異なります(許容荷重で確認が必要)し、彫刻が切欠き係数になるほど
なら折れ易くなります。
操作ミスとPCのバグで変な事になり、申し訳ない。
次に、2.に関してですが、
ピンと保持の材質と焼き入れ硬度は同じとしたら、保持代は1/2は必要です。
保持材質の硬度を下げたら1/2ではすまなくなるので考えないで下さい。
すると、力×長さのモーメントが2倍になりますから、断面係数も2倍にしなくてはいけません。
{π/32×(2mm)^3}=0.7854の計算の2倍である0.7854×=1.5708の断面係数は、
1.5708={π/32×(φdmm)^3}となり、φdmm=2.52mmとなります。
結果は、2.52mmです。
このURLも確認下さい。
http://www.nmri.go.jp/eng/khirata/design/index_j.html
特に、この内容を順に ⇒ 第2章 機械の強度と材料
内容が貴殿の思っている事と異なりますか?
それとも、記述内容が???かな?
先ず、1.に関してですが、
材料の強度は、『引張り』『圧縮』『曲げ』『せん断』『ねじり』の5種類に別れます。
そして、今回の内容は『曲げ』強度です。
今回の曲げ強度は、硬度;HRC60前後から“硬度換算表”に掲載が無いので、簡易的に算出
できませんが、HRC55(引張強さ表示硬度)の10%~12%ダウンのHRC49~48硬度ので強度で
算出します。(本来は、SKD**の焼き入れ硬度と引張強さの表で引張強さを確認します)
HRC48 ⇒ 引張強さ167kgf/mm^2です。曲げ強度は、引張りと圧縮の合成強度であり、
引張り強度=圧縮強度が今回の材料特性なので、曲げ強度も167kgf/mm^2となります。
さて、φ2mmで高さ4mmの彫刻をしたピンは、何所で保持されていますか?
下1mmで保持しているならモーメントは、力(kgf)×長さ(4mm-1mm=3mm)となります。
が、保持部の反力が梃の原理(今回はシーソーの形で)3倍力が加わり、そこが変形します。
ですから、保持部も同等のSKD材を使用して焼き入れし、下2mmで保持するが適当な条件です。
それなら、モーメントは力(kgf)×長さ(4mm-2mm=2mm)で、断面係数はπ/32×(2mm)^3
で、曲げ強度が167kgf/mm^2の片持ち梁計算となります。
計算処理は、167kgf/mm^2=(力kgf×2mm)÷{π/32×(2mm)^3}となり、
力kgf=167kgf/mm^2×{π/32×(2mm)^3}÷2mm=65.58kgf=642.7N
642.7Nを先端に掛けると折れる危険性がありますが結果です。
詳細には、先端に掛ける力の内容、例えば繰り返し何回もとか、その繰り返し荷重が正逆する
(交番荷重)とかでも異なります(許容荷重で確認が必要)し、彫刻が切欠き係数になるほど
なら折れ易くなります。
ピンには曲げとせん断が加わります。曲げ応力σは
σ=(荷重P×腕長さL)/断面係数Z
せん断応力τは
τ=荷重P/ピン断面積
で表されます。応力σとτを合成して相当せん断応力
τe=√(σ^2+τσ^2) として
この値がSKD材料強度 180kgf/mm^2(下記参照)と比較して小さければ
折れないことになります。ただし衝撃を加える場合はこの分の加算が
必要です。
参考のため,せん断応力と曲げ応力の比を求めてみました。
τ/σ=Z/(LA)=(π×2^3/32)/(2×π×2^2/4)=0.125
となります。12.5%が無視できるかは検討の精度によりますが。