このQ&Aは役に立ちましたか?
同期タップの利点と欠点
2023/09/06 19:47
- 同期タップは切削速度を上げることができる利点がありますが、大きいトルクが掛かった場合にタップが折れる可能性がある欠点もあります。
- 一方、標準タップ(タッパーを使用)は大きいトルクが掛かっても安心して使用できますが、振れがあるため切削速度を上げることができません。
- したがって、小径のタップなど大きいトルクが掛からない場合には同期タップを使用し、大径のタップなど大きいトルクが掛かる可能性がある場合には標準タップを使用することが適切です。
同期タップの利点や欠点
2011/03/28 13:35
質問させてください。
この度、新しい機械を導入するにあたって
タップ加工を標準タップ(タッパーを使用)で行うか
同期タップで行うかを決めかねております。(機械には同期機能がついております)
加工材質は、主にA5052、SS400、SUS304です。
標準タップと同期タップ、それぞれの利点欠点などを教えていただけませんか?
私なりの認識としましては
標準タップ(タッパーを使用)
(利点)大きいトルクが掛かった時に空回りしてくれるので安心。
(欠点)振れがあるため切削速度を上げることができない。
同期タップ
(利点)振れ制度が良いため切削速度を上げることができる。
(欠点)大きいトルクが掛かった場合タップが折れることがある。
よって、大きいトルクが掛からない場合(小径のタップなど)は同期にて加工。
大きいトルクが掛かる恐れがある場合(大径のタップなど)はタッパーを使用して加工。
と、考えているのですが、果たしてこの考えが合っているのか、
それともずれているのかもわかりません。
また、小径と記載しましたがM12までを小径、それ以上は大径と考えております。(これも合っているのかどうかよくわかりません。材質や加工深さも関係してくると思いますが・・・)
どなたかご教授ください。よろしくお願いします。
質問者が選んだベストアンサー
小径大径に関係なく、基本は(タッパー不使用の)同期タップで、うまく行かない場合だけタッパーを使用するということで良いと思います。
※(タッパー不使用の)と書いたのは、タッパーを使って同期タップサイクルで加工することもあるからです。
「(タッパー不使用の)同期タップの利点」
◇タッパーが不要。
◇アプローチ距離を短くできる。
◇(特に同期タップ専用のタップを使用すれば)切削条件を上げることができる。
◇ねじ深さのばらつきが少なくなる。
◇ステップ加工ができる。
「タッパーの利点」
◇タップの交換時間が短い。
◇下穴が多少ずれていてもならうことができる。
◇ショックや微小なズレを吸収することができる。
>>※(タッパー不使用の)と書いたのは、タッパーを使って同期タップサイクルで加工することもあるからです。
>
>とのことですが、タッパーを使用して同期タップサイクルで加工する場合は
>どのような時なのでしょうか?
>また、その理由も教えていただければ幸いです。
タッパーを使用する際でも、主軸とZ軸が完全同期している同期タップサイクルで加工したほうがタッパーの伸縮量が少なくなり、好条件となる場合があります。
また、私が扱っているマシニングセンタでは、同期タップサイクルにすると一時停止が使えたりタップのトルク監視機能が使えたりするメリットがあります。
>とありましたが、タップの下穴が若干斜めに開いてしまったとしたら
>(ワークが製缶物ですので、構造上たまにあります)
>タッパーを使っての加工よりも
>(タッパー不使用の)同期タップの方がトラブルになりやすいという
>認識で合っていますでしょうか?
そのとおりです。
類似の条件で、タッパーを使っての加工から(タッパー不使用の)同期タップに変更したところタップ折れが頻発したトラブルを経験しています。
このQ&Aは役に立ちましたか?
この質問は投稿から一年以上経過しています。
解決しない場合、新しい質問の投稿をおすすめします。
その他の回答 (5件中 1~5件目)
フロート付きのタッパーの長所の一つ
プログラム作成後、もし回転数と送りが違ってもフロートの伸び縮みで分かるので非常停止をすればタップを折らずに済む。
1品物また数が少ない仕事が多い場合に重宝します。
同期タッピングサイクル使えば深さも安定します。
お礼
2011/03/30 15:39
>プログラム作成後、もし回転数と送りが違ってもフロートの伸び縮みで分かるので非常停止をすればタップを折らずに済む。
そうですよね。過去に一度だけありました。
その時は非常停止を押して、大事には至りませんでした。
ご回答ありがとうございました。
大径タップは、回答(1)にあるプラネットタップなら楽勝と思うが、M5 の極小サイズで試した経験しかない者なので、、、
同ピッチなら径が違おうとも対応出来るのと、工具も小さい、機械負荷も小さい。ねじ精度についての根本があまり聞かれないのが?
旋盤切りは別格だが、並のタップ加工とは似たり寄ったりのようにも思うし、選択肢として是非入れるべきと考えます。
NCとしては?ヘリカル円弧送り?のオプションを付けるだけ(無しでも・・・)
お礼
2011/03/29 15:17
ご回答ありがとうございます。
?ヘリカル円弧送り?は標準で付いているそうです。
参考になりました。ありがとうございました。
古ーい知識ですが
・MELDASのNC装置→同期タップ
・FANUCのNC装置→リジットタップ
でしたか。FANUCは主軸とZ軸は同期制御していないんですね。
さて、ご質問の件ですが、同期タップを用いる機械主軸の駆動方式が
・ベルト駆動 → ベルトがスリップすると不具合発生
・ギア駆動 → ギアのパックラッシが大きくなると不具合発生
・モータ直結/ビルトインモータ → 太径タップ時のトルク不足が心配
の懸念があります。
しかしながら無茶さえしなければ大丈夫です。折角の同期タップ機能
ですから、大いに活用した方が得策でしょう。
念のため導入される工作機械のメーカの方に、当該機種の太径タップ加工
事例をご確認しておくことをお忘れなく。
ホルダは精度と剛性に優れたコレットチャックを使用、太径の場合は、
タッパー+やや遅めの切削条件での同期タップ加工といった方法もあり
ます。
タップは、切りくずの排出性に優れた、スパイラル形状などのシンクロ
タップをご選定下さい。A5052の小径は、切りくずの出ない転造タップも
有用かと。
あと、
・タッパー :振れがある
・同期タップ:振れ精度が良い
は、そうとは言えないと思います。
>太径の場合は、タッパー+やや遅めの切削条件での
>同期タップ加工といった方法もあります。
とのことですが、タッパーで同期タップ加工する場合と
タッパーで通常加工する場合とでは、何が違うのでしょうか?
→もはや都市伝説かもしれませんが、上記の使い方をすると、
安定したタップ加工ができると言われる加工屋さんが
いるKとは確かです。
お礼
2011/03/29 14:52
ご回答ありがとうございます。
>太径の場合は、タッパー+やや遅めの切削条件での同期タップ加工といった方法もあります。
とのことですが、タッパーで同期タップ加工する場合と
タッパーで通常加工する場合とでは、何が違うのでしょうか?
調べてみたのですが、わかりませんでした。
どうぞよろしくお願いします。
ご回答ありがとうございます!
参考になれば。
タッパ-についてですが
->(利点)大きいトルクが掛かった時に空回りしてくれるので安心。
とありますが、軸方向は止まらないので結局の所、折れてしまいませんか?
加工面から考えても、主軸端からの突き出し量が多いので制約が出てきますし、コスト面から考えてもタップ種毎にホルダ-が必要になりますし、個人的にはメリットはないと考えています。
同期タップについてですが
->(欠点)大きいトルクが掛かった場合タップが折れることがある。
とありますが、大きなトルクが掛かった場合、サ-ボアラ-ムで止まりませんか?
チャック把握力が足らずに空回りして折れることがあるは思いますが、空回りはタップ専用のチャックで防げますし、大径タップはプラネットタップで対応できますし(但し3軸加工対応機でないと加工できませんが)、個人的には標準ではないかと考えています。
被削材を見る限り、リジットタップで問題なく切削できると考えられますが、
タップ外径で大小分けられておられますが、主軸動力の問題ではないでしょうか。これで切削動力が耐えうるかどうか判断しないと。
説明に不備があったようですみません。
主軸動力=各回転数によってモ-タ-のトルク特性が違います。
各メ-カ-さんによって呼び方は違うと思われますが
「主軸動力線図」なる物が取説に同封されていると思います。
参照してみてください。無い場合はメ-カ-に依頼してください。
切削動力=加工されるタップに必要な切削力(削る力)
切削動力が主軸動力を超えてしまうと、サ-ボアラ-ムで止まるか折損するか。
要は主軸動力が低いと(基本的に主軸テ-パ-が大きくなれば、数値は大きくなりますが、高回転使用モ-タ-などの特殊仕様の場合は標準モ-タ-に比べて数値は小さくなります)全ての大径工具は使用できません。
お礼
2011/03/28 19:10
さっそくのご回答ありがとうございます。
おっしゃるとおり、タッパーでも軸方向は止まらないので
折れてしまいますよね・・・。
さらに同期で大きいトルクが掛かった場合ですが、サーボアラームで止まります・・・。
何か勘違いしておりました。お恥ずかしい。
いままでタッパーで加工することがほとんどでしたので
同期タップを理由なく恐がっている感じなんです。
(同期タップはアルミのハイロールなどでしか加工したことがありません)
いろいろ調べてみましたが、主流はとっくにリジットタイプみたいですね。
あと、いただきました回答の中にわからない部分がありましたので
さらに質問させてください。
>タップ外径で大小分けられておられますが、主軸動力の問題ではないでしょうか。これで切削動力が耐えうるかどうか判断しないと。
とありましたが、「主軸動力」とは主軸のパワー(機械のパワー)とイメージができるのですが、「切削動力」がいまいちイメージできません。
お忙しいところ恐縮ですが、教えていただけますでしょうか?
よろしくお願いいたします。
わかりやすいご説明ありがとうございました。
質問して本当に良かったです!!ありがとうございます!
お礼
2011/03/29 15:13
ご回答ありがとうございます。
>※(タッパー不使用の)と書いたのは、タッパーを使って同期タップサイクルで加工することもあるからです。
とのことですが、タッパーを使用して同期タップサイクルで加工する場合は
どのような時なのでしょうか?
また、その理由も教えていただければ幸いです。
さらに
>◇下穴が多少ずれていてもならうことができる。
>◇ショックや微小なズレを吸収することができる。
とありましたが、タップの下穴が若干斜めに開いてしまったとしたら
(ワークが製缶物ですので、構造上たまにあります)
タッパーを使っての加工よりも
(タッパー不使用の)同期タップの方がトラブルになりやすいという
認識で合っていますでしょうか?
どうぞよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
非常に参考になりました。
やはり、一概には(タッパー不使用の)同期タップが良いということではないのですね。
使い分けが大事だということがよくわかりました。
大変助かりました!ご回答どうもありがとうございました!