このQ&Aは役に立ちましたか?
大学院の進学先選びで悩んでいる方へ|ネームバリューとアプローチのバランスを考慮して決断しましょう
2023/10/12 12:33
- 大学院の進学先選びで悩んでいる方へ。ネームバリューを考えれば京都大学などの帝大が魅力的かもしれませんが、アプローチや専門性とのバランスも大切です。
- 進学先の講座の先生方のアプローチと、自分のやりたいアプローチや専門性にズレを感じている方へ。他の帝大の大学院もカリキュラムや指導体制が充実している可能性があります。
- 大学院の進学先選びで迷っている方へ。最終的な決断は自分自身で行うべきですが、他の方の意見も参考にすることも重要です。教員志望や研究職に憧れる方にとっても役立つかもしれません。
大学院の進学先の選択で悩んでいます。
2009/01/10 00:02
私は昨年、京都大などの帝大の大学院の試験(文系)を受け、それぞれの大学院に合格することが出来たのですが、どこに進学すべきか悩んでいます。
ネームバリューを考えれば京大なのですが、進学先の講座の先生方のアプローチと、自分のやりたいアプローチや専門性に、いささかズレを感じております。どの大学院の先生方とお会いしてお話を伺ったのですが、他に合格した帝大の方がカリキュラムや指導体制が充実しているように感じております。ただ、今までに「まだまだ日本は学歴社会だ・・・」と感じた経験が何度かあり、決断をためらっている次第です。(ちなみに、将来は教員志望なのですが、後期課程への進学・研究職にも憧れております。)
最終的な決断は自分ですべきであることは重々承知しておりますが、皆様の意見も是非お聞かせ下さい。どうぞよろしくお願い致します。
追記:
科学研究費の採択件数などは、その分野の専門性が高いことを示す指標になるのでしょうか。よろしければ、この点についてもご指導いただければ幸いです。
回答 (7件中 1~5件目)
単に大学名のネームバリューというのは、大学院で意味がそれ程あるのでしょうか?
学部卒で民間企業に就職するのであれば、ある程度は意味があるとは思いますが、大学院であれば極端な例は別として、例えば旧帝大をはじめとする有力大学の間での学部入試偏差値を目安とすると思われるネームバリューなどは意味をなさないのではないでしょうか。
本来、大学院ではコースワークもさることながら研究が主体ですので、質問者さんのようにある程度の研究テーマやアプローチが明確な方なら尚更、研究テーマやアプローチに最も適した研究環境を与えてくれる研究室に進むことが良いと思います。
お分かりかも知れませんが、学会に行けば最もその分野に対して質・量とも実績のある研究グループが良い研究成果を挙げていますし、それはとりもなおさず、その研究室の教授のスタッフや院生への指導力も示しています。
大学院で実力を付けることや、業績を積むことを目的にするならば、質問者さんの研究目的やアプローチ手法に対して最も良い指導をしてくださるであろう先生に師事するのが良いと思います。
個人的なことを例に挙げさせて頂くと、私自身は工学系出身なのですが、私の専門分野では東大はとてもショボい研究レベルです。それに、レフェリー付き論文が無くとも博士の学位を大盤振る舞いしているため、同業者からは「あぁ○○先生の所ね・・・」と言われる始末です。素人相手は別として、事情を知っている人の間では、たとえ東大でも専門家の間では東大だからというだけでのネームバリューなどはありません。こういうことは、幾らでもあります。
ただし、全体として見れば東大は多くの分野で優れた業績を挙げているわが国を代表する優れた研究大学であることは確かです。
私が言いたいのは、それが全ての分野ではないというだけのことです。
ただ単に、「京都大学大学院○○研究科修了」という一行の経歴を履歴書に書きたいのであれば、それはそれで構いません。
ただし、社会に出れば「△△大学大学院○○研究科修了」 博士(××)などという経歴はただそれだけのもので、実力のない者は結局は淘汰されます(役所や古くさい企業のように学閥で何とかなるような活力のない団体は別ですが、覇気のある人からすると詰まらない世界です・・・)。
という訳で、研究を真面目にしたいのであれば、京都大学の名前に拘ることはありません。それに、併願先が旧帝大であれば世間的に大きく引けを取るとも思えません。
一方、履歴書に「京都大学大学院○○研究科修了」と一行書きたいだけの目的で、大学院に進学したいのであればそれはそれで構いません。
私なら、前者を選ぶと思いますが、決めるのはあくまでも質問者さんです。後悔の無いように、ご自身を見つめて決めれば良いと思います。
このQ&Aは役に立ちましたか?
この質問は投稿から一年以上経過しています。
解決しない場合、新しい質問の投稿をおすすめします。
No.2です。
内部進学という形ではないのですね。
その場合、一番自分にとっても納得のいく院がベストですね。
実験系と理論系でズレがあるのは確かに悩んでしまいますよね……。
ただ、ズレがあってなお京大院に合格出来た、という所には希望を感じます。
院試でも旧帝大は浪人の存在がありますので……。
地方の国公立大学院は留学生が多く、院試も形骸化しつつあります(特に文系の場合)。
カリキュラム的なことはお気になさらない方が良いと個人的には思います。
研究室の先生との相性にも左右されますからね……。
実際問題としては、一次資料にすぐに触れられる環境下にある院生は有利かも知れません。
一番は東京の院生ですね。
大体、学会の全国大会は東京で開催されることが多いですし、国立国会図書館が近ければ有利です。
二番は関西ですね。
学会は大体関東・関西での開催が多いです。
地方は地方史学会とか小さな学会しかありませんし……。
ですので、合格された院の場所も考慮に入れられるとよろしいかと思われます。
他の院がどこにあるかは分かりませんが、ある程度辺鄙な所にある場合、最先端の研究成果に触れるまでに多少のタイムラグが生じる可能性があることは覚悟して頂けると、新年度からの研究生活がスムーズにいくのではないかと思います。
いずれにしても、4月までの院生活においてライバルと差をつけるためにも学会に所属したり、隣接分野の学会誌・研究誌に目を通したり、修士論文以外にも論文を執筆しておいたり、研究分野以外の就職活動に関する情報もネット等で入手しておかれたりといった下準備をオススメします。
納得のいく進路決定をして欲しいです☆
頑張って下さいね。
カリキュラムや指導体制は、表面的なものです。
大学院での指導は、教授個人の指導方針もさることながら、準教授や助教、ポスドク、他の院生などが何人いて、何を研究しているか、どれくらい面倒見てくれるかという非常にインフォーマルな部分で決まります。
教授と研究していることが多少違っても、柔軟な人物であれば一緒に勉強してくれたり、自分がやろうとしていることに詳しい人物を紹介してくれたりします。
しかし、ほぼ同じことを研究しようとしても、自分のやり方を押し付けけたり、不自由なこともあります。
そもそも教授は多忙な身なので、指導は助教やポスドクにしてもらうことになると思います。
なので、教授の研究やフォーマルな研究環境と言うよりは、研究室を訪問して、どんな人がどんな研究をしているか、人間関係はどんな感じかを見て決めることをおすすめします。
そんなにあなたが接した京大の先生のアプローチがズレて間違いなのでしょうか?あなたのアプローチが間違っていることはありませんか?
あと僕もいろいろ経験ありますが、理想と現実は隔たりがあり、出来ることと出来ないことがあります。研究には挫折がつきものです。合っていると思っていたあなたのアプローチで大きな壁にぶつかったときどうしますか?乗り切れますか?普通違う視点で見つめなおさないと難しいことがあります。
ネームバリューとかで京大を選ぶこともあるでしょうが、あなたと違う視点で取り組んでいる教授がいるのなら、京大に進んで人の意見や考えに耳を傾け、良い点は聞き入れ、違う点は話し合ってみたらどうでしょう。僕には折角あなたが向上できるチャンスをみすみす逃すのではないかと感じています。
私も#1さんの意見に賛成です。
やりたい事が出来る環境の院へ行くべきです。院から京大に入っても、学部が違えば日本では余り良く評価されません。学歴ロンダリングとまで呼ぶ人も居ます。やはり将来研究職も視野に入れた場合、やりたい事が出来る場所で無いと続かないと思います。何か違うと思う研究を2年か5年かわかりませんが続けられますか?私は難しいと思います。
科研の話ですが、私はよくしりませんが文系で取るのはかなりの実績と斬新さがないとダメだと思います。私の理工系分野でも、かなり難しいです。当然専門性が高いのは前提です。
お礼
2009/01/11 02:04
ご回答、ありがとうございます。
京大という響きに憧れていましたが、学部が違う大学ならあまりよく評価されないのですね。自分を抑えて研究を続けていけば、それはそれでとても大きな後悔となりますよね。(科研費は過去に4件採択されておりました。京都の方は1件でした。)
とても参考になるご意見、本当にありがとうございました。
お礼
2009/01/11 02:10
ご回答、ありがとうございます。
「アプローチ」という表現があいまいでした。申し訳ございません。私は実験系の分野なのですが、京大の先生はもともと理論系出身の方で、私のやりたい分野と先生の指導領域にズレを感じている・・・ということです。誤解を招く表現をしてしまいましたこと、お詫びいたします。
>違う視点で取り組んでいる教授がいるのなら、京大に進んで人の意見や考えに耳を傾け、良い点は聞き入れ、違う点は話し合ってみたらどうでしょう。
とても親身なアドバイス、ありがとうございます。一度、この点について、先生とお話してみようと思います。とても参考になるご意見、ありがとうございました。