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降伏応力、微小組成応力について
2023/11/26 17:53
降伏応力がわかると何が分かるのか(弾性域が終わって塑性変形が開始される応力、つまり物が変形し始める応力だと思っています。)、微小組成応力(特にこっち)が分かると何が分かるのかよくわからなくなってしまいました。物理的な意味が知りたいです。どなたか教えていただけると幸いです。
※OKWAVEより補足:「技術の森(材料・素材)」についての質問です。
回答 (3件中 1~3件目)
おっしゃる通り、降伏応力は弾性域が終わり、塑性域に達する応力のことです。これを物理的に説明すると、外力によって結晶中の原子の位置が移動したということです。つまり、外力を除いても、原子の位置が元に戻らなくなっている、ということです。
原子の位置を移動させるメカニズムは転位の移動です。転位の移動によって、バーガーベクトル分だけ原子が移動します。すなわち、降伏応力とは、多量の転位が一斉に動きだす応力、ということになります。
ですので、転位の移動を妨げる結晶粒の微細化(ホールペッチ則)、析出物、多量の転位(加工硬化)、固溶原子による結晶ひずみ等の多少によって、一斉に転位が動き出す応力が変わってきます。これが、降伏応力が金属組織に敏感な物性値といわれる所以です。
なお、微小組成応力、については知見がありません。申し訳ありません。
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>降伏応力がわかると何が分かるのか
部材が塑性変形するかどうかの判断に使います。変形しては困る製品では降伏応力を基準にして設計します。
>微小塑性応力が分かると何が分かるのか
微小塑性はありますが「微小塑性応力」は無いように思います。
降伏応力は応力ひずみ曲線から値が確定できますが、「微小塑性が始まる応力」は確定できないと思いますが。もし「微小塑性応力」に言及している出典があればお教え願います。