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I^2t(電流二乗時間積)とは?
2023/10/12 20:42
- I^2t(電流二乗時間積)は、電流と時間の積を規定する値です。
- ヒューズや半導体などの機器保護協調でよく使用されます。
- I^2tの値は、素子に流すことのできる電流量を決めるために使用されます。
I^2t(電流二乗時間積)について教えてください。
2002/11/25 13:54
機器の保護協調でよくI^2tという言葉がでてきます。ヒューズでは,溶断I^2tとかアークI^2t,これらを足した全遮断i2t等。
半導体では電流二乗時間積(I^2t)として,単位A^2Sとされており,定義としては
"素子に流すことのできる電流とその時間を規定したもので,商用周波半サイクルよりさらに短い期間に流せる電流を決めるための値,"と定義されています。
又,"電流二乗時間積(I^2t)=(サージ電流(IFSM)/√2)^2×0.01"とあります。
例えばサージ電流=500Aの素子を使う場合上記の定義より
I^2t=(500/√2)^2×0.01=1250A^2S
であり,この素子が例えば5ms(100Hzの正弦波の意味)の間で流せる正弦波電流のピーク値は
√(1250×2/0.005)=707A
で正解なのでしょうか?
又,上記の式は正弦波のみに適用でき,実際の場合は
波形の式(瞬時値)の二乗を,求めるサイクル(時間)で積分した値=I^2t
という認識で正しいでしょうか?
ヒューズのカタログのI^2tというのは,波形から近似した式を求め(実際にできるかは別にして),その値を元にヒューズに流せる時間を求めると言った具合の使い方となるのでしょうか?
例えばヒューズのI^2tが1000A^2Sの場合,波形の式が
y=2x y=電流値 x=時間
とすれば,電流を流すことが出来る時間は約9.1秒という具合でよいのでしょうか?
質問ばかりになって申し訳ありませんが,詳しい方どうか教えて下さい。
回答 (1件中 1~1件目)
まず、I^2tが何を意味しているか考えます。
ヒューズエレメントの抵抗をR、流れる電流をIとすると、消費電力はR×I×Iです。それに通電時間tを掛けると、エネルギーになります。つまり、RI^2tは、ヒューズエレメントの温度上昇に比例します。
電流が時間の関数I(t)である場合は、R×∫(I(t))^2・dtという積分計算になります。
従って、ご質問中の正弦波電流に関する計算式は正しいですし、最後の質問のランプ波形の計算も合っています。
しかしながら・・・
ヒューズの溶断I^2tが100[A^2・S]のとき、100A・10mSの電流と、1000A・0.1mSの電流は、ほぼ等しい温度上昇を起こして溶断させますが、1A・100Sの電流では、熱がどんどん逃げてしまって、溶断に至りません。
では、どの程度の時間まで計算値が有効かは、ヒューズの特性によって異なります。半導体保護用の速断型、普通溶断型、モーターなどの突入電流にも耐えるスローブロー型などがあり、それぞれ熱時定数が異なります。
最後の質問における9.1秒という値は、そういう意味で、「計算は合ってるんだけど・・・」という、まことに答えに苦慮するご質問です。
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