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真空ポンプの排気配管の注意
2023/10/14 08:20
- 真空ポンプの排気配管を検討中です。ポンプから吸い込んだ空気を配管を介して排気しますが、注意する点はどのような所でしょうか。
- 真空ポンプの排気配管を行う際の注意点について教えてください。
- 真空ポンプの排気配管において注意すべきポイントを教えてください。
真空ポンプの排気配管の注意
2005/08/23 22:25
お世話になります。
真空ポンプの排気配管を検討中です。
真空ポンプの仕様は
形式;ロータリーベーン式真空ポンプ(油回転式)
設計排気速度;5m3/min(at 60Hz)
到達真空度;66.5Pa(約0.5Torr)
吸引口・口径;50A(接続方式;ねじ込み式)
排気口・口径;65A(接続方式;ねじ込み式)
です。
ポンプから吸い込んだ空気を配管を介して排気しますが、
この排気系の配管を行うにあたり注意する点は
どのような所でしょうか。
まずは常識的な所からご教授頂けるようお願いします。
宜しくお願い致します。
質問者が選んだベストアンサー
常識的なところで、排気管が短い場合は問題ありませんが、排気管が長い場合は、吸引側に、真空ポンプ停止時に作動する真空破壊弁が必要かと思います。真空到達圧等の関係で、真空破壊弁の採用が無理の場合には、排気管に短時間ではあるが負圧がかかることを念頭に置いてください(あるいは、排気管根元部にサイレンサー付き空気導入弁を設ける)。
また、上記負圧との関係で連続運転時の熱の影響も忘れないようにして下さい。排気管にプラスチック管を使う場合は要注意です。
排気配管距離長くなる場合、次の点の考慮が必要になります。
1.モータの所要動力が増加します。真空ポンプの駆動モータは、一般に排気側の抵抗は殆ど無いものとして選定されています。
従って、配管距離長(即ち、排気側静圧)によっては、モータをワンランク上げるか、モータの絶縁種を上げるか等する必要があります。
2.オイルトラップ等の設計耐圧圧力が高くなり、通常の市販品の耐圧圧力ではもたなくなるおそれがあります。
3.真空ポンプのオイル温度(排気温度も)が上昇し、オイルの劣化、耐熱性等で問題が生じるおそれがあります。
1.排気側静圧について
良く損圧を計算後に1.2倍してポンプを選定していたことを思い出します。結果、必要でない大きなポンプになったものでした。
電源事情が良く、ポンプの経年劣化も少なく、損圧の計算がある程度の精度であれば、安全係数は少なくとも良いでしょう。
ただ、このケースは、排気側静圧の上昇そのものではなく、上昇によるモータの負荷の増加に着目したいと思います。
排気側の静圧の上昇が一気圧に比較して大きくなければ、例えば1/20以下(あくまでも例示です)であれば、真空到達圧も変化せず、モータの温度上昇も少ないでしょう。
排気側静圧が大きければ、容積圧型縮機である油回転式真空ポンプのなすべき仕事量が増えます。
真空ポンプメーカは、一般的に、排気側静圧が大気圧以外のときの性能曲線
・データを持っていません。
容積型圧縮機として増加仕事量の目安を求め、モータを選定して下さい。
もっとも、モータの選定はこの仕事量の増加以外の要件で決定される場合もあり、必然的にこの仕事量の増加をカバーしていることもあり得ます。
2.オイルミストトラップについて
該トラップを真空ポンプの排気口の近傍に設置し、その後排気管を引き回すことを想定して回答しました(実際に、真空ポンプ用でそのようなタイプがあるかについては調査していません)。
排気管終端にトラップを設けるのであれば耐圧の問題は生じません。
0.5torrレベルでの経験がありませんので、以下参考程度にして下さい。
要は、0.5torrレベルで真空側にガスが発生するかどうかだと思います(ガスの発生があれば、流れが生じ、ガスの発生量に応じて真空チャンバーの真空到達圧が甘くなります)。
0.5torrレベルでは真空チャンバーや吸気管内面からのガス放出は、無視できると思います(従って、配管長は真空到達圧に影響しない)。
私は、そのようなガス放出は10E-2torr以下で問題になると考えております。
但し、真空チャンバー内で空気以外の水蒸気等の発生があれば別です。
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その他の回答 (5件中 1~5件目)
常識的な範囲で言いますと、
・絞ってはダメ
・広げても無意味
・立ち上げる場合は、ティーズを入れて、ドレーンできるようにしましょう。
直接ポンプに戻らないようにしましょう。
・塩ビはなるべくなら止めましょう。
油煙で静電気が発生し粉塵爆発を起した事があります。
・排気口のねじ込みは構いませんが、吸気側のねじ込みは、
リークに充分注意しましょう。
シールテープよりも接着剤を使いましょう。
・ロータリベーン式の油回転ポンプは、結構な油煙が出ますよ。
・排圧は上げないようにしましょう。
大抵のロータリポンプの場合、排圧の上昇は保証されません。
長く細くする場合はダクト排気しましょう。
お礼
2005/08/25 23:03
こんばんは。ぶひょんさん、お返事ありがとうございました。
>長く細くする場合はダクト排気しましょう。
…ポンプの排気ポートからの配管を短くして、そこに吸引ダクトを設定し、
一度、ラインの縁を切ってしまえばよいのですね!
参考にさせて頂きます。
ありがとうございました。
排気口からは油煙が排出されますので、オイルミストトラップを取り付けるのが一般的です。
真空ポンプのメーカーで購入可能と思いますので問い合わせをしてみてくだい。
オイルミストトラップは真空ポンプの能力に合ったものを選んでください。
”オイルミストトラップ”で検索すると各メーカーのそれがいろいろヒットします。参考までにご覧ください。
お礼
2005/08/24 20:41
こんばんは。bhgさん、お返事ありがとうございました。
ロータリーベーン式なので顕著な油煙は生じないとおもわれますが
オイルミストトラップは付けるよう検討して行きたいと思います。
ありがとうございました。
排気のトラップの取り付けをお薦めします。
私のところでは、真空乾燥時に出る水分が多いので、トラップ無しで
長時間稼動させると、問題が出てきます。
お礼
2005/08/24 20:37
こんばんは。山高さん、お返事ありがとうございました。
今回、乾燥の要素はありませんが、総合的に考え、トラップも含め
検討させて頂きます。
ありがとうございました。
真空ポンプは使ったことがあります。そのときの経験で言うと、サイレンサーは必要です。ベーン式なのであまりオイルは混ざらないと思いますが、ミストセパレーターを取付けて油を回収してください。(ドライポンプならば不要とおもいますが。)サイズは排気の邪魔にならないように少し大きめの物が良いと思います。(このあたりは使用条件によって変わります)
私が使ったのはもう少し小型の物だったのでこの程度しか言えませんが、参考になりましたでしょうか。
お礼
2005/08/24 20:33
こんばんは。乾電池さん、お返事、ありがとうございました。
サイレンサ・ミストセパレータは準備しようと思います。
参考になりました。
ありがとうございました。
お礼
2005/08/24 12:32
こんばんは。ブンジニアさん、お返事ありがとうございました。
真空破壊弁を考慮したいと思います。またポンプからの排気配管距離が
長くなる場合の圧力損失等は考慮するべきと考えますが、どのように
考えたらよいでしょうか。
宜しくお願い致します。
PL/2
こんばんは。ブンジニアさん、再度のお返事、ありがとうございました。
済みませんが分からない部分のご解答頂ければ幸です。
1.
>従って、配管距離長(即ち、排気側静圧)によっては
…通常、空気輸送等では配管内処理物の輸送における圧力損失、
配管の圧力損失等を合計し、それらを1.2倍した静圧を上回る
ポンプ(ブロワ)を選定しますが、
真空ポンプの場合、吸気配管・処理物輸送 それぞれの圧力損失と
ポンプ排気側配管の圧力損失の合計に1.2倍した静圧を上回る
ポンプ静圧であればokと考えてよいのでしょうか。
2.オイルトラップ等の設計耐圧圧力が高くなり、通常の市販品の耐圧圧力で はもたなくなるおそれがあります。
…済みませんが、これはどの部分かご説明頂ければ幸です。
宜しくお願い致します
こんばんは。ブンジニアさん、お返事、ありがとうございました。
明解な論述で良く分かりました。
結論として、今回の仕様では真空ポンプの設置場所では排気を開放
できませんので、天井裏まで(約4m)排気配管を導き、ここで開放の方向で
考えて行きたいと思います。
ブンジニアさんには再度の質問になってしまいますが、ご回答頂ければ
ありがたいです。
今回、吸気側の配管が非常に長くなりそうです。
(真空にするチャンバーからポンプまでの距離が50mくらいになりそうです)
ベンド管は4箇所程度です。
これらの圧力損失分が到達真空度を低真空側に引下げると考えて
良いでしょうか。
宜しくお願い致します。
こんばんは。ブンジニアさん、再度のお返事、ありがとうございました。
>0.5torrレベルでは真空チャンバーや吸気管内面からのガス放出は、
>無視できると思います(従って、配管長は真空到達圧に影響しない)。
…ありがとうございました。おかげさまで現在考えられる懸念事項は
なくなりました。
解決する事ができ、感謝します。
ありがとうございまいた。真空に関しては駆け出しなので、今後とも
宜しくお願い致します。