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モータとカップリングの芯出し作業方法について
2023/10/14 23:17
- 初心者の工場作業員がノギスとスキマゲージを使用して、モータとカップリングの芯出し作業を行う方法について教えてください。
- モータ回転数や出力によって芯出しの許容範囲が変化する可能性があるため、基礎的な部分も教えていただけると助かります。
- 現在は見た目や異音振動などを基準にして芯出し作業を行っていますが、自信が持てないためアドバイスをお願いします。
芯出し作業
2006/07/30 11:44
皆さんこんにちは。工場で機械保全をしている初心者ですが、
ポンプや送風機とモータをカップリングで直結する時の芯出し作業方法を教えて下さい。ただし、使用できる測定工具がノギスとスキマゲージしかありません。また新たに専用工具を購入することができません。
にわか知識ですが、モータ回転数や出力により、芯出しの許容範囲がかわってくると思うのですが、基礎的な部分でもかまいません。
現状でも、上記の限られた工具を使用してなんとなくで行っていますが、見た目や異音振動などの判断だけなので自信がもてません。
アドバイスお願いします。
回答 (7件中 1~5件目)
まず芯だしについて、芯がずれているとカップリングゴムの摩耗、ベアリングの寿命が短くなる、音が鳴る、振動がする等
工場で機械保全されている方(初心者)であれば、定規1つでいいと思います(ただし、専門芯だし方法よりもコツがいる)。ポンプを例にするとベースを制作するとき、ポンプ側のカップリングがモータ側のカップリングよりも高くなるように設計されています。ポンプを設置、配管をするとベースがほとんど山型、谷型にたわみます。またポンプをのせる台の加工、モータをのせる台の加工はフライスで各それぞれ4カ所ありますが、各それぞれ1度に加工しますので、ガタが出ることはほとんどありません(机の足を1本ずつ切って行くと同じ長さにするのは難しく、ガタが出てしまう)のでモータのカップリング側の左右のシムの厚みは同じ、またモータのファン側のシムの左右の厚みは同じ。を心がけてください。
カップリングの外周の加工精度は+-0.05です。まずモータの取り付けボルトが確実にしまっている事を確認してから、定規をカップリングの上下に当てて、上下とも両カップリングの外周の直線が1直線になるようにしてください。定規のみの場合、同時に左右もみた方がいいと思う。ただし隙間のずれは目分量になってしまいます。(テーパー型隙間ゲージを使用するとまだましになる)
参考で専門の芯だし方法(大きいモータ、カップリングの時)も書きます(色んなやり方がありますので1つの方法を書きます)
使用工具:ダイヤルゲージ(大型の場合ミツトヨ2046Fで十分)、マグネット(柱の長さを短く切ったもの)、ノギスまたはテーパ型隙間ゲージ
誤差精度(今回):同心方向0.05以内、すきま0.1以内
モータの取り付けボルトがしまっていることの確認
1.カップリングの最大径の部分(外周、面)の塗装をはがす、カップリングピンゴムをすべて外す。ダイヤルゲージをマグネットにつけ、ポンプ側のカップリングの最大径の所にのせ、ダイヤルゲージの先をモータ側の外周にあて、モータ側カップリングを手で回し、ダイヤルゲージの最大振れ数値を読み取る(ラジアル方向)(モータの設計値、カップリングの設計値の合計の精度範囲内である事)同様にスラスト方向も、ポンプ側も測定
(1.は電力使用等厳しい場合のみでいいと思います、いらない場合、塗装はがしは外周中の1箇所、面の1箇所でいい)
2.ポンプ側カップリングとモータ側カップリングが同時に回るようにガムテープ等で固定。ただし全周固定は×
3.まずすきま、マグネットを片方のカップリング(モータ側)の外周におき、ゲージの先端を反対側カップリングの面にあてる
4.ちょうどダイヤルゲージの先端が一番上になるときにダイヤルゲージを0にし、カップリングをまわす。先端を一番下に持っていき、数値を読み取る。+なら横からみてハの字になっているのでモータのカップリング側にこの数値の2倍の厚みのシムをいれる(モータ取り付けボルトを緩めるのは同時に2カ所、バールで持ち上げシムをいれる)ボルトを締め、もう一度測定、これを繰り返し、数値が+-0.1(+-0.05)以内に合わす(出来るだけ0に近い方が後で同心度を合わすときに楽になる)(左右のずれは無視)
5.次に同心度、同様に反対側のカップリングの外周に先端をあて、上で0に合わし、下の数値を読み取る。数値の1/2のシムをモータの4カ所にいれる。(同様にボルトを緩めるのは2カ所)数値が+-0.05以内になるよう繰り返し合わす。
6.隙間の上下、同心度の上下があったら、モータの4カ所のボルトを緩め、またダイヤルゲージを面に合わし、上で0に合わす。左右の数値を測定し、数値を合わす(左が+0.2であれば、右も+0.2)
7.同心度の左右も合わす。
8.6.と7.を繰り返し、同時に数値が合えば、4カ所のボルトを閉める
最後に隙間、同心度をすべて測定し、精度内であればOK
ノギスまたはテーパー型隙間ゲージで上部隙間を測ればいい
(同芯度、隙間の精度はカップリングの大きさに依存しない、隙間の基準寸法(ここではカップリングの上部の寸法)はカップリングの大きさに依存します)
以上長々と説明して申し訳ありません
1.大型ポンプには軸受けの支持があり、芯だしする前に1カ所ボルトを緩めポンプ軸受けに上下方向の加重がかからないようにした方がいい(芯だし後、ボルトを締めるの忘れずに)
2.大きいモータのとき、横の芯だしするとき約1.0Kgのハンマーがあるとべんりです
3.芯だしをしているとき、時として芯が出ない場合があります。
例えば、ベースのたわみが激しく、隙間調整でモータにシムを入れるとモータ側のカップリングが高くなる場合です
この場合ベースの下にくさび(テーパー状の板)を入れたり、ポンプの足にシムを入れたりしますが、ポンプが鉄管配管されていて、ポンプが持ちあがらないとき、チェンブロック等で持ち上げたりします。また横方向の隙間を合わせるときも
フランジボルト、ポンプ固定ボルト(4カ所+軸受け支持2カ所)を緩め、チェンブロックでポンプを横に引っ張ったりします。配管に水が入っていてどうしても抜く事が出来ない場合、芯だしはあきらめましょう
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すいません。間違って補足のボタンを押してしまいましたので
再度投稿します。
みなさんの回答に補足します。
カップリングといってもいろいろあるわけで、チェンカップリングやフランジ形のものであったりします。
組付け精度が高くなれば、モーターやポンプの寿命が長くなります。
また、芯だしが悪ければ異音や振動、短寿命となります。
油圧ポンプを例にとってお話しますと、通り芯は2.5/100以下、倒れは0.1mm以内にするのが理想的です。
実際にそういう風に組付けしています。
サイズによっては、テクニックを要します。
物が大きければ取付ボルトを締めたとき、芯狂いは発生しにくいのですが、小さいと引っ張られたりするのでちょっと厄介です。
道具に関してはスキマゲージとダイヤルゲージ(テストインジケーター)、シムとシムきりハサミ、モーターを持ち上げるのにチェンブロック等があれば十分です。
やり方としては、まずはスキマゲージを使って平行をだし、ダイヤルを見ながら追い込みボルトでますっぐ横移動移動し、一度ベースの取付ボルトを締め、ダイヤルで高さの確認をし、シムの入れる量を決定する。この繰り返しです。うまい人ならシム入れ後一発できます。
言葉で書くと簡単ですが、非常に熟練を要します。
シャアさん、がんばってください。
みなさんの回答に補足します。
カップリングといってもいろいろあるわけで、チェンカップリングやフランジ形のものであったりします。
組付け精度が高くなれば、モーターやポンプの寿命が長くなります。
また、芯だしが悪ければ異音や振動、短寿命となります。
油圧ポンプを例にとってお話しますと、通り芯は2.5/100以下、倒れは0.1mm以内にするのが理想的です。
実際にそういう風に組付けしています。
サイズによっては、テクニックを要します。
物が大きければ取付ボルトを締めたとき、芯狂いは発生しにくいのですが、小さいと引っ張られたりするのでちょっと厄介です。
道具に関してはスキマゲージとダイヤルゲージ(テストインジケーター)、シムとシムきりハサミ、モーターを持ち上げるのにチェンブロック等があれば十分です。
やり方としては、まずはスキマゲージを使って平行をだし、ダイヤルを見ながら追い込みボルトでますっぐ横移動移動し、一度ベースの取付ボルトを締め、ダイヤルで高さの確認をし、シムの入れる量を決定する。この繰り返しです。うまい人ならシム入れ後一発できます。
言葉で書くと簡単ですが、非常に熟練を要します。
シャアさん、がんばってください。
ダイヤルゲージとマグネットスタンド合わせても1万ちょっとで購入できるかと思います。
適当な芯だしでライフサイクルを早めるよりもきちっとした芯だしで長寿命のほうが会社にとっては利益につながるはずです。
そのあたりをきちっと説得するのと、あとはシャアさんの技能を高めるすべを考えれば購入につなげることは可能となるはずです。
がんばってくださいね。
お礼
2006/07/31 22:20
ご返答ありがとうございます。
やはり、スキマゲージとノギズだけでは難しいのですね。それなりに工具を揃えないと…。でも購入してもらえないのです。通り芯は2.5/100以下、倒れは0.1mm以内とありますが、すみませんよく理解できません。
勉強して何度もチャレンジしてがんばります。
ありがとうございました。
私も以前、どうやるのか自分で探しました。
日本プラントメンテナンス協会が出している現場の分解・組立マニュアル─機械要素から汎用機器まで
が完璧な回答があります。
がんばってください。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4889562737/249-7053598-8139554?v=glance&n=465392&s=gateway
アマゾンで買えますよ。プラントメンテナンス 機械要素で検索してみてください。この協会の本は非常に役に立ちます。
最初からプロはいません。やるしかないです。みんなそこからはじめています。わからないことがあったら聞いてください。調整、芯だしは大好きですから。では。
お礼
2006/07/31 22:15
ご返答ありがとうございました。
日本プラントエンジニア協会のホームページ見てきました。ただ、教えていただいた教材がどこで見れる(購入)のかわかりませんでした。もう少し探してみます。
買っちゃいました。勉強します。また何かあったら質問させて頂きます。
皆さんと同じです
技能検定の油圧機器調整作業の作業試験そのものですね
マグネット付けた方の軸を回しながら相手の奧と手前と2カ所測ります、
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軸 軸
芯だし精度はカップリングの種類によるでしょうが耐久性を考えるなら可能な限り出すのが基本じゃないでしょうか?
実技試験リミットが1h20mですが早い人だと30mも掛からないですよ
慣れですよ慣れ
お礼
2006/07/31 22:01
ご返答ありがとうございます。
やはり、やり込んで慣れていくことが大事なんですよね。がんばります。
ただ、自分のやっていることが本当に正しいのかどうか…。今後、後輩達に自信をもって教えてあげたいので。
お礼
2006/08/09 21:32
gyさん、ご返答ありがとうございました。
とても、わかりやすく、またくわしく説明して頂き感謝してます。教えていただいた事を無駄にしないように、がんばります。
本当に本当にありがとうございました。