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2007/03/22 19:02
こんばんは。ステンレス鋼SUS304の溶体化処理ついて質問があります。
溶体化処理を1050℃で一時間アルゴンガス中で行っていますが、炉から取り出して水中で急冷すると表面が黒くなるのですが、これは炉を空けた時に炉内で酸素と結びついたのか水中で結びつき酸化皮膜が出来たのかと考えていますがこの考えは当たっていますか?
また、溶体化処理を行ってから機械加工するのと、機械加工を行ってから溶体化処理を行うのでは機械的性質は異なりますか?(前者では後者に比べて引張強さがが下がり、伸びが良くなったようなのですが自信がありません。)
炉内にアルゴンを導入する前、
どのくらいまで真空引きされていますか?
真空引きが足らないと、いかに1050℃まで昇温しても、
還元作用が起きるより酸化の方が優位になると考えられます。
数Paまで真空引きできていて、炉にリークがなければ
問題ないと思います。もちろんアルゴンで何度か置換はしてください。
残存酸素がなければおっしゃるように扉を開けた後の
酸化ではないでしょうか。
溶体化+機械加工の話には自信がありませんが、
SUS304はオーステナイトとして安定ではありません。
加工誘起マルテンサイトが非常に入りやすいです。
圧延による加工硬化も大きいことで知られています。
従って、S処理後に機械加工すれば加工硬化が期待できますし、
機械加工後にS処理してしまうと、転位が動いてしまうだけでなく
結晶粒が大きくなって耐力が落ちると思います。
また、加工硬化したものを再結晶させると、
より結晶粒が大きくなるのではないでしょうか?
自信はありませんが、歪再結晶法がそれに当たるのでは?
靭性を重視するか強度を重視するか、だと思います。
なお、強加工した304を低温で焼鈍すると
時効析出によって10%ほど強度が増します。
文章をよく読んでいませんでした。
光輝焼鈍する場合は真空中で行います。
そのほうが綺麗に仕上がりますよ。
冷却は必ず急冷してください。
ご回答、追記ありがとうございます。
真空引きはきちんと行っていますので炉を空けた際が問題みたいですね。
機械加工ですが旋盤で荒削り、溶体化処理をし、最後に本加工を旋盤で行おうと思っていましたが加工硬化や結晶粒の影響がどうも不安です。
2007/03/23 08:23
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