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S45Cは焼入れして使うもの?
2023/10/16 04:35
- S45Cは一般的に焼入れして使われる材料ですか?
- S45Cは炭素含有量0.45%あり、焼入れすることで十分な硬さを得ることができます。
- S45CとS60Cを焼入れした場合、どちらが硬いですか?
S45Cは焼入れして使うもの?
2008/08/02 16:59
SC材。
例えば、S45C。このS45Cって一般的に焼き入れして使うものですか?
それとも、焼入れしないで使うものなのでしょうか?
炭素含有量0.45%あるので、焼入れするには十分です。
勿論、硬さが必要なら焼入れすればいいし、必要ないなら焼き入れ無しで使えばいいのですが、一般的にはどういう使い方をしているのかしりたいです。
また、S45Cを焼入れしたときの硬さと、S60Cはどちらが硬いのでしょうか?
宜しくお願いします。
回答 (8件中 6~8件目)
焼入れしなくてもいいし
焼入れしても良いです
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先ず、以下の資料で“SS400”と“S45C”の機械的性質を確認下さい。
http://www5.kannet.ne.jp/~azumaseiki/azupa007.html
http://www.tokukin.com/00common/matspec.html
SS400の引張強さに相当するSC材は、S20Cです。
以上により、強度材として、一般的に使用します。
また、S45C程度なら、当初から焼入れ/焼き戻しをして、強度材として
使用します。<SCM435と同様に、ハイテンションボルト等々で>
以下が、S45Cの焼入れ/焼戻し後の機械的性質です。(3/3へ)
http://www.forming.co.jp/database/db/csmsu-2.pdf
<S45CとS60Cの硬さ比較も、想像で可能>
S45C N(N:焼ならし/normalizing)
⇒ 引張強さ;570N/mm2、降伏点;345N/mm2、硬さ;167~229HB
S45C H(H:焼入れ焼き戻し)
⇒ 引張強さ;610N/mm2、降伏点;440N/mm2、硬さ;201~269HB
比較的、硬度が低いので、加工もできるため。
そして、局部的に、焼入れのみで使用する場合もあります。
焼入れのみでは、HRC40以上ともなり、S45C H材の1.5倍(引張強さ換算)
程度強くなります。
一般的に、炭素含有量が多いと、焼入れ/焼戻し時に硬くなります。
また、その硬さと引張強さも、比例関係にあります。<一般的にですが…>
その資料が、以下の硬度換算表です。
http://www.khkgears.co.jp/gear_technology/gear_reference/KHK486.html
http://www.kuboya.com/ftechexch.htm
普通焼入れして使うものですね。
既にご存じのように、SCの間にある数字が、その鉄に
含有するカーボン量%を示しているのですが、
カーボン量が多いほど(ある程度)焼入れした時の
硬度は上がります。しかし、焼入れしたままでは
脆い状態であり、通常は焼入れした後、焼き戻しをして
(この時硬度も落ちるのですが)安定した鋼として使用します。
S45CとS60Cを焼き戻しまでして同じ硬度にした
場合、S60Cの方が、耐摩耗性・靱性その他おおよその
特性で良い方向に向かいます。
価格の話しで言いますと、カーボンが多いほど高価になります。
また、必要とする硬さは、作りたい部品が必要とする厚さの影響
もあります。厚いものほど負荷に対する強度もあがります。
ですから、鉄鋼材料として流通しているものは、S45Cなど
は厚さ2?以上程度のものが多いです。
対してハイカーボンは、色々なケース(薄くしたい刃物・
厚くても強度が必要な金型など)が考えられるものですから
バリエーションも様々です。
S45Cの使用例をしては、例えば機械設備のパーツ・工具部品として
使われているケースが多いですね。
焼き入れが必要ない程度のものなら、高張力鋼板(SS400)
などを使う方が、材料単価もさらに安価で、且つ焼き入れ工程も無い分、
はるかに良いでしょう。
注意したいのは溶接です。カーボンは、含有量が多いほど
溶接性が悪くなります。0.5%を越えると極端に悪くなりますので
もっと強度が欲しいけど、やむなくS45Cに押さえる事も
あります。
参考まで。