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バイポーラトランジスタのhパラメータとは?計算に必要なのはなぜ一部の値だけ?
2023/10/17 15:25
- バイポーラトランジスタのhパラメータとは、電気特性を表す指標の一つです。
- hfeやhieは電圧増幅の計算に使用されますが、hoeやhreはトランジスタ回路の特性を求める計算では使用されません。
- 最近のデータシートにはhFEしか記載されていないものがあり、グラフから読み取る必要がある場合もあります。
バイポーラトランジスタのhパラメータ
2009/06/12 11:18
最近バイポーラトランジスタの勉強でデータシートを見る機会が多いですが、一昔前のバイポーラトランジスタのデータシートにはhパラメータ(hfe,hoe,hie,hre)の記載があったりします。このうち、hfe,hieなどは数々の文献から電圧増幅の計算で使用されることはわかります。しかし、hoe,hreはトランジスタ回路の特性を求める計算には登場しないようです。
なぜなのでしょうか。
hoeは(Ic/VCE)の比で、VCEの変化に対するIcの変化(VCE-Ic特性のグラフの傾き)を表し、別の見方ではコレクタへの電流の流れやすさ(アドミタンス)を表し、極めて小さい値です。値的に小さい値であるし、トランジスタ回路の特性的な値を求めるのに必要ないからでしょうか。
また、hreはVCEに対するVBEの変化を表し、極めて小さい値です。なので、これも値的に小さい値であるし、トランジスタ回路の特性的な値を求めるのに必要ないからでしょうか。
それとも何かの計算で使用するのでしょうか。
ちなみに最近のデータシートは、hパラメータのうちhFEしか記載がないものもあったりします。なかにはグラフから読み取れるようになっているメーカもありますが、それすらできないメーカもあります。なぜ最近のデータシートはhFEしか記載していないのでしょうか。
回答 (1件中 1~1件目)
hパラメータをはじめとして,
Zパラメータ
Yパラメータ
gパラメータ
Fパラメータ (ABCDパラメータ)
Sパラメータ 等は,
2端子対の回路について,入力と出力の関係を特定の動作点近傍に対して
線形と扱って記述したものです。入力端子の電圧電流,出力端子の電圧電流
関係を結びつけるもので,2×2の行列で4項が一組となるものです。
入力端子から出力端子(出力端子から入力端子)への伝達関数を計算する
には,理屈の上では,hfe,hoe,hie,hre4個すべてのパラメータが必要です。
とはいうものの,一般的なトランジスタを使った常識的な接続,常識的な回
路定数において,電圧増幅度を求めるような場合,hoe,hreは無視しても
大きな誤差を生じないので,このような項を含まない簡略式で計算する
ことが一般に行われているということと思います。
>hFEしか記載していないのでしょうか
トランジスタをアナログ増幅回路の用途に使うことが減っているのが主な
原因と思います。
コレクタに流れる電流に対して,ベース電流をどれほど流せばオン状態に
なるかだけを設計的に管理すればよい用途では,hFEだけで大体事足ります。
ご質問者にとっては蛇足と思いますが,
hfeは,所定のバイアス点における入力電流の微小変化に対する出力電流
の変化の割合であり小信号交流を扱う場合に使います。一方。hFEは,所
定のベース(入力)電流に対するコレクタ(出力)電流の比であって直流動
作点を計算するのに使います。
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お礼
2009/06/29 14:39
回答ありがとうございます。
自分の予想が間違っていなかったようで安心しました。やはり、増幅の最近の主流はOPアンプなのでしょうね。