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パーマロイの渦電流損と鉄損発熱評価
2023/10/17 21:22
- パーマロイPB材とPC材の鉄損発熱評価において、予測と実際の結果が異なる問題に直面しています。渦電流損について考えると、材質によらず一定の誘導起電力が発生し、渦電流損は材質の電気抵抗の逆数に比例することがわかります。PB材とPC材の体積抵抗率を考慮すると、PC材の方が28%の発熱改善効果が期待できると予測しています。
- しかし、実際に行った試験結果では、PC材の方が発熱が10%ほど高くなってしまいました。この逆転した結果に困っています。試験条件としては、入力電流は0.8Arms×6ターンで、周波数は700kHzです。コア条件としては、ギャップ付きシート積層コアを使用し、ギャップの寸法は1mmで、シート厚は0.35mm、積層枚数は9枚です。積層固定はカシメによる圧入で行い、サイズは10mm×10mm程度です。
- このような状況で、なぜ予測と実際の結果が逆転してしまったのか、アドバイスをいただきたいです。また、ヒステリシス損についてはPC材の方が小さくなると予測していますが、定量的な予測が困難であるため無視しています。
パーマロイの渦電流損の考え方
2009/02/02 09:48
パーマロイPB材、PC材の鉄損発熱評価を行っているのですが、
予測したことと実際の結果が合っておらず困っています。
下記のような考え方が合っているかどうか、アドバイス
いただけますでしょうか。
【予測した事】
PB材よりもPC材の方が、鉄損による発熱が28%以上小さくなる。
【考え方】
磁束変化による誘導起電力は材質によらず一定であるから、
渦電流損はW=V^2/Rで材質の電気抵抗の逆数に比例する。
PB材の体積抵抗率は45μΩcm、PC材の体積抵抗率は63μΩcmとすると
PB : PC = 1/45 : 1/63 = 1 : 0.72
28%の発熱改善効果が期待できる。
ヒステリシス損についてはPB材よりもPC材の方が小さくなるが
定量的に予測が困難であるため、無視する。
【実際の試験結果】
PB材よりもPC材の方が、発熱が10%ほど高い。
(予測と結果が逆転してしまった)
【試験条件】
入力電流 : I=0.8Arms×6ターン f=700kHz
【コア条件】
コア形状 : ギャップ(空隙)付きシート積層コア
ギャップ寸法 : 1mm(1箇所)
シート厚 : 0.35mm
積層枚数 : 9枚
積層固定方法 : カシメによる圧入
サイズ : 10mm×10mmほど
以上、宜しくお願い致します。
回答 (3件中 1~3件目)
コア形状はE-Iコアでしょうか?C形状でしょうか?
磁路の断面積が判ればご教示下さい。
励磁電流は,正弦波で実効値が0.8Aということで宜しいでしょうか。
実動作状態でのインダクタンスあるいは,0.8A流した状態での
コイル端の電圧を測っていればご提示下さい。
電圧,ターン数,周波数,磁路断面積で磁束密度が判りますので,試算して
みては如何でしょうか。
ヒステリシス損を無視なさっていることも気になりますが,もう少しいろい
ろな設計パラメータを定量的に眺めた方が良さそうに思えます。
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投稿した者です。
パーマロイ表面には絶縁物となるものはできておりません。
以前に今回とは別の試験で珪素鋼板も試験しておりますが、
結果は若干(10~20%)ほど発熱は小さくなりました。
表面に絶縁物ができていなくても、シートコアによる渦電流損の
低減効果はあるものと考えております。
積層とのこの事ですが表面性状はどうでしょう。珪素鋼板の場合は酸化皮膜が出来てるはずですが一般鋼板ではどうでしょうか?