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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:高速度工具鋼の2次硬化現象について)

高速度工具鋼の2次硬化現象について

2023/10/17 21:47

このQ&Aのポイント
  • 高速度工具鋼の場合の高温焼戻しによって起こる2次硬化現象について教えて下さい。
  • 2次硬化が顕れることによる材料特性のメリットは何でしょうか?
  • 高速度工具鋼といっても鋼種が様々なので、SKH51の場合は如何でしょうか?どなたかお解りの方、いらっしゃいましたら御回答お願い致します。
※ 以下は、質問の原文です

高速度工具鋼の2次硬化現象について

2009/01/21 22:07

 高速度工具鋼の場合の高温焼戻しによって起こる2次硬化現象について教えて下さい。
 2次硬化が顕れることによる材料特性のメリットは何でしょうか?
 もう少し詳しくいうならば、推奨焼入温度の高めと低めでは、高めの焼入温度の方が、焼戻しの際に2次硬化が顕著に顕れる傾向がある様ですが、2次硬化の度合い(焼入時の炭化物の溶け込み量の違いが、焼戻時の2次炭化物析出の多少に影響等)が大きい場合と小さい場合とでは、工具として使用した際に、どの様な性能差が顕れるのでしょうか?
 高速度工具鋼といっても鋼種が様々なので、SKH51の場合は如何でしょうか?
 どなたかお解りの方、いらっしゃいましたら御回答お願い致します。

回答 (1件中 1~1件目)

2009/01/22 20:51
回答No.1

鋼は一般に焼き入れ後に焼き戻しをかけることにより硬さが低下します。
焼き戻しをした後に室温でどういう硬さかということと、高温でどういう硬さかということは別な問題ですが、まあ単純に考えて、焼き戻し軟化抵抗の強い鋼は高温強度も高いと言ってよいでしょう。したがって、二次硬化する鋼は高温強度も非常に高いということです。
高速度工具鋼は、その名の通り、高速度で切削するドリルやバイトの刃具の材料として開発されたもので、高温になっても刃先がヘタリ難いです。
高温強度を上げる合金元素(タングステン、モリブデンなど)がほとんど入っていないような工具鋼(SK105など)でも室温硬さ60HRC以上は出ますが、温度が上がると硬さはどんどん下がります。通常の熱処理における焼き戻し温度も200℃以下です。これに対して、高速度工具鋼SKH51は、600℃程度の焼き戻し温度で熱処理されるのが普通で、そのときの室温硬さは62HRC以上となります。
SKH51は焼き入れしっぱなしでも60HRCくらいは出ますが、脆くて欠けやすいので、二次硬化のピークを過ぎて、少し硬さが下がるくらいの高温で焼き戻しをかけて粘り強くして使用するのが普通です。
焼き入れ温度が高いほどピーク硬さは高くなるので、高い硬さが必要なら焼き入れ温度は高くするしかないですが、耐割れ性重視なら硬さは低めにした方がよくて、それなら焼き入れ温度は低めの方がいいでしょう。めいっぱい硬くしてから焼き戻しで硬さを下げるより、最初から少し低めの焼き入れの方が強靭になるでしょう。ただし、同じ硬さを狙うのでも、耐熱性のことを考えれば、めいっぱい硬くしてから高い焼き戻し温度を選択した方がいいのでしょう。

お礼

2009/01/22 22:30

タニシ様、適確な回答ありがとうございます。
二次硬化現象の最大の効用は、高温硬さ(耐熱性)が上がることにあると理解致しました。
ついつい室温硬さにばかり目を奪われがちですが、工具の場合は高温硬さが重要とのことですね。
工具として必要な性能として、タニシ様のおっしゃる様に、めいっぱい硬くして二次硬化のピークを過ぎた出来るだけ高温で焼戻しをかけて粘り強くすることで、「高温硬さ」と「じん性」を併せ持った特性が得られる訳ですね。
更にタニシ様の回答にあります様に、必要な強靱性を持たせる様な焼入温度に留めておくことも合わせて考慮に入れて、熱処理条件を選択することが必要と思いました。
勉強になりました。

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