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FCD焼入れの振動減衰性能
2023/10/17 23:25
- FCD焼入れにおける振動減衰の特徴とは?
- FCD焼入れの特性と他の焼入れ方法との比較
- マシニングセンタのクランプ治具へのFCD焼入れの適用
FCD焼入れの振動減衰性能
2010/12/10 04:36
鋳物の特徴として振動を減衰させるというのがありますが、
FCDを焼入れした場合も振動減衰の特徴はあるのでしょうか。
たとえばSK焼入れ、SCM調質または浸炭に比べて
振動減衰特性は向上するでしょうか。
考えている用途はマシニングセンタのクランプ治具です。
加工時のビビリ対策のため
現在は45C調質材、SCM浸炭材、焼入れ鋼を使用している部分を
FCD700焼入れに変えたら振動を吸収してくれないかと考えています。
回答 (2件中 1~2件目)
直感で鋳物は効かない・・・旋盤の刃物台がコレだから
減衰材は発生地点に近いほど効くが、ワークのクランプだから更に効果が薄れるはず。
FCD700焼入というのも、疑問。
というのは、ねずみ鋳鉄 FC200 のヤング率は鋼の約半分だが、FCD700は遊離黒鉛を球状化しており、性質が鋼に近くなっている。FCD700の実測例では170GPa。
焼入でどうなるか不明。更に遊離黒鉛の影響が小さくなり、より鋼に近づくと思われる。
制振効果は振動エネルギー吸収するメカニズムも必要でヤング率だけで比較出来ない。なぜ鋳物には制振効果があるのか? 鋳物だけ見ていてはイマイチで他の制振材料のなかで解説されてます。↓具体策も詳しい。
マンガン系制振合金
http://www.j-tokkyo.com/1995/C21D/JP07070646.shtml
加工における振動・ビビリ抑制の工夫は現場的な方法からして奥が深く、原理をしっかり押さえることも肝要です。
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>鋳物の特徴として振動を減衰させるというのがあります
鋳物が振動減衰が良いというのは、例えば炭素鋼と比較してヤング率に
大きな差異があることだと認識しています。鋳物は炭素鋼のヤング率の
約半分です。このことが振動減衰性が良いという理由だと思います。
つまり(材料の振動減衰特性)~(周波数応答特性)~(固有振動数)
~(1/√ばね定数)~(1/√ヤング率)と比例関係になります。
ラフな話ですが、上記から鋳物は炭素鋼と比較して√2倍くらい減衰性が
良いということになります。焼入れによる効果は材料強度を上げることで
あり、ヤング率の変化はごくわずかです。したがって、焼き入れ処理による
振動減衰の効果はさほど期待できないと思います。
補足
2010/12/16 22:12
焼入れをしても鋳物の振動減衰は損なわれないということでしょうか?
お礼
2010/12/16 22:15
ありがとうございます。