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S45CとSCM415の熱処理前後の機械的性質とは?
2023/10/17 23:38
- S45CとSCM415の熱処理前後の機械的性質について知りたい。
- 生材と焼入れ後の硬度と靭性の比較結果を知りたいが、データ取りができない。
- ネット上でも該当するデータを見つけられず、質問させていただきました。
S45CとSCM415の熱処理前後の機械的性質に…
2010/11/28 01:50
S45CとSCM415の熱処理前後の機械的性質について
生材と普通焼入れ後でそれぞれの硬度と靭性がどうなるのかを知りたいのですが、硬度試験や引っ張り試験を行える設備が身近になく、データ取りが出来ません。
かといってネット上でもそのようなデータを見つけることができず、こちらに質問させていただきました。
どなたか、生材と焼入れ後の比較結果についてご存知の方が居られましたらお教え願います。
回答 (5件中 1~5件目)
一般的な硬度や強度のデータは設計上の参考値になりますが、実際のデータ
も客先からの提示を求められることがあります。回答(4)さんと同じ意見です
が、公共の機関で比較的安価に機械試験を行なってもらえます。ご検討下さ
い。参考資料として下記のサイトを提示しておきます。
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貴殿がどこの県の方かが分かりませんが、ほとんどの道府県で工業試験場、工業技術センター的なところがあり、硬度試験や引張り試験はやってもらえると思いますが、一度探して見られてはいかがですか?、御自分で試験して体感することが自信になりますよ。
>形状はφ15~18の丸棒で長さは6~8cm程度の基準ピンです。
JISB1354の平行ピンへの代替はどうでしょうか
但し呼び径の値が、Φ13、Φ16、Φ20が近くの規格値です
長さは6~8cmの間に入っています
ご希望の硬度が少し気にはなりますが
>基準ピンなのでワークとの接触による摩耗が少なく、
設計上の空間余裕が有れば再入手の事を想定して標準品の購入が良いのでは
>亀裂の入りにくいものを自作できないかと考えていた次第です。
>出来るのはバーナーで赤くなるまで炙って油に漬けるだけです。
加熱・冷却の温度管理を考えるとリスクが大きいと思います
不均一な加熱・冷却と表面にはヘアークラックが存在します
SCM415はそのままでは焼きが入りません。浸炭焼き入れで比較するのでしょうか?
浸炭であれば表面は硬く、内部は焼きが入らないので靭性のある状態になると思います。
あくまで一般論です。
どのような用途なのか?形状や大きさも重要な要素です。
炭素鋼は0.3%Cくらいからでないと焼きが入りません。
それと、炎焼き入れで焼き戻しなしではじん性は期待できません。
また、焼き入れ時の温度管理も勘になってしまうので、均一な機械的性質
(硬さ=引張り強さ、じん性)が得られません。
摩耗が少なく、亀裂が入りにくいというのが求められるのであればS45Cに高周波焼き入れすることをお勧めします。
熱処理は奥が深いです。特に機械構造用炭素鋼は用途で全然条件が変わります。
高周波焼き入れ後、焼き戻しをしないほうが表面の硬さは得られますが
焼き戻しをしたほうが硬さは下がるけど摩耗しにくくなります。
このあたりが炭素鋼の熱処理の難しさです。
一般論ですけど。
これ以上ノウハウ的なものは教えられません。
もう一点。これも一般論ですが
油冷では冷却速度が遅くなるのでS45Cでは十分焼きが入らないかもしれません。
焼き入れで冷却速度はとても重要ですよ。
規格値または標準的熱処理で硬さ(∽引張強さ)は調べること簡単なずですが、、、
靭性はやっかいな概念。一般的な指標は衝撃値になります。
硬さと衝撃値とは逆傾向の関係にあるが、熱処理による影響が大きく、不適切だと『焼戻し脆性』が生じて本来の傾向以上に衝撃値が低下します。直近質問
No.36474 高炭素鋼部品溶接後の低温焼き鈍し温度について
にも回答してますのでご覧下さい。
それも含めて、散発的、また鋼種ピッタリではなくともデータはあります。
http://www.nachi-fujikoshi.co.jp/tec/pdf_vol.html#vol6
Oct 2004 Vol.5 D1 知りたい材料・熱処理講座2 図7
May 2005 Vol.7 D2 知りたい材料・熱処理講座4 4.耐衝撃性を高めるには
Aug 2005 Vol.8 D1 知りたい材料・熱処理講座5 5.耐疲れ性から見た選択法
6.耐衝撃から見た選択法
ピッタリなデータがあったとしても、即効で実地に生かせる判断材料とはなりにくいことも注意して見るべきです。
回答経過を拝見すると、靭性というやっかいな概念を考える以前の状況かと思います。
既製品を使うことを奨める回答(3)が最も無難。
指摘の JIS B1354 平行ピンはほぼ旧規格。生のみが残り、焼入品は JIS B1354 ダウエルピンに移行しているが、旧規格の焼入品もまだ入手できる。
この材質はS45Cで硬さはHv300程度。いわゆる調質に近く、硬さと靭性とを両ニラミした焼入焼戻しになっている。
他方、新規格の材質は SUJ2 。焼入焼戻しして硬さはHv550~650。
これでも機能するはずで、旧規格の甘い硬さでは圧入して使うとカジリが発生して使いにくく、私は大嫌い。
この辺、示した知識を習得してもらわないと、、、焼入性の良くない S45C、SCM415 を火炎入れしようとするなら尚更です。更に炎色で温度を判断するのは日本刀を鍛えるワザが必要ですよ!!?
>形状はφ15~18の丸棒で長さは6~8cm程度の基準ピンです。
基準ピンという名前からはもっと硬くてよさそうだが、平行ピンの既製品でサイズが無いなら、S45Cなどを材料段階で(焼入焼戻して)硬くした『調質』または『非調質』を使うのも便利です。
規格はコレと決まってない面があり、材料屋さんに問い合わせを。
硬さは何とか切削できる値。
お礼
2010/11/28 22:50
回答有難うございます。
ぴったりな回答ってなかなかないものですね。
参考になりそうな情報はあるのですが、それをどのように判断すればよいのか・・・
なかなか難しいですね。
補足
2010/11/28 22:47
SCM415って焼きが入らないのですか。
浸炭も高周波も行える設備がありません。
出来るのはバーナーで赤くなるまで炙って油に漬けるだけです。
形状はφ15~18の丸棒で長さは6~8cm程度の基準ピンです。
基準ピンなのでワークとの接触による摩耗が少なく、亀裂の入りにくいものを自作できないかと考えていた次第です。