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モーターの減速
2023/10/17 23:45
- モーターの加速と減速についての質問です。モーターの加速時のトルク特性は理解できたが、減速までの時間の求め方がわからない。
- モーターのトルク特性は、インバーターを使用しての減速制御でも変化するのか気になります。
- プーリーの増速を考慮しても、減速時間は加速時間よりも2倍以上かかるため、加速トルクと減速トルクは異なると考えています。具体的な計算やデータがあれば教えていただきたいです。
モーターの減速
2010/11/22 22:40
お世話になります。
先日モーターの加速計算を質問させて頂いた者ですが、
3相モーターとインバータでVプーリーを介して増速し
主軸を目的回転数まで加速させる場合の必要トルクの
計算は理解できたのですが、
逆にこの目的回転数から主軸を停止させるまでの時間の
求め方がわからず困っています。
そもそもモーターの加速=減速だと思っていたのですが
参考にした機械の減速時間は加速に比べ2倍強かかってしまっています。
そこで質問なのですが、
・モーターのトルク特性は、加速側だと思うのですが、インバーターを
使用しての減速制御でこの特性はかわるものでしょうか?
プーリーの増速を加味しても2倍強の時間がかかる以上
加速トルク=減速トルクで無いことはわかるのですが、計算やデータなど
あるのでしょうか?
以上宜しくおねがいします。
回答 (3件中 1~3件目)
回転体を停止状態から加速して高速回転させるためには、大きな
エネルギーを供給させる必要があります。
この回転体をインバータとモータを組み合わせ、電気エネルギーを
供給(電気エネルギーを運動エネルギーに変換)して加速、高速回転
させます。
E=(1/2)×J×ω^2
E:回転体の運動エネルギー(J:ジュール)
J:回転体全体の慣性モーメント(kg・m^2)
ω:角速度(rad/s)
ただし、
ω=2×π×N
N:回転速度[r/s]
逆に停止させるためには回転体が保存した上記の運動エネルギーを
外部に放出(消費)させる必要があります。
インバータとモータを組み合わせて減速させる時には、回転体の運動
エネルギーによりモータが発電機として働き、電気エネルギーに変換
されます。
この電気エネルギーをインバータの内部に設けた制動用抵抗器や外部
に設けた制動用抵抗器により消費させることになります。
急減速させるには、制動抵抗器や制動用回路のトランジスタが短時間
に大きな電気エネルギーを消費させる必要があります。
一方、制動抵抗器や制動用回路のトランジスタには熱的な定格容量が
ありますので、極端に短い時間で減速をさせることができません。
あらかじめ、機械装置の機械的仕様(慣性モーメントなど)と必要な
減速時間からインバータの定格容量と制動抵抗器の仕様を検討し選定
します。
結果的に、希望する減速時間に達しない場合は、インバータの容量
アップ(一型や二型など)とより大きな制動能力を持つ抵抗器を適用
することになります。
機械装置の諸元(概略の機構構成図や数値データ等)を明確にすること
により、容量選定できますが、ここのQ&Aでは書き切れない内容になる
と思います。
より詳細についてはインバータメーカの窓口に連絡して機種選定に
詳しい技術者と相談されると良いでしょう。
インバータメーカの窓口の例としては、次のURLの画面上段にある
"インバータ技術相談窓口(TEL&FAX)"を参考にして下さい。
http://www.fujielectric.co.jp/products/provide_data/drive/contact/index.html
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回転運動における基本は Iα=T
T:トルク,I:慣性モーメント,α:角加速度
に従います。加速時はT:モータートルク,α>0,減速時はT:ブレーキトル
ク,α<0 となります。したがって減速の時間は慣性の大きさとブレーキト
ルクの比で決まります。回生制動は慣性のエネルギーを電気的にブレーキエ
ネルギーに変換して作用させます。モーターの慣性と同レベルの負荷であれ
ばこの効果は期待できますが、完成が極端に大きいとさ程の効果が得られな
いこともあるので注意が必要です。
インバータで駆動するならば、回生制動を使えば加速トルクと同等の制動
トルクを得ることができます。
回生電力を商用交流電源に戻すことができればエネルギー的には最良ですが、
通常は回生制動抵抗と称する抵抗器で回生電力を消費させます。
インバータの仕様書をよく確認なさって、回生制動抵抗を取り付けて、
回生制動を掛けるようにすれば、減速時間を加速時間以下にすることが
できます。