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アルカリ残留と塗装の密着性について
2023/10/18 06:19
- 鋼材に行われた前処理の後、塗装が剥がれる問題が発生しています。
- 剥離した塗料片のPH試験により、強いアルカリ反応が検出されました。
- 前処理工程の脱脂剤の残留がアルカリと塗装の密着性に関係している可能性があります。
アルカリ残留と塗装の密着性について
2010/05/13 09:44
はじめまして。
鋼材(Lアングル)に、前処理(脱脂・水洗・酸洗・水洗)を行った後、塗装(プライマー・粉体・メラミン)を行い納品しましたが、2ヵ月経過したのち、塗装が剥がれてきました。(製品全台)
素材(鋼材)表面及び剥離した塗料片をPH試験紙で測定したところPH10~PH11と強いアルカリ反応が検出されました。前処理工程の脱脂剤の残留と思われますが、アルカリと塗装も密着性についてお教え願います。
※アルカリ成分と塗装の密着性についてお教え願います。
質問者が選んだベストアンサー
C=OとCOOHですが、C=Oとはカルボニル基、COOHはカルボキシル基(カルボン酸)の事です。
C=Oの=はO(酸素)が2価ですのでC(炭素)とダブルボンドで結合されている官能基。ともに基本的な有機物の官能基です。接着性を考える際、色々な官能基の効果を検討した結果がNet上にあると思いますが。樹脂(接着材)に対しての接着材付与の効果が大きい最も代表的な官能基と思っています。
C=Oの方がCOOHよりも接着力が高かったと思います。
メラミン樹脂がどの様な官能基をもっているかは存知あげませんが、上記のような官能基(極性基)をもっていると思います。
上記のような官能基を接着剤は多くもっており(また硬化中にこれらの官能基を生成し)、液状の間(硬化前)は分子が自由に動けますので、金属表面に多数あるOH基(オーハー基)と結合することにより(主に水素結合と思います)接着(密着)力が発現されるのだと思います。
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その他の回答 (3件中 1~3件目)
回答(1)の補足です。
多くの樹脂(インク、接着剤等)は水素結合により金属界面と接着します。分子間力やアンカー効果等もありますが、水素結合が最も重要な要素と思います。
アルカリ残渣が在りますと硬化樹脂中のC=OやCOOH、(これは酸ですよ)をアルカリが潰してしまいますので、接着性を阻害するとも思えます。
補足
2010/05/13 12:58
補足説明ありがとうございます。
恐れ入りますが、「硬化樹脂中のC=OやCOOH」この点について、噛み砕いて説明願います。
こんにちは
お使いのメラミン系の樹脂はカチオン重合(酸の存在による反応)により架橋が起こり硬化するものと思われます。従って塗装界面にアルカリ残渣があればその場所が硬化阻害され接着強度が低下すると考えます。
以前にエポキシ系の樹脂ですが、Na、K系のアルカリ残渣がある界面で通常は凝集破壊をするような接着が、非常に低い強度で界面破壊モードに変わる現象を観察したことがあります。
またご存知と思いますが水切り剤のような界面活性剤の残渣も接着(密着?)強度を変化させる要因となりえます。
お礼
2010/05/13 11:56
早々の回答ありがとうございます。
大変参考になりました。
感謝申し上げます。
お礼
2010/05/14 10:17
細かい補足説明ありがとうざいました。
大変、分かりやすく理解でき感謝致します。
ありがとうございました。