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2011/07/12 11:04
疲労試験について調べております。SN曲線なるものが応力振幅とその時の
破断回数をプロットするというイメージはついたのですが、そもそも
試験片をセットして最大応力値をいくつに設定するのかという部分に
ついてルールなりがあるのでしょうか?
実際に疲労試験を行った事がないので、イメージで話しています。お詳しい
方がいましたら試験手順の詳細を教えて下さい。
宜しくお願い致します。
質問内容から外れますが、
> 降伏点以下の応力で破壊するというのも素人的に考えると不思議ですね
や
> 実際に疲労試験を行った事がないので、イメージで話しています
の記述があるので、以下のURLを最初の項目から確認してみてください。
(各項目の中にも関連資料URLが入ってますので確認してみてください)
参考ですが、 “2番目のURLに”
引張強さと疲労限度の関係
引張強さ(材料力学講座の応力ひずみ線図の項を参照)と疲労限度は強い相関がある
ことが解っています。大雑把には引張強さの0.5倍が疲労限度と言われます
となっているので、
降伏応力の2/3程度の負荷から試験を始めますは、納得です。
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S-N線図を知りたいという目的で疲労試験をするお人は、材料メーカーあるいは疲労研究者達でしょう。設計目的の技術者ならば「自分の興味ある負荷条件での疲労寿命」である場合が大部分でしょう。つまり負荷条件を予め持っていてその負荷条件の近傍を試験することが通常です。
いっぽう、S-N線図を描こうとする場合に、材料メーカーや疲労研究者達がどのように試験条件を定めているかを大まかにお示しします。降伏応力の2/3ていどの負荷から試験を始めます。ほぼ確実に破壊するでしょう。負荷を徐々に下げて行って疲労破壊のない最低限度の条件を求めます。余裕があれば高応力側の破壊条件を求めてS-N線図を得ることになります。統計的に確からしいS-N線図を得るには、疲労破壊下限界近くでの試験数を増やすことになります。そのための試験手続きも論議され確立されています。
2011/07/13 11:19
ご回答ありがとうございます。
降伏応力の2/3ですね、ありがとうございます。だた、降伏点以下の応力
で破壊するというのも素人的に考えると不思議ですね。
疲労試験ではSN曲線にプロットするのが一般的だと思いますが、ばね材で
は上限、下限応力振幅により表示した疲れ線図を利用することも有ります。
応力振幅の種類や材料による着目特性(低サイクルまたは高サイクル)など
多様です。応力集中要素などは極力排除する必要も有ります。
とりあえず関連のJIS規格を下記しておきます。
JISB1081 ねじ部品-引張疲労試験-試験方法及び結果の評価
JISB1811 伝動用ローラチェーンの疲労試験方法
JISZ2286 金属材料の高温回転曲げ疲労試験方法
JIST0309 金属系生体材料の疲労試験方法
JISZ2278 金属材料の熱疲労試験方法
JISZ2279 金属材料の高温低サイクル疲労試験方法
参考欄 JIS検索 に訂正
基本的には最大応力は引張強さの下限値になります。下記参照下さい。
材料によっては初期の低サイクル時に直線性を示さない場合も有ります。
http://www.geocities.jp/jitensha_tanken/fatigue.html
2011/07/13 11:15
ご回答ありがとうございます。
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お礼
2011/07/15 10:29
ご回答ありがとうございます。
素人目には材料は降伏点以上の応力をかけないと変形・破壊をしないと考えて
いましたので、降伏点以下の弾性領域の応力でも繰り返し与えると破壊が
起こるという部分がしっくりきませんでした。
ただ、事実、引張応力の1/2が疲労限度になっている事は降伏点以下の応力
でも破壊が起こるという事で、そこから考えると引張応力の2/3を最大
応力に設定するのは、逆説的に納得できます。
この事実を踏まえると、降伏点以下の応力を与えると、巨視的には変化
がなくても(物体は元の形状を保った状態)、ミクロ的には細かい破壊現状
が進んでいると解釈した方がなんとなくすっきりします。
「降伏点以下の応力(疲労限度以上)では、変形・破壊は起こらない」のではなく「降伏点以下(疲労限度以上)の応力でも、大きな変形・破壊が起こらない
だけで、ミクロ的な変形・破壊は起きている」と考えるとなんとなく納得
できますね。(上記表現の学術的な成否は別として、個人的理解の為の解釈)
一歩深く考える事ができました。ありがとうございます。