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絶縁破壊強さとは?
2023/10/18 21:44
- 絶縁破壊強さ(?/mm)についての質問です。
- 絶縁破壊について、アルマイト処理されたアルミプレートの場合の考え方を教えてください。
- 絶縁破壊とはどのような状態を指すのかがわかりません。例えばゴムの場合は焼ききるまで破壊しないのでしょうか?
絶縁破壊強さ(?/mm)
2012/10/01 17:24
絶縁破壊の強さの概念をお尋ね致します。
アルマイトの「絶縁破壊強さ」を表示されているのデータを見かけますが、
絶縁破壊するときの考え方は以下のような考え方でよいのでしょうか?
例えばアルミプレート(50mmx50mm)に厚みが5ミクロンのアルマイトが乗っていて、その上から同じ大きさのアルマイト処理をしていないアルミ板を当てて高電圧をかけたとします。ある電圧で導通したとしたら、この原因として、「5ミクロンと非常に薄い膜厚であるので、一部アルマイトされていない箇所があり、わずかなスキマを空気放電したため導通した」と考えるのでしょうか?
それとも、薄い為、アルマイト皮膜を破壊(放電して皮膜を焼く?)して導通するのでしょうか?
「破壊」の概念がわかりかねます。例えば分厚いゴムが絶縁体である場合に絶縁破壊するとしたら、ゴムは焼ききれないと「破壊」しないのでしょうか?
質問者が選んだベストアンサー
「破壊」という表現は、この分野独特の使い方ですから、把握しにくいこと
に同感いたします。
「破壊」とは、絶縁性を保っていたものが、急激に絶縁性を保てなくなる状態
に変化することです。電気的に最も弱いところから放電が起こるので、微細な
穴のような箇所を介して空気中の放電が起こることもありますし、固体の絶縁
を突き破って放電が起こることもあります。
固体の絶縁を突き破った痕跡は、放電エネルギーが小さければ、肉眼で見て判
らないくらいの小さな穴の場合もありますし、絶縁破壊した後に継続して流れ
る電流が大きい場合などは、導通した痕が焼けこげ状態になる場合もありま
す。
絶縁破壊強さは、絶縁破壊が起こる電圧を、絶縁層の厚さ1mmあたりに換算し
て表示します。これは、絶縁破壊が起こる電圧(絶縁層が耐える電圧)が、
絶縁層の厚さに比例することを示しているのではありませんので、データを
比較する際などはご注意下さい。
絶縁破壊強さを表記する場合は、厚さが何μmの試料で測定したものである
かを併記してあると思いますので、注意してご覧になって下さい。
回答(5)さんの紹介なさった文献は、ある電解コンデンサの誘電体である陽
極箔について研究したものと思います。
アルミニウム表面に形成される酸化膜は、アルマイトとして外観や表面硬度
の向上だけではなく、適切に管理されればコンデンサの誘電体として利用で
きることを示したものと思います。
ご紹介の文献より、電解コンデンサの原理を易しく記載してあるURLを貼って
おきますのでご参照下さい。
http://www.elna.co.jp/capacitor/alumi/principle.html
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その他の回答 (5件中 1~5件目)
ネット検索でこんなのが出てきました。
信用してもよいかなと思っています。
参考になるでしょうか?
URLの出展を明示していませんでしたので追記します。
株式会社フジクラ(旧:藤倉電線)のフジクラ技報 NO.96 1999年 です。
参照箇所は、電気絶縁性に関する4.と6.になります。
お礼
2012/10/12 11:39
ありがとうございます。参考にさせていただきます。
この場合は平行平板電極における放電になるのでしょうか。気中ギャップの
場合常温常湿であれば、概ねその放電電圧はギャップ寸法で決まります。
基本的には電極間には誘電体層があるわけですから、放電(火花)電圧その誘電
体の特性で決まりますが、ギャップに比較して電極の面積が大きいとその電荷
の影響を受けるため、放電現象は簡単ではなくなります。以下参考まで。
http://www.geocities.jp/hiroyuki0620785/lamp/disch.htm
放電のメカニズムは複雑で不確定な要素も多いのが事実です。放電試験では
そうしたばらつきを抑えるため、略平等電界とみなせる球電極ギャップで
試験するのが一般的です。簡単に言えば気中のエネルギーレベルが高まると
電極表面の電子が電離イオン化してギャップ間を移動し始め、電離衝突を繰り
返す。この現象が著しくなり、空間電荷があるレベルを超えると、コロナ放電
からアーク放電が起こり、プラズマ状態となります。
この過程で大きな要素となるのはギャップ間の電界分布であり、空間の誘電
体の物性です。電子雪崩のような沿面放電に関しては背後電極の大きさなど
が影響します。
http://tdl.libra.titech.ac.jp/z3950/gakuipdf/1706564/170656402.pdf
お礼
2012/10/02 15:44
ありがとうございます。
しかしながら「放電(火花)電圧は、その誘電体の特性で決まりますが、ギャップに比較して電極の面積が大きいとその電荷の影響を受けるため、放電現象は簡単ではなくなります」の内容が理解ができていません。
その電荷の影響を受けるため、放電現象は簡単ではなくなります←これがどういう原理なのでしょうか?
試験方法はJISで決められてます。
JIS H8687 アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の絶縁耐力試験方法
『JIS検索』で読めます。φ6の球面を約1Nの荷重で押し当てて測る。
硬質アルマイト処理の概要
http://www.sanwa-p.co.jp/report/hal.pdf
7.絶縁耐力
封孔有無でもそれほど変わらない。
大気中マイクロギャップの絶縁破壊特性 - 静電気学会
http://www.iesj.org/html/journal/articles/papers/36/36-3-146.pdf
10μ 400V
空気ギャップだけの耐圧もあまり変わらない。
上記データを比較すると、アルマイト膜はさほど耐圧に寄与せず、ギャップを確実に形成する効果なようです。
放電破壊については
http://www.djklab.com/contents/exam/butsusei/zetsuen/index.html
絶縁破壊とは
1.電子なだれ破壊
2.純熱破壊
3.電気力学的破壊
試験での放電は微弱なのと有機物ではないので(黒く炭化した)焼けにはならないでしょう。アルミは酸化してもしなくても白っぽい。
キャス試験で腐食がなかったとしても、放電はもっと微細な隙間からでも始まると考えます。
お礼
2012/10/02 16:06
ありがとうございます。
アルマイトが焼けていれば、純熱破壊の可能性が考えられると思うのですが、これは肉眼では判断がつかないような気がします。
しかし空気ギャップとアルマイト(10ミクロン)の耐圧が大差ないとなると、アルマイト断面と空気ギャップが同じような状態の「電子なだれ破壊」が起こっていると考えられ、純熱破壊など起こさずに、10ミクロンのような薄い膜では容易に通電するのではないかと考えました。下のお礼にでも書かせて頂きましたが、キャス試験で腐食がなかったことから、アルマイト表面に微小な穴は存在せず、10ミクロンのような薄いアルマイトでは、単純にアルマイト内部を電子が飛ぶのであろうと思いましたが、如何でしょうか?
専門家ではありません。
専門家でない内容は、理解するより慣れろで対応してきました。
そして、小生は、“TDDB 絶縁破壊”や“TBB 絶縁破壊”の検索にて慣れるようにしています。
「破壊」の概念をアルマイトから当該絶縁膜に変えて、考察してみてください。
お礼
2012/10/02 15:23
検索させていただきました。LSIの電子部品では、絶縁について相当神経をとがらせられてるのですね。参考にさせて頂きます。ありがとうございます。
お礼
2012/10/02 15:21
ありがとうございます。
キャス試験ではアルマイト表面から腐食しなかったのですが、肉眼でわからないような穴というのは、腐食されはしないが、放電はするという微小な穴というものが存在するのかな?などと考えました。